Privacy Policy Cookie Policy Terms and Conditions ノート:白髪三千丈 - Wikipedia

ノート:白髪三千丈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

お願い、中国文学に不明な人には読めないだろうという漢字には、そのあとに( )で読み仮名を入れていただけるとありがたいです。Mishika 01:56 2004年5月31日 (UTC)

目次

[編集] 見出しについて

類語を取ってしまうとその下の第三階層の見出しがシラガの算術に属するということになってしまうので、元に戻しました。Tietew [Talk] 16:56 2004年6月2日 (UTC)

記事名から『秋浦歌』第十五首に関する部分が記事の主題であると考えられるので、「箇くの似く長(ふえ)たり 」を「シラガの算術」とともに「原義と日本語の意味のズレについて」配下に組み込んでみました。こうすればひとまず『秋浦歌』第十五首に関する話が一通り区切りがつくのではないかと。
それ以降の部分ですが、「黄塵万丈」に関しては「白髪三千丈と同じ誤解をされている」という趣旨であろうと考えましたが、そうすると残りの部分とは毛色が異なるようでしたので分けてみました。
あるいは全体的に手を入れるべきなのかもしれません。冒頭の導入文も改良の余地がありそうではありますが、私の守備範囲ではないのでなんとも。--61.195.111.85 18:14 2004年6月2日 (UTC)

[編集] 背景説明について

感心しながら拝見しました。ただ、百科事典としてなんとなく違和感があったので、どこでそう感じるのか、自分なりに考えてみました。まとめると、周辺事情が書いていないので、書いてあることをどのぐらい信用してよいのかの基準をつかみにくいのかなと思いました。百科事典では、背景説明が足されると、ぐっと説得力を増すと思います。以下、具体的に挙げてみます。

  • 「意味のズレ」の節で、現代日本での一般人の解釈がもとの詩の意味と変わっている、という現象の背景説明があると説得力が増すと思いました。「日本は字面だけを捉え」の「日本」とは誰を指しているのでしょうか? 日本の研究者はどのように解釈しているのか? むかしの研究者が間違っていたのか? それとも研究書レベルでは本来の解釈をしているのに、それとは別に、比喩表現の部分だけが間違って一般に広まったのか? 現在の研究者はどう解釈しているのか? 中国の研究者と日本の研究者間で、詩の解釈は同じなのか違うのか、こういう背景的説明があるといいかなと思いました。
  • 「意味のズレ」の節で、「中国と日本では解釈が違う」とあるので、日本での解釈と中国での解釈の双方が紹介してあることを想像するのですが、この節に書いてある解釈が、中国での解釈なのか、日本での学術的な解釈なのかわかりませんでした。もしこれが日本での学術的な解釈であるなら、中国ではどうなのでしょうか? 本当に、中国では「1本の長さが三千丈」という単純な比喩表現ではない、という解釈が普通なのでしょうか?「長さ」ではなく「多さ」と解釈するのが一般的なのでしょうか? そういった情報があるとよいかと思います。この記事では単に「こういう解釈もできる」という限られた例を示しているだけなのではないか?と心配になります。
  • 『千家詩』の現代語注釈で「白髪の長さを1本1本足すと三千丈」という解釈が紹介されていますが、これは中国語の現代語の解説書なのでしょうか?それとも日本語の現代語でしょうか? 現代の解説書では、「1本1本の長さを足すと…」という解釈は一般的なのでしょうか? それとも特定の有名な解説書なのでしょうか? この前提があるとよいかなと思いました。そうでないと、せっかくのその後の「算術」の項の試算も何のためにやっているのか、意味が薄いような気がします。

もしかして記事の読み方を間違っていないかと心配ですが、こういう間違った読み方をされうる、という情報でも役にはたつかなと、恐れずに投稿します。Dora 2004年8月13日 (金) 03:02 (UTC)


回答 ーー

   「意味のズレ」、具体的に、漢語と日本語の異なる解釈実例を次に挙げます。
    東京堂出版の 「故事ことわざ辞典」の解釈、
          白髪三千丈の意味は、白毛が非常に伸びた、これは永年の
          積もるうれいのために伸びたのだという嘆声。
    
     中国出版の詩集 「千家詩」の解釈の日本語訳、
          白髪三千丈は、頭上の白髪が増えた、一本一本つぎ足すと
          延べ三千丈になるだろうとの作者の嘆声。

この文句は、もともと詩句ですから、中国では詩集に出るのが普通です。一方、日本では、主に俗語として使っているので、ことわざ辞典や一般辞書にも同じような解釈が出ています。

