覇王丸
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覇王丸 プロフィール
覇王丸(はおうまる)は、テレビゲーム『サムライスピリッツ』シリーズに登場する、架空の人物。
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[編集] 概要
- 『サムライスピリッツ』シリーズでは主人公的存在。
- 外見的モデルは手塚治虫の漫画、『どろろ』の百鬼丸といわれる。キャライメージ的には宮本武蔵(対して橘右京が佐々木小次郎のイメージ)。ちなみに同じSNKの格闘ゲームで幕末を舞台にした『月華の剣士』には甦った宮本武蔵(暁武蔵)が登場するが、髪型が覇王丸とそっくりになっている。
- 決闘が大好きで剣の修行に出かけることが多い。
- 柳生十兵衛に挑んで敗北した過去を持つ(以降、十兵衛を「だんな」と呼んでいる)。
- 花諷院和狆は師匠、牙神幻十郎は破門された元同門。その為か、幻十郎から命を付け狙われている。
- 千両狂死郎とは仲がよく、剣の道での良き競争相手でもある。
- 大酒飲みであり、つねに酒瓶を持ち歩いている。酒瓶を相手にぶつける「酒攻撃」という必殺技もある(ちなみにこれは餓狼伝説の「避け攻撃」のパロディでもある)。
- 静という名の許婚がいる。勝手に決められたものだが、覇王丸も嫌ってはいない。しかし剣の道に生きるために二人は別れた。
- アニメ『サムライスピリッツ~破天降魔の章~』では、(アニメ独自の設定で)前世で恋人だったシャルロットといい雰囲気になっている。しかし、ゲーム本編ではシャルロットの片想いである。「天下一剣客伝」では、シャルロットの片思いだが覇王丸はシャルロットのことを親友と思っており度々フランスを訪れているようで、シャルロットは生涯独身を貫いたとなっている。
- 『真サムライスピリッツ』のボス、羅将神ミヅキにはその魂を狙われ、『侍魂』・『アスラ斬魔伝』のボス、壊帝ユガには半陽の男としてその肉体を狙われたりと、本人は知らないがボス達にとっては重要な人材らしい。さらには天草四郎時貞にも好みのタイプだとされている。
- 『アスラ斬魔伝』以降は、アスラと色の娘・命を枯華院で花諷院和狆等と共に養育している。
- 『甦りし蒼紅の刃』では20年後の姿で登場するが、40代半ばのはずなのに見た目は50~60代ぐらいと老けこみすぎている。
- 『天下一剣客伝』では知り合いである少年、緋雨閑丸とのやり取りがある。閑丸を「ぼうず」と子ども扱いしたところ、逆に閑丸から「覇王丸おじさん」とおじさん扱いされてしまう羽目に(それぞれそう呼ばれた後は、お互いに「閑丸」「覇王丸さん」と呼んでいる)。なお、以上のやり取りは閑丸でプレイしないと見られない。
- その生き様を不知火幻庵に密かに憧れられている。
- 『CAPCOM VS. SNK 2』で登場した際には二階堂紅丸をガルフォードと間違えたり、『ネオジオバトルコロシアム』でも『ワールドヒーローズ』のハンゾウをサムライスピリッツの同名のキャラ(服部半蔵)と勘違いしたりと、少々天然の気があるような言動も見られる。
[編集] 羅刹丸
- 『サムライスピリッツ零』から以降、『斬紅郎無双剣』などでの羅刹覇王丸を基にした「羅刹丸」というキャラクターが登場する。
- 見た目は似ているが、性格はかなり残忍。羅刹覇王丸と同じ技を使うほか、自らを刀で傷つけて怒りゲージを上昇させたり、『零SPECIAL』の絶命奥義では相手の心臓を引き抜いて握り潰すなどとその残虐性が表れた技を使う。
- 後に『天下一剣客伝』では、天草四郎時貞に作られた存在であったことが明らかになる。しかしながら『零』時点で天草が登場していないなどの理由から無理があるとして、この設定はシリーズ他作品とはパラレルとされている『天下一剣客伝』でのみのものとする見方もある。
[編集] 持ち技一覧
[編集] 主な通常・特殊技
- 斬鉄閃
- 踏み込みつつの渾身の一太刀。通常技(遠距離立ち強斬り)ながら、その高威力ぶりから必殺技以上に象徴的な技となっている。
- 牙突(羅刹用)
- 『斬紅郎無双剣』での「羅刹」の技。大上段斬り(近距離立ち強斬り)から、追加入力で立て続けに突きを入れる。
- 『零SP』以降の羅刹丸は、近立ち強斬りで同様の攻撃を行う(追加入力は不要)。
- 飛燕(羅刹用)
- こちらも『斬紅郎無双剣』での「羅刹」の技。地天刀斬(しゃがみ強斬り)から、追加入力で斬鉄閃と同じ動作の一太刀を決める。
- やはり『零SP』以降の羅刹丸は、しゃがみ強斬りで同様の攻撃を行う。
- 下突き
- 拳で殴り下ろす。『天草降臨』から『零SP』までシステム技の「不意打ち」として使っていた技。『天下一剣客伝』で特殊技となる。
