石油ストーブ
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石油ストーブ(せきゆストーブ)は、灯油を燃料として燃焼させ、暖を取る機器である。
[編集] 基本的な構造
灯油を染み込ませたガラス繊維など不燃性繊維でできた芯に着火して、灯油を燃焼させるものである。
石油ファンヒーターと異なり構造は簡単で故障が少なく、動作に電源が不要(着火時のみ乾電池でヒーターに通電する。電池切れの際にはマッチで点火できる)なため、どこでも利用でき、上部にやかんや鍋を載せて、お湯を沸かしたり、鍋物などを煮炊きする用途にも利用できる(ファンヒーターでは不可能)などの特徴がある。災害等による停電時には非常に便利である。
(しかし、1995年のPL法施行以後に発売された製品には、地震等でやかんや鍋が揺れて火傷や吹きこぼれによる故障などにつながるおそれがあるため、製品本体のラベルや説明書に「ストーブ上にやかんや鍋をのせて使わないこと」などの表示がなされるようになった)
タイプとしては、部屋の端に置く反射式と、部屋の中央に置く対流式があり、一般には反射式が多く販売されている。
芯は使用によって劣化するため、劣化を遅らせるには、シーズン中に1~2度と終了時に灯油を抜いた状態で点火して、灯油をすべて燃やし切ることで不純物を燃焼させる「空焼き」を行うと良い。空焼き処理によって、芯の寿命を延ばすことができる。
使用する灯油については、石油ファンヒーター#灯油の問題点を参照。