学術的な解釈はどうなのか、という質問もありましたが、寡聞にして、そのような文献を見たことがありません。もとが単なる詩句ですから、学術的に取り扱うこともないと思ういます。 その他の質問事項については、今一度本文をじっくり読み返して頂けば、疑問は解ける筈です。

以上でもって、質問の回答とします。

尚、折角だから、この記事の投稿背景について、ついでに以下説明しておきます。


  先ず、【白髪三千丈  Wikipedia】 という記事の最前版 ( 原版 ) の内容を振り返って見る。
         出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia) 』
         (2003年9月19日 (金) 15:38の版) 
         白髪三千丈は、唐代の詩聖杜甫の「秋浦歌」の冒頭の一句である。
          日本では中国人の誇張癖を象徴するものとしてしばしば引用され
          るが、中国ではそういう使い方はしないようだ。

という具合に出ていました。

   この記事が目に付いたのは2004年の5月、つまり、出典の十カ月後です。

漢籍に心得のある者には、次の三点に気が付きます。

         (1)    杜甫は 李白 の間違い。
         (2)   「秋浦歌」冒頭の一句は、「秋浦歌」第十五首冒頭の一句が正
                 しい。          
         (3)    日本では誇張癖の象徴として使うが、中国ではそうい
                 う使い方はしないようだ、という指摘は的(まと)を得ている。
 
          
    「百科事典とは、一般市民の啓蒙を目的とする。
                   さまざまな分野の知識の概要を整理、記述して。
                   誰でも容易に見られるようにまとめる」
        この趣旨に基ずく「 Wikipedia 百科事典」の記事にするなら、上述の三点につき、

(1) と (2) の是正、そして、 (3) の指摘に対し、「何故か?」という説明を加えるべきであろう。しかし、出典後、このような編集はずっとされないまま放置されていた。

   投稿者は「白髪三千丈」という言葉に興味を持ち、色々調べて、ある程度の知識を持っていたので、その記事を編集し、投稿したわけで、その記事が、所謂「百科事典」に該当するかどうか、自分には判断のしようがないし、「百科事典」が編集出来るという大それた考えも無かった。
   しかし、原出典に比べ、内容が飛躍的に充実した点に於いて、読む人になにがしかの「知識」、あるいは「啓蒙」の場を提供する事が出来た点に於いて、それなりの自負心はあります。 推薦をして頂いたのも、「素晴らしい記事」、「面白い記事」「感心して読んだ」、などの評語を頂いたのも、「誰でも容易に見られるように」心掛けて編集した結果の表われだと思います。
   そういう意味で、私は、百科事典でなくとも、百科事典に相当する「役割」をこの記事は提供していると思っています。
   百科事典の編集は、とても私の手に負えるものではないので、何方( どなた)かにお任せします。
   よろしく。仁目 2004年8月17日 (火) 23:50 (UTC)

Doraです。私の言い方がよくなくて、意図するところが部分的に伝わらなかったかもしれないのを反省する一方、記事に対するコメントを気にされていらっしゃるようで申し訳ない思いです。補足します。私が上で、研究者はどう考えているのか?と書いたのがわかりにくさの元だったかもしれません。別の言い方をすると、今の記事で比較して解釈が違う、とされているものは、「中国での詩の解釈」と 「日本での俗語的な比喩表現」との2つです。この比較を基にして、日本での漢文の解釈の問題が取り上げられていたので、不十分さを感じました。「日本」だから問題なのか、「詩から一部分を取り出した俗語表現」だから問題なのか不明のように思えたからです。「中国での詩の解釈」と 「日本での俗語的な比喩表現」との間には、「日本での詩の解釈」というのがあるはずで、それはどうなっているのか、が欲しいと思った次第です。可能性として、A. 日本での俗語表現が生まれるきっかけになったような、中国での解釈とは異なる、日本流の詩の解釈があったのか、あるいは B. 日本でも詩として解釈するときには中国と同じだが、そこから俗語表現が抜き出された過程で現在の意味になった、とか、C. 日本で古くからされてきた詩の解釈は日本流のもので、それがこの俗語表現を生んだが、最近は詩の解釈としては中国流の解釈に変わっており、かつての日本流の解釈は俗語表現だけに残っている、などが、ぱっと思いつきます。これが「周辺事情が補足されて欲しい」と書いたことの意味です。
詩歌なので、学術的な解釈がない、というのは、多分私が学術などという不用意な言葉を使ったための誤解で、つまり、一般人の俗語的な解釈ではない、啓蒙する側の人が書いた、日本生まれの注釈付『千家詩』のようなものにはどう書いてあるのだろう?というのをイメージして言いました。
賛否様々のコメントが沢山集まったことを気にされてらっしゃるようですが、それもみな「秀逸な記事」としてどうか、という高いレベルでのことです。また、コメントしている人はみな、仁目さんに申し上げているわけではなく、将来この記事に加筆する人に言っているだけなので、あまり重く考えないでください。私など、いろいろ言っていますが、自分が沢山参加した記事で「秀逸」にノミネートされたことなどそもそもなく、褒められたこともあったかどうか…。うらやましい限りです(それでも、楽しいので時間のある限り書いてますが)。どうか、今後とも皆の目を見開かせるような活動を期待しております。
最後に、このコメントを書くためにちょっとネット検索しましたら、ある大学の講義要目を見つけました。「千家詩」でページ内検索してみてください。ページの下のほうにある1つの授業で、中国と日本での漢文学解釈の違いについて取り上げています。ここでどういう内容が取り扱われているのか、わかりませんが、おそらく仁目さんがここで取り上げられたような問題点が挙がっているのかもしれません。Dora 2004年8月23日 (月) 18:09 (UTC)


