拡張子

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拡張子（かくちょうし）とは、ファイル名の末尾につけられたファイルの種類を識別するための文字列。

[編集] 概要

通常、ファイル名の本体と拡張子は.ピリオドで区切られる。ピリオドが複数あるファイル名では、最後部のピリオドから最後までの文字列が拡張子である。拡張子はアルファベットと数字の組み合わせで、多くの場合3文字から成る。

拡張子は、ファイルの判別のために任意につけられるもので、必ずしも必須ではない。ただし、Windowsなどの一部のシステムでは、システムの動作のトリガーに拡張子を用いているため、拡張子が適切でない場合は、システムまたはアプリケーションの動作に影響を及ぼす場合がある。逆に、これを応用して、拡張子を変更することで、バックアップとして利用したり、動作の変更を行うこともある。OS以外では、mime/typeの設定に拡張子を利用していることなどがあげられる。

Mac OSではユーザにとって拡張子は原則的には無いと言ってよく、OSレベルでは各ファイルに埋め込まれたリソースフォーク内のクリエータとファイルタイプで識別するシステムを持っている。Mac OS Xでは、拡張子を利用して動作するようになったが、使わなくても（たとえ消してしまったとしても）問題なく扱うことができる。

[編集] 拡張子の由来

拡張子は、もともとは8080/Z80用のオペレーティングシステムであるCP/Mに由来する。CP/Mのファイル名は8+3バイトの構成になっており、後ろの3バイトが拡張子と呼ばれた。その後、DOSやOS/2、Windowsなどに受け継がれた。

なおUNIXにもファイル名の終端でファイルの種類を表す慣習があるが、これはあくまでも整理上の便宜であってシステム上意味はない。Mac OS Xも基本的にはUNIXであるため、同様の認識が可能である。

[編集] 主な拡張子

「.bmp」･･･Windowsビットマップ（Windowsの標準的な静止画像）
「.gif」･･･GIF（CompuServe社が定めた、256色まで扱える静止画像）
「.wav」･･･WAV（Windowsの標準的な音声）
「.mp3」･･･MP3形式で圧縮された音声。
「.mpg」･･･MPEG形式で圧縮された動画。MPEG-1/MPEG-2。
「.txt」･･･プレーンテキスト。
「.html」･･･HTMLまたはXHTML。
「.js」･･･JavaScript。
「.mid」･･･MIDIの音楽（SMFデータ）。
「.mp4」･･･MP4コンテナ。
「.exe」･･･Windowsなどの実行可能ファイル（プログラム本体）。
「.swf」･･･Shockwave。

具体的な拡張子の一覧についてはWiktionary 拡張子を参照。

[編集] 拡張子が引き起こす問題

Windowsにおいては、拡張子とアプリケーションの関連付けという機能があり、拡張子の種類によってそのファイルを処理するアプリケーションを選択することが可能である。ただし、設定次第でファイル名の拡張子を表示しないようにできるため、コンピュータウイルスなどがこれを悪用する場合がある。例えば LOVE-LETTER-FOR-YOU.TXT.vbs という名前のファイルはそのような環境では LOVE-LETTER-FOR-YOU.TXT とのみ表示され、一見テキストファイルに見える。これをテキストファイルだと思って実行すると、実際にはVBScriptが起動し、ウイルスなどの被害にあうのである。