月食
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月食(げっしょく、元の用字は月蝕)は、地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月にかかって月が欠けて見える現象。日食と違い、月が水平線より上に見える場所であれば、地球上のどの場所からでも観測・観察できる。
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[編集] 種類
すべての部分が本影(地球によって太陽が完全に隠された部分)に入る場合を皆既月食、一部分だけが本影に入る場合を部分月食という。月が地球の影によって隠される度合いを食分という。
また、地球の大気によって、太陽の光のうち波長の長い赤い光が屈折・散乱されて本影の中に入るため、皆既月食でも月は真っ暗にはならず、暗い赤色に見えるが、火山爆発等で大気中に微粒子が浮遊している場合、月が暗くなって見えなくなることもある。
月が半影(地球が太陽の一部を隠している部分)に入った状態は半影食と呼ばれるが、明るさにはほとんど変化がない。
なお、月食の途中の欠け月が昇ってくることを月出帯食といい、その逆に欠けたままの月が沈むことを月没帯食という。
[編集] 頻度
月食は多くの場合1年間に2回起こるが、起こらない年、3回起こる年もある。日食は年に2回は必ず起こり、4回起こる場合もあるが、月食の発生頻度は日食より少ない。しかし日食は地球上の限られた範囲でしか見られないが、月食はどこからでも見えるので、目にする回数は月食の方が多くなる。
- 1年に月食が3回起こる年
- 1833年 - 1852年 - 1898年 - 1917年 - 1982年 - 2028年 - 2094年
- 月食がない年
- 1966年 - 1969年 - 1980年 - 1984年 - 1998年 - 2002年 - 2016年 2020年
[編集] 最近の月食の日時
- 2000年7月16日 - 皆既月食
- 2001年1月10日 - 皆既月食
- 2001年7月5日 - 部分月食
- 2004年5月5日 - 皆既月食
- 2005年10月17日 - 部分月食
- 2006年9月8日 - 部分月食
[編集] 今後日本から見られる月食
- 2007年8月28日(皆既)
- 2008年8月17日(部分)
- 2010年1月1日(部分)
- 2010年6月26日(部分)
- 2010年12月21日(皆既)
- 2011年6月11日(部分)
- 2011年12月10日(皆既)
- 2012年6月4日(部分)
- 2014年4月15日(部分)
- 2014年10月8日(皆既)
- 2015年4月4日(皆既)
- 2017年8月8日(部分)
- 2018年1月31日(皆既)
- 2018年7月28日(皆既)