海龍 (潜水艇)
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海龍(海竜)(かいりゅう)は、大日本帝国海軍の特殊潜航艇の一種で、敵艦に対して魚雷若しくは体当りにより攻撃を行う有翼特殊潜航艇・水中特攻兵器である。SS金物とも呼ばれた。
本土決戦用の特攻兵器として開発され、飛行機の部品などを使って横須賀の海軍工廠などで、1945年(昭和20年)に全部で200隻が建造された。通常の潜水艦と異なり、翼を有し、飛行機のように上昇と下降を行うため、構造が単純で建造を短時間に行うことができた。終戦により、本土決戦が回避されたため実戦に投入されることはなかったが、海龍が攻撃された例はある。
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[編集] 諸元
- 全長:17.2m
- 全幅:3.5m
- 排水量:水中19.3t
- 最大速度:水上6.5kt、水中10kt
- 水中航続距離:69km(37.5海里)/5kt
- 水上航続距離:832.5km(450海里)/3kt
- 兵装:45cm魚雷発射管×2若しくは火薬600kg
[編集] 計画
計画時は目標近くまで潜水艦で運ばれ単独で出撃し、敵艦艇を雷撃した後、母艦に帰還する、とされていたが、甲標的同様の「雷撃後に艦首が持ち上がる」欠点があった。
また帰還するためには母潜水艦との連絡が不可欠だが、水中電話等は装備されていないため、連絡のためにはお互い浮上する必要があったが、敵の脅威が存続する状況下での浮上は自殺行為であるため、実質的には帰還は不可能だったといえよう。
[編集] 実用型
このため、後期の海龍は戦況の悪化も高じて艇首に爆薬を充填し、体当り攻撃を前提とした特攻兵器として建造されることとなった。 海龍は速度が遅いため、本土決戦では敵輸送船団への攻撃作戦を行うことになっていた。
[編集] 関連項目
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