[編集] 根本的な問題として

>「白髪が三千丈の長さに伸びるくらい長いあいだ」という意味で、長期間をあらわす表現のひとつである。 どの辞典を参照されたのかわかりませんが、 これは時間の表現ではなく、ごく一般に白髪の長さの表現です。 (手近な物では諸橋『大漢和辞典』参照。) まず、ここで曲解しているという点が一つ。

また、長を「ながい」ではなく「ふえる」と訓読しようとすることに関して。 字義を調べるのに日本語辞典を使用しているのは、問題外。 これは中国語で書かれた中国詩であるので、当然漢字辞典の解釈によるべき。 またそこで『辞海』を利用しているが、漢字の字義はあくまでも挙げられている最初の用例が本義であって、 後に続く説明はあくまでも派生した物であるという認識が欠けています。 「長」はもと髪の長い人を形象したものであり、原義はあくまでも「短」の対義語としての「ながい」で、 「ながい」と訓読することで問題がないことが一点。 また長が「多い」や「余り」という意味になるのは中国語発音でZhang(第四声)と読む場合のことです。 (『世説新語』に「長物」の語があり、余剰の物という意味で用いられる) しかしこの詩に於いて、「長」を「多い」の意味にとると、Zhangと読んで去声二十三「漾」(平水韻による)の韻となり、 「霜Shuang」下平七「陽」との押韻の規格から外れることが一点。 このことからも長を「多い」を解釈することに、なんの合理性もないことは明白であること。 辞書の用例から字を解釈しようとするのではなく、字から字義を判断しないといけません。

また三千という表現が仏典に云々とありますが、まったく関係有りません。 仏典から文人が借用したというのは、まったく論拠がありません。 むしろ中国古典世界においての「三」の意味合いから、仏典側が利用したという方が正しい。 またこの詩は詩の規格がある近体詩・絶句の形式であり、平仄の関係上「三」と「千」の組み合わせでしか 規格を満たすことができないという制約があることが指摘すべきこと。 中国文学の専門の方ではないと思われますので、平仄のことが触れられていないのは仕方ないかもしれませんが。

また中国ではこれを誇張としないという意見も、 清の王[王+奇]も「起句怪甚だし」と評するように、中国人自身も違和感をもっていますが、 さらに続いて「まことに李白に非ざれば・・・」と李白であるからこの誇張表現でいいのだとしています。

また詩句の解釈についてですが、 「不知明鏡裏、何処得秋霜」は髪の白さについて述べているのであって、白髪の増えたことではないです。

自らの意を以て、近体詩の規格を破るような読みはすべきではないこと、もとい絶対的に不可能な読みです。 あまりに指摘されるべき点が多く、一度根本的に訂正さざるを得ない項目だと思われます。



== 何が根本問題であるか == ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(一) 「詩は物差しではない」

 明治の文豪 漱石が、作品「草枕」の中で、詩人の愁いについてこう語って

いる。

      西洋の詩は無論の事、支那の詩にもよく 万斛の愁いなどと云う 
      字がある。詩人だから万斛で、素人なら一合で済むかも知れぬ。
      して見ると詩人は常の人よりも苦労性で、凡骨の倍以上に神経が
      鋭敏なのかも知れん。
      超俗の喜びもあらうが、無量の悲しみも多からう。そんならば詩
      人になるのも考え物だ。
        
「斛」は十斗の量を計る計量器。すると「万斛」は十万斗という量になる。
 愁いという目に見えないものを、どうやって計るのだろうか。勿論、計りようが

ない。それが文学と数学の違いである。

 詩的表現として、「万斛の愁い」は「白髪三千丈の愁い」に匹敵するが、漱

石は、それを「誇張」だと言うていない。詩はあくまでも「詩」として取り扱っ ているからに外ならない。

(二) 「李白の詩である」

 詩人李白に関する日本語書籍は数多い。彼の詩作の特徴について言及する場

合、大半は、「飄逸」と「含蓄」なる形容詞を使っている。

 また、参考までに、ー  李白ウイキペデイア ー  を打ち出して見ると、
   「 李白の詩は豪放磊落で、唐の絶頂期の男性的な力強さを持っている 
      と言われる。素直な感情をダイナミックに表現する骨太な詩風が特徴」

