炎の青春
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炎の青春( ほのおのせいしゅん)は、東宝制作、テアトル・プロ共同制作によって日本テレビ系で放送された東山敬司主演の学園ドラマ。「進め!青春」に続く東宝青春学園シリーズの第5弾であるが、放送曜日は従来の日曜日ではなく月曜日であった。
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注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
私立陽光学園は、元女子高だけあって3分の2が女生徒という高校である。その中でも3年C組は女子バスケットボール部のキャプテンである大村映子をはじめとして女生徒が強いクラスであった。新学期早々、そのC組の担任をベテランの和田先生(佐藤英夫)から新任の猪木豪太郎(東山敬司)と交代することになった。和田先生はバスケットボール部の部長でもあったために女生徒の猛烈な反発を受け、豪太郎は就任初日に反対デモに会うのだった。1ヶ月先輩の同僚の教師、西村先生(柏木由紀子)から忠告を受けるが、自信過剰な豪太郎は、あえてバスケット部の部長を引き受け生徒たちにぶつかっていくのだった。
[編集] 解説
- 前年の『進め!青春』がメキシコオリンピックの影響もありわずか11回で終了したが、内容的には好評であったため視聴者からの青春学園ドラマの要望は強くあった。それに東宝サイドも東山敬司と柏木由紀子を売り出したいという意図もあり企画された。ただ、従来の青春学園シリーズの枠であった日曜日夜8時には『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』という日本テレビにとっての強力番組があったために月曜日夜の放送枠になった。まだ大学生だった東山敬司の未熟な演技力もあったが、視聴者の多くが小中学生および高校生であったために月曜夜では視聴がかなわず、視聴率が振るわずに10回で突然の打ち切りとなってしまった。
- 作品の大枠のプロットは、前年の1968年12月に黒沢年男、酒井和歌子主演で劇場公開された東宝映画『燃えろ!青春』(脚本:松木ひろし)を借りている。これからも東宝サイド主導で企画された作品とみることができる。
- 最終回は、戦争を題材としており本来は8月放送予定だったと思われる脚本であった。また、ヒロイン教師の柏木由紀子は出演しておらず、脚本上登場するはずもなかった男子生徒を最終シーンに突然、出演させていることからも突然の打ち切りが伺える。なお、最終回の放映日である7月14日段階では、翌週の7月21日にアポロ11号の月面着陸が予定されており、この突然の終了にはその影響もあったと思われる。
- 脚本家として『3年B組金八先生』で後年、有名になる小山内美江子も参加しており(第3話より執筆)、内容的にも質の高いものであった。教師像の初期設定が、やや体制派的な感じだったこともあり、視聴者に受け入れられる前に終了してしまった嫌いがある。
- 生徒役として『でっかい青春』および『進め!青春』からのレギュラーだった梅田智子、徳永礼子、中沢治夫、大谷直らが引き続き出演したほか水谷豊が優等生役として出演している。
[編集] 放送データ
[編集] サブタイトル
各話 | サブタイトル | 監督 | 脚本 | ゲスト |
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第 1話 | ゲバ旋風で顔合わせ | 長野卓 | 白山進 | |
第 2話 | ドンと来い! ヤングパワー | 長野卓 | 白山進 | |
第 3話 | 豆腐の角はかたかった | 木俣和夫 | 小山内美江子 | |
第 4話 | 猪がアクセル踏んだ | 木俣和夫 | 小山内美江子 | 牟田悌三 |
第 5話 | コブから出た真実 | 長野卓 | 押川国秋 | 小野進也 |
第 6話 | 頑張り野郎にゃ敵わない | 長野卓 | 小山内美江子 | 竜雷太 |
第 7話 | ニキビの季節 | 木俣和夫 | 小山内美江子 | 二木てるみ |
第 8話 | 飛べ飛べ シャボン玉 | 長野卓 | 押川国秋 | 根岸一正 |
第 9話 | 愛のボールをブッ飛ばせ! | 長野卓 | 押川国秋 | 岡崎友紀 |
第10話 | 我等のババゴン!! | 木俣和夫 | 小山内美江子 | 三益愛子 |
[編集] 出演者
- 名古屋章 – 林伸介(理髪店)
- 北川めぐみ – 林良江
- 君島清美‐林加津江
- 梅田智子-大村映子
- 徳永礼子-ルミ子
- 丹田利由子‐美佐子
- 後藤ルミ子 – トシ子
- 藤本真智子‐重子
- 深山雅子‐みどり
- 寺岡弘子‐雪江
- 中沢治夫(剛たつひと)- 赤木保
- 大谷直 – 柏原守
- 水谷豊 – 中本勇
- 亀谷雅彦‐山岡律夫
- 鍋谷嘉孝 – 行夫
- 今村広則‐一郎
- 浜木綿子‐紅子(ルミ子の姉)
- 関口昭子 – 恵子
- 吉川満子-和田サキ
- 森川信 – 赤木伝助
- 滝那保代-赤木カネ
- 太宰久雄-中本医師
- 田崎潤-柏原香俊
- 梅津栄 – 花岡先生
- 平沢公太郎‐小畑先生
- 美川陽一郎 – 富永先生
- 寄山弘-小使い
[編集] スタッフ
- 監修:千葉泰樹
- プロデューサー:中根敏雄、高野幹夫、酒井友信
- 音楽:広瀬健次郎
- 脚本:白山進、小山内美江子、押川国秋
- 監督:長野卓、木俣和夫
[編集] 主題歌
[編集] 小説化
- 佐々木宏編『炎の青春 正編』 1969年5月20日 ルック社
[編集] 放送枠
日本テレビ系 月曜20:00枠 | ||
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