日本脳炎
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日本脳炎(にほんのうえん、Japanese encephalitis)は、ウイルスによる感染症の一種で、中枢神経の疾患である。感染者の発症率は0.1%~1%と推定されており、不顕性感染である。フラビウイルス科フラビウイルス属の日本脳炎ウイルスに感染したコガタアカイエカに刺されることで感染する。第四類感染症に指定されている。
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[編集] 特徴
高熱を発し、痙攣、意識障害に陥る。発症してからの治療方法は対症療法のみ。致死率は20%程度だが、半数以上は脳にダメージを受け麻痺などの重篤な後遺症が残る。
[編集] 発生状況
日本では、1960年代には年間1000人程度の患者が発生していたが、予防接種が普及した現在では年間数人程度と激減している。しかし世界的にみれば、南アジア、東南アジアを中心に2005年現在でも、年間1万人以上の患者が発生している。
[編集] 日本における予防接種
日本では、小児期から思春期にかけて計5回の予防接種を実施してきた。しかし以前より、副作用として急性散在性脳脊髄炎の報告があり、より安全性の高いと考えられる新しいワクチンが開発され認可が見込まれていたので、2005年に厚生労働省が現行のワクチンでの積極的推奨の差し控えの勧告が通知され、自治体によっては接種を一時中止している(感染リスクの高い地域への渡航者など接種を希望する場合の接種は可能)。今後、新しく開発されたより安全性の高いと考えられるワクチンの製造が認可され次第、接種の勧奨は復活される見込である。積極的推奨の差し控えの勧告が出された時点で、1年程で新しいワクチンでの積極的接種の推奨が再開される予定であったが、臨床試験の段階で新しいワクチンの認可が見合わされ、新しいワクチンによる接種ができるようになるまで2006年秋の時点であと2〜3年はかかるだろうと言われています。
[編集] 予防
小児期と小学校4年・小学校5年・中学2年での積極的な予防接種が行われてきたが、副作用の問題で、2005年の厚生労働省による通達で推奨ではなくなった。現在では、日本脳炎流行地域渡航者などの、接種を希望する者にとどまっている。
[編集] 外部リンク
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