指示語
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指示語(しじご)とは日本語の「これ」「そんな」や英語の“this”“that”のような、現場にあるものや文脈上の要素を指し示す表現をいう。
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[編集] 日本語の指示語
日本語の指示語は一般にこそあどと呼ばれる4系列からなる。コ系列を近称、ソ系列を中称、ア系列を遠称と呼ぶ場合もある。
事物 | 場所 | 方向 | 人称 | 連体詞 | 副詞 | 形容動詞 | |
コ系列 | これ | ここ | こちら | こいつ | この | こう | こんな |
ソ系列 | それ | そこ | そちら | そいつ | その | そう | そんな |
ア系列 | あれ | あそこ | あちら | あいつ | あの | ああ | あんな |
ド系列 | どれ | どこ | どちら | どいつ | どの | どう | どんな |
「こそあ」はそれぞれ現場指示用法と文脈指示用法をもつ。
[編集] 現場指示
現場指示用法は、談話の場において実際に近くにあるものを指して用いる用法である。コ系列は話し手の近くにあるもの、ソ系列は聞き手の近くにあるもの、ア系列はどちらからも離れているものを指す。
[編集] 文脈指示
文脈指示用法は、話題になっているものや記憶の中にある要素を指す用法である。コ系列は談話に導入された要素や、直後に導入する要素を指す(「正解はこうです。まず…」)。ソ系列は、それまでに談話に導入された要素を指し、仮定した要素や不特定の要素をも指すことができる(「誰か来たらその人に…」)。また「その」には「この」「あの」にはない所有関係を表す機能がある。ア系列は記憶の中にあるものを引き出すときに用いる(「あの頃は良かった」)。