正論
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正論(せいろん)は、道理を説く論について正しいものであると評価する呼び方である。実際の用法としては、事実に関する議論や認識論について用いられることはあまりなく、ほとんどの場合が「**であるべきだ」という当為についての論である。そのため、論の対象は道徳、倫理や規範、政策など、公共的な要素をもつものが多い。このような領域で道理を根拠として「正しい」と言挙げされる論は、なんらかの現実批判を含む論であり、それはしばしば、現状肯定の立場からは、非現実的な空論であるとか、青臭い書生の議論であるとかといった批判を浴びることにもなる。それゆえ、正論という評価は、必ずしも肯定的な評価として行われるものではなく、むしろ否定的な評価として行われることも少なくないことに留意する必要がある。