東海大学付属高輪台高等学校
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東海大学付属高輪台高等学校(とうかいだいがくふぞく たかなわだいこうとうがっこう)は東京都港区高輪二丁目に位置する私立の高等学校。
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[編集] 沿革
- 1944年4月 - 電気通信工業学校として開校。
- 1945年8月 - 東海工業学校に改称。
- 1948年4月 - 校名を東海高等学校と改称。
- 1952年4月 - 校名を東海電波高等学校と改称。
- 1968年4月 - 校名を東海大学高輪台高等学校に改称。
- 1990年4月 - 校名を東海大学付属高輪台高等学校に改称。
- 1998年4月 - 男女共学化。新校舎竣工。
- 2004年1月 - さいたま新都心駅付近にグラウンド開設。
- 2004年4月 - 文部科学省よりSSH(スーパー サイエンス ハイスクール)に指定される。
- 2005年10月 - 創立60周年記念式典。
[編集] 交通
- 東京メトロ南北線 白金高輪駅1番出口より徒歩6分。
- 東京都交通局都営地下鉄三田線 白金高輪駅
- 東京都交通局都営地下鉄浅草線 泉岳寺駅A3出口より徒歩5分。
- 都営バス大井競馬場行、目黒駅行(品93)「高輪警察署前」より徒歩5分。
- 都営バス品川駅前行、新宿西口行(品97)/五反田行、三田行(反90)「高輪二丁目」より徒歩0分。
- 都営バス三田駅行、五反田行(反90)/新宿西口行、品川駅行(品97)「高輪一丁目」より徒歩4分。
※JR品川駅より徒歩で通うことも可能であるが毎朝歩くには多少遠い距離である。
[編集] 所在地
[編集] 立地条件
最寄り駅が前述の通り白金高輪駅であり東京の一等地である。しかしながら、東京メトロ南北線(都営地下鉄三田線も含む)自体が比較的新しく開通した線であるため、必然的に駅がとても深い位置にある。さらに、校名の「高輪台」という名から推測される通り、学校自体が台地のてっぺんにあるため、どの最寄駅から通学するにしても坂を登る必要がある。
例えば、白金高輪駅から向かう際には、約100段にも及ぶ港区役所高輪支所脇の階段か天神坂を登る必要がある。この場合、合計で250段近くの階段を登らなくてはならないが、遅刻しそうな生徒が駆け上がって行く光景は珍しくない。ちなみに、一番出口にはエスカレーターとエレベーターが設置されているが、登校時間でもある平日午前8時過ぎから8時15分頃まではエスカレーターに当校の生徒の行列が出来ることもある。また、公式サイトでは、地図上の距離から単純に算出されたためか「徒歩6分」となっているが、土地の高低差があるために6分で向かうことは到底不可能で、実際の所要時間は10分以上とされる。
なお、泉岳寺駅から向かう際には、距離が長いものの斜度が緩めな伊皿子坂を登る必要がある。また、品川駅から向かう際には、桂坂を登る必要がある。
[編集] 中等部設置について
2007年度より中等部を設置し、中学から大学までの計10年間の一貫教育を行う。新たな校舎を建設せずに既存の設備で中等部を運営する予定のため、同校の高校生の定員はやや減少している。あらかじめ大学が附属されている学校であるだけに、通常の中高一貫校と違い、受験指導や進学指導に力を入れるようなことは特になく、受験に集中しない分、部活動に集中できるといったメリットがあるのが特徴である。
[編集] 進学率
同校は大学付属高校であるため比較的進学率が高い。8割強が東海大学に進学し、残りの2割弱が他大学進学もしくは未定である。そのため、進学率は高いものの、受験指導の点では非常に弱く、進学校には遠く及ばず、他大学進学希望者に適した指導が特になされていないのが現状である。さらに2006年度より、1・2年生の7限目授業がなくなり、付属校のメリットである「3年間フルに部活動に熱中できる」体制が整ったと言えるが、学力の低下も懸念される。 また、付属推薦であるが東海大学の場合他大受験に失敗した際に東海大学に入学を希望する、いわゆる滑り止めとしての推薦は出来ず東海大学への進学を確約した上でのものである。
