忍者戦士飛影
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『忍者戦士飛影』(にんじゃせんし とびかげ)は、1985年10月6日から1986年7月14日まで日本テレビ系で全41話(43回)が放送された、スタジオぴえろ製作のロボットアニメ。
目次 |
[編集] ストーリー
ザブーム軍に対抗するため、ラドリオ星に伝わる伝説の戦士「忍者」を探すロミナ姫とエル・シャンクの人々。火星で出会ったジョウ、レニー、マイクは果たしてその「忍者」なのだろうか?
[編集] スタッフ
- 原案・シリーズ構成:渡邊由自
- 総監督:案納正美
- キャラクターデザイン:加藤茂、平野俊弘
- メカニックデザイン:森木端泰、大畑晃一
- 音楽:川村栄二
- 主題歌:「LOVEサバイバー」(作詞:青木久美子、作曲:小田裕一郎、歌:HIT BOY)
[編集] 登場人物
- エル・シャンク陣営
- ジョウ・マヤ:井上和彦
- 本編の主人公。火星に住む市民でハザードに対して反抗的な行動を起こしていた。そこへ到着したエル・シャンクの陣営と邂逅し、協力するようになる。序盤は黒獅子、中盤からは飛影に乗り込みザ・ブーム軍と戦う。
- レニー・アイ:日高のり子
- ジョウの知り合い。17歳の少女。戦いに巻き込まれるが鳳雷鷹に乗り込む。
- マイク・コイル:菊池正美
- ジョウの弟分。レニー同様戦いに巻き込まれる。爆竜に乗り込む。
- ロミナ・ラドリオ:島本須美
- ラドリオ星の王女。伝説の忍者を求めエル・シャンクで太陽系に来訪。
- ダミアン:佐藤政道
- 火星に住む反対勢グループのメンバー。ジョウとは反目しあいあいながら共闘するようになる。途中から黒獅子に乗り込むようになる。
- シャフ:深見梨加
- ロミナの侍女。
- ガメラン:菅原正志
- イルボラの副官。当初はジョウたちとは反りが合わず渋々ながら姫に従っていたが、後に認め合うことになる。
- イルボラ・サロ:堀内賢雄
- ジョウのライバル。本来はエルシャンクの指揮官でロミナ姫に忠誠を誓っていたが。敵の姦計に嵌まりエルシャンクを離脱しザ・ブーム軍に付く。中盤まではスケルトン、その後は零影に乗り込みジョウと戦う。
- ローニン・サナダ:広中雅志
- 地球軍の仕官でジョウの親友。再会当初は冷徹な言動で信用してないようなそぶりも見せたが、彼の手振りで欺いていることを知る。その後は全面的にバックアップをとるようになる。
- ケガレ・サナダ:納谷六朗
- ローニンの父親。
- ザ・ブーム軍
- アネックス・ザブーム:岡部政明
- ザ・ブーム軍司令官。
- シャルム・ベーカー:山田栄子
- ザ・ブームの側近である女性仕官。自らの部隊をも持ち合わせている。
- グラサン・グリン:大塚芳忠
- エルシャンクを追ってやってきたザ・ブーム軍仕官。
- ハザード・パシャ:青野武
- 火星の軍人。この作品における、典型的な悪役の1人。ジョウ達の両親を人質に取ったり、圧政で火星住民を苦しめたり、非道な作戦をいくつも考え実行する。また、ザ・ブーム軍内で頭角を現すイルボラに嫉妬したり、強いものには平伏し弱いものには容赦しない性格を持っているという、いわば典型的な小悪党なのだが、30話でイルボラとの通信中に持病の水虫の治療をしたり、ハザードの声を担当する青野武の演技やアドリブも相まって、どこかしら憎めない小悪党となっている。最終回の41話で、空魔鳳雷鷹の攻撃により死亡。ちなみに、総集編である42、43話のナレーションは、彼が努めた。
- ドッグ・タック:谷口節
- ハザードの秘書官。ハザードと同じく謀略を駆使することがあるが、ハザードほどには及ばず、むしろ政務を得意としている。政治を省みないハザードが、火星の安定を表面上で達成していたのは、ひとえに彼の働きが大きい。それでも、41話で空魔鳳雷鷹の攻撃により、ハザード同様死亡。
[編集] 登場メカ
- 飛影【とびかげ】
- かつて地球を訪れたラドリオ星人が連れ去った忍者たちの能力と姿を模して製造したロボット。全長