- ちなみに『零』の羅刹丸も「不意打ち」はこちらの動作。
[編集] 必殺技
- 奥義 旋風裂斬
- 刀を大きく振り回し竜巻を起こして飛ばす。竜巻に直撃した相手は高く舞い上げられる。『斬紅郎無双剣』では空中でも使用可能(奥義 飛翔旋風裂斬)であるが、押したボタンによって飛ぶ方向が異なる。
- 奥偽 旋風烈斬
- 上記の技のフェイント。しろー大野の漫画版でも有効に使っているシーンが描かれた。
- (奥義) 旋風裂斬・刹(羅刹用)
- 旋風裂斬のバージョン違いで、竜巻で舞い上げた相手に空中追撃が出来るようになっている。
- 『零』以降は羅刹丸で使用できる。こちらの場合、技名に「奥義」はつかない。
- 奥義 孤月斬
- その場で孤を描くように刀を振り上げてから、さらに刀を振り上げつつ飛び上がっていく。対空系の技である。ダッシュ中にコマンドを入れると、成功すれば「奥義 疾風弧月斬」という少々突進気味の対空技に変化する。
- 「羅刹」でも使える技であったが、羅刹丸はこの技を使わない。
- 奥義 烈震斬
- 飛び込みつつ前転して刀を思い切り振り下ろす。こちらも『斬紅郎無双剣』では空中から繰り出す事も出来る(奥義 飛翔烈震斬)。
- 酒攻撃(「酒瓶打ち」とも)
- 持っている酒瓶を相手にぶつける。飛び道具を跳ね返す効果もある。
- 『侍魂』では一度ぶつけてしまうと酒瓶が砕けて使えなくなるが、代わりに同じコマンドで「連環剛破」が出せるようになる。
- (奥義) 斬鋼閃
- 「斬鉄閃」の必殺技版。最初はちょっとだけタメモーションを行うが、その後の発生が早い。
- なお、『ネオジオバトルコロシアム』では技名に「奥義」がつく。
- 旋風波(羅刹用)
- 旋風裂斬のモーションで波型の衝撃波を起こすが、飛ばない。
- 『零』以降は羅刹丸で使用できる。特に『天下一剣客伝』では、投げで相手を崩した後、相手が受身を取らなければ追加攻撃として利用できる。
- 剛破(羅刹用)
- いわゆるショルダータックル。『天草降臨』ではこの技を組み込んで永久連続技も出来た。
- 『侍魂』や『アスラ斬魔伝』では「連環剛破」という連続入力技になっている。
- 『零』以降は羅刹丸で使用できる。
- 凪刃(羅刹用)
- コマンド完成と共に構えを取り、相手が接近すると発動する技。モーションは「弧月斬」に少々似ており、弧は描かないが小ジャンプで上昇しながら刀を振り上げる。
- 『零』以降は羅刹丸で使用できる。
[編集] 武器飛ばし(武器破壊)技、絶命奥義、秘奥義
- 天覇凄煌斬
- 「斬鉄閃」及び「斬鋼閃」と同じモーションで、覆うかのように大きな気とともに思いっきり斬りつける渾身の一太刀。武器破壊技(武器飛ばし技)。
- 『真』で登場するも、『斬紅郎無双剣』で天覇封神斬に取って代わられ以降登場しないかと思われていたが、『カプエス2』出場時に復活。本編でも『零SPECIAL』で絶命奥義として復活し、『天下一剣客伝』で武器飛ばし技となる。
- 実は『侍魂』や『アスラ斬魔伝』でも「連環剛破」のフィニッシュ技「凄煌斬」として使えた。
- (秘奥義) 天覇封神斬
- 「孤月斬」の弧を描く動作を4~5回繰り返しながら突進し、最後は刀を振り上げつつ飛び上がっていく武器飛ばし技および秘奥義。『真』では隠し技(秘奥義)であり、アニメ版でそのコマンドを覇王丸の刀の軌跡で公開するという演出もあった(しかし、あまりに一瞬であったので気付かなかった人が多い)。
- 『斬紅郎無双剣』から『零SPECIAL』までは武器飛ばし技だったが、『天下一剣客伝』では、再び「秘奥義」となっている。また『斬紅郎無双剣』以降のシリーズ2D作品では技名に「秘奥義」がつく。
- (秘奥義) 天覇断空烈斬(羅刹用)
- 近距離にいる相手を起こした竜巻で真上に放り上げて、そのままジャンプして地面に叩きつけておいて、すぐさま1回前転しながら落下し再び相手を叩きつけるという武器飛ばし技。(『近距離』と書き込んだが、投げ系の技ではなく初撃で相手をロックする一種の乱舞技)
- 『零』以降は羅刹丸で使用できる。この場合も技名に「秘奥義」はつかない。
- 天覇神滅斬(羅刹用)
- 「烈震斬」で相手を攻撃した後、周囲を往復しながら連続で斬り付けていき、止めに竜巻を起こして吹き飛ばす乱舞技。
- 『アスラ斬魔伝』での羅刹覇王丸の秘奥義である。
[編集] 登場作品
- サムライスピリッツシリーズ全て
- クイズ キング・オブ・ファイターズ
- 頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM
- CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001
- NEOGEO BATTLE COLISEUM