だという具合に書いてある。

 何れにしても、李白の詩風は「誇張」だとか「大袈裟」であるという形容は

していない。

 俗に「唐詩選」として日本人に愛好されている漢詩の中で、李白は特に好

まれている。

 そのこよなく愛されている李白の代表的な詩「秋浦歌」に出て来る「白髪三

千丈」という表現は、日本で、誇張、大袈裟、の代名詞としてよく使はれる。と いうことは、果たして、李白が大袈裟なのか、或は、大袈裟を好む人によって勝 手に使はれているのか、という疑問に結び付く。そう思はないだろうか。

(三) 「李白は中国人の代表選手たり得ない」

「白髪三千丈」は詩句である。そして李白の詩句である。この二つの事実に対

して誰も異論がない。にも拘らず、この言葉は、日本で、詩句と、そして李白か ら切り離され、「中国人は大袈裟である」という証(あか)しとして使われている。 もし、それが妥当な論理、常識であるなら、「大本営発表」を取り上げ、「日本人は嘘 つきである」という論理を展開することも出来る。問題は、日本人は、そのよう な論理の展開は妥当でないと言うであろう。ならば、「李白」を「中国人」に置 き換えるのは、尚更、理不尽だということになる。況して、この詩句は六世紀、 いまから千二百年前に誕生したものである。

 以上が、この「白髪三千丈」という言葉の、字義と用法の根本問題である。

「白髪三千丈 ウイキペデイア」という記事は、その根本問題を理路整然と開明し ている点に於いては、百科辞典の役割を十分に果たしているものと思われる。そ の心は、「漢詩はあくまでも漢詩として鑑賞すべきである」の一言に尽きる。


上記問題点の提出者です。
私の出している問題点に全く回答されてないようなので、改めて示しておきます。
(1)中国でも誇張表現として認識されていること。ここで日本/中国の差は無いこと
(2)「箇くの似く長(ふえ)たり」部の考察が間違いである点。
   上記したように詩の規則上、本文の解釈のように字義を規定することは不可能であるため、
   それを本文中に盛り込むことは百科事典としての正確さを欠きます。
ようは、この2点です。
この両者についての回答がないので、改めてここに指摘しておきます。

[編集] 何でないか

4.46.197.225 さんの個人の研究発表のようにみえるのですが。とくに「三千」のあたりはその感がつよいと感じます。--Aphaia 2005年8月8日 (月) 23:03 (UTC)

[編集] 思い切って整理しました

ずっと気になっていたのですが、思い切って整理しました(過去のノートも、Wikipedia:井戸端の過去ログ/2006年5月#白髪三千丈も読んだうえでの編集です)。冗長な記述を廃し、可読性の向上に努めたつもりです。随分と削ったところもありますが、戻される場合は、リバートではなく、加筆で対応していただけるとありがたいです。

「箇くの似く長(ふえ)たり」(「異説」の節にしました)について検証可能性に疑義があるため、{{正確性}}はそのままにしてあります。

「黄塵万丈」に関しては、必要なら別に記事を起こすか、黄砂に加筆すべきと思います。

「その他の考察・三千」に関しても、必要なら別に記事を起こすか、数の一覧の当該部分に加筆すべきと思います。--Tnm 2006年7月7日 (金) 16:14 (UTC)

[編集] 「白髪三千丈に関する異説」部に関して

この部分はあくまで日本語訳した際の、書き方・解釈のための『補足的』説明であることを書いておいた方がよいのではないでしょうか? いわば意訳説明のような事柄であって、異説と呼べるほどのものでないです。 どうも「長」を「ふえたり」と訓読しようとしていた流れに引きずられている気がします(そしてこの訓読が詩律上不可能であることは上で指摘されています)

詩の本意解釈を重視云々とあるようですが、本文解釈は個々の言葉を正確に把握した上に成り立つことです。

本文で「『長く伸びる』とは言わない」と書いてありますが、これも本来は「長」の訳に対しての補足説明的に付与された「伸びる」という言葉に引きずられています。 伸びるという言葉は詩の中には出てきていません。 「長くなった」言っているだけです。 日本語訳の意訳説明部から解釈論議を起こすのでは、本末転倒な物になってしまいます。 --58.98.194.4 2006年7月27日 (木) 07:25 (UTC)

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