普済寺 (台北市)
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普済寺(ふさいじ、現地表記では普濟寺)は台湾の台北市北投区温泉路112号(北投温泉)に建つ密宗の寺で、台湾に残る仏教寺院の中でも日本式の建築様を色濃く残す物の一つとして知られる。台北市より「市指定古蹟」に認定されている。
日本統治時代の1905年(明治38年)、総督府鉄道部(※1)運輸課長村上彰一の発起により集められた鉄道部職員の寄付をもとに建立された。この寺は鉄真寺(鉄真院)と呼ばれ、真言宗の寺として鉄道部職員の信仰を集めた。日本の太平洋戦争敗戦に伴って一時廃寺となったが、後に中国大陸より密宗の僧が入り、名を普濟寺に改め現在に至る。
境内には湯守観音という観音像が建てられ、日本統治時代より土地の温泉旅館業者の信仰を集めている。
※1 総督府鉄道部とは台湾総督府の下部組織で、台湾島内において鉄道の管理運営に携わった部署