東武5310系電車
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5310系電車(5310けいでんしゃ)は、東武鉄道に在籍していた初の特急形車両。
1935年(昭和10年)、後に関東の名車と言われたデハ10形として16両が登場し、日光・鬼怒川方面への特急列車として使用された。しかし、太平洋戦争の激化に伴い、1942年に特急運転が中止されたため、ロングシートに格下げ改造のうえ一般車として使用された。戦後1948年に特急用車両として復旧改造され、1951年の5700系投入までの3年間、日光線特急として使用された。
5700系登場後は、5310系と改番され、4両が東上線に転属し、特急「フライング東上」などに使用され、残りの車両は1953年(昭和28年)より伊勢崎線急行(快速を格上げ)に使用された。この伊勢崎線急行は好評だったため、1962年には、東上線所属の4両が転属し増発されただけでなく、後には5700系全車も加わった。
1969年に1800系が登場したため、伊勢崎線急行の運用を外れた5310系は3扉・ロングシート化改造を受け野田線などで使用されたが、1974年(昭和49年)には、車体の老朽化から8000系並みの車体(ただし車体長は18mで側面は2000系に準じる)を新製の上、初代5000系に更新された。1979年に2代目5000系が登場した事により3070系に改番され、主に日光線・鬼怒川線・宇都宮線普通列車、野岩鉄道会津鬼怒川線直通列車として長らく使用されたが、1996年に廃車となった。
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