漸近線
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漸近線とは、ある曲線が任意に十分接近する直線または曲線をさす。
漸近線の具体的な例は関数f(x) = 1/xのグラフに見出せるが、この例の場合二つの漸近線 x=0 と y=0 に接近している。 垂直方向の漸近線(先述の場合x = 0、傾斜は未定義とする)に接近する曲線は無限の極限に近づくと言え、 水平方向の漸近線(前の例ではy = 0)に接近する曲線は有限の極限に近づくと言える。
漸近線はX/Y軸に並行である必要は無く、ここに示すx + x−1のグラフのように、y軸と直線y=xが漸近線であってもよい。 漸近線がX/Y軸に並行でないとき、それは傾いた漸近線と呼ばれる。
漸近線、特に垂直のものに関して、これもまた無限に接近する必要はない。 漸近線x = aはf(x)に対しての垂直な漸近線となる(以下に示す条件の少なくとも一つを満たす場合に)。
ある関数f(x) は ある関数g(x) がx → ∞になる時に漸近的と言える。これは四つの明確な意味を持つ。
- f(x) - g(x) → 0.
- f(x) / g(x) → 1.
- f(x) / g(x) はゼロでない極限を持つ。
- f(x) / g(x) ゼロを目指すが、接近しない。O記法を参照。
漸近的解析も参照のこと。ただ漸近的曲線とは明暗を有している。
[編集] 有理関数に関する水平漸近線位置決定定理
問:
分子のxに対する最も高い指数nはいくつか。
分母のxに対する最も高い指数dはいくつか。
- n = dの時、y = 分子または分母から誘導された係数においての漸近線が存在する。
- n > dの時、水平の漸近線は完全に存在しない。
- n < dの時、x軸が水平の漸近線となる。