水郷筑波国定公園
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水郷筑波国定公園(すいごうつくばこくていこうえん)は関東平野東部に位置する国定公園。茨城県と千葉県にまたがり、霞ヶ浦、潮来、佐原などの水郷地帯を一体化して水郷国定公園と定めた。後に筑波山、加波山、鹿島神宮一帯と犬吠埼~屏風ヶ浦に至る海岸線一帯を加え、水郷筑波国定公園とした。
江戸時代から人々に親しまれた景勝地が多く、現在も年間の利用者が多い。また、鹿島、香取など近辺には著名な神社があり、筑波山も山岳信仰で名を高めた地であることから、文化的景観保護の意味合いも強い公園といえる。
なお、同公園は茨城県下では唯一の上級公園である。
[編集] 著名な景勝地
- 筑波山
標高は877mとさほど高くないが、一帯が平坦な平野地帯であるために目立つ。古くからその山容の美しさが称えられてきた。
[編集] 自然
利根川は古くから暴れ川で知られ、そのために下流域一帯には湖沼群が見られる。水郷一帯にはマコモ、ヨシ、ガマ、アサザ、ヒシなどが繁茂し、水生植物の宝庫である。潮来はアヤメなど湿地植物の繁茂が見られ、古くから人々の目を楽しませてきた。聖域として保護されてきた鹿島神宮の社叢にはスダジイ、タブノキの巨木も見られる。筑波山麓は植生の垂直分布が見られ、山麓には暖地性のアカマツなど、標高500m以高は落葉広葉樹、そして山頂にはブナ林が確認。 地質学的には屏風ヶ浦が特筆され、海蝕による断崖形成が顕著である。
動物では霞ヶ浦はオオヨシキリ、カイツブリ、コサギなど、犬吠埼ではウミウ、ウミネコなどの海鳥類が多く渡来し、その姿を確認できる。筑波山地一帯も禽獣の宝庫で、タヌキ、イノシシのほか、カワセミ、オオタカなどの鳥類も見られる。