かつては他大学受験の為に特設クラスがあったが、2006年度修了をもって現2004年度生が卒業するため、事実上消滅する。よって他大学受験を希望する場合でも、普通クラスからの受験となる。(ちなみに従来も普通クラスからの他大学受験は可能であった。)しかし、同校は付属高校のため大半の生徒が10月を目処に進学先が決定するため、周りの大多数の生徒が進学先を決めた中で、周囲に流されずに自己を厳しく律した上で受験勉強に打ち込む姿勢が必要とされる。
もっとも付属校ならではのメリットもあり、2006年度から、付属生については推薦で進学する際には、支払う入学金が半額になる。更に2年間の成績が一定基準に達した上で、学園全体が受験する試験で300位以内に入れば、特別奨励推薦(奨学金25万円+任意の学部が選択可能*1)を受ける事が出来る。
*1医学部といった特殊学部については適正審査を受ける必要がある。
[編集] 設備
地上6階・地下3階の合計9フロアを有し、非常に立派な外観のため、この点でも非常に人気が高い。 また台地に立っている関係上、泉岳寺駅側から見ると「9階建ての建物に見える」と言う声も多い。
エレベーター(東芝製)が3基備わっている。これは登校時や昼休みの時でも、生徒が自由に使用することが出来る。ただ、9フロア・約1500人に対してエレベーターが3基のみなので、やはり輸送量不足となりがちで、満員で乗れなくなるパターンもしばしば見受けられる。
各階にトイレ・洗面所があり、トイレには温風乾燥機・ウォシュレットも完備されている。
コンピュータールームは地下2階に1部屋、地上3階に2部屋の合計3部屋を有し、コンピューターの総台数も200台以上となる。 パソコンは新しくWindowsXP Professional・Pentium4を搭載したNEC機なのだが、Pentium4の発熱量が高い関係で室内は高温になってしまい、冷房が入る前の6月頃には蒸し風呂状態になることもある。 1・2階に3年生、3・4階に2年生、5・6階に1年生の教室が配置されているが、3年生の1クラスだけ例外的に6階に教室がある。
※総合グラウンドについては後述の総合グラウンドの項を参照。
[編集] 総合グラウンド
2004年にさいたま市付近にグラウンドが開設されたが、高校所在地から非常に遠いこともあり、生徒からの評判はイマイチであると言わざるを得ない。 が、テニス場や野球グラウンドのナイター設備を備えており暗くなってきても練習することが可能であり少々遠い同校グラウンドを最大限に生かすことが出来る。 しかし、総合グラウンドは地質的に水はけが非常に悪く雨が降った翌日にも使用するのが困難となるため授業や体育祭が延期・中止になることもしばしばある。そのため水はけを改善するための工事を行うとしている。 また、1年に2回開かれる移動授業では、2時限目終了時にバスで移動し行われる。 また体育祭やスポーツ大会もここで開催される。
[編集] 剛健旅行
年に1回行われる、群馬県の嬬恋村にある東海大学嬬恋研修センターで男子は41km、女子は20km強を歩く行事である。女子は昼間から、男子は夕方から歩き始め、足の遅い生徒は真夜中を歩き通すことになる。2年に1回は雨が降るというジンクスがあると生徒の間でうわさされている。
大自然を味わえるものの強制参加のため一部生徒からは不評である。なお、毎年同じ日に夏の全国高校野球の予選があるため、野球部員の中には3年間参加したことがない部員もいる。
男子は毎年サッカー部が上位を占める。 1996年と2006年は、雷雨により中止となった。
[編集] 著名な卒業生
- さまぁ~ず(お笑い芸人)
- 池田秀一 (声優)
- 折本欣也(ミュージシャン、MELLOW YELLOWのMCにしてリーダー)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 東海大学付属高輪台高等学校ホームページ(公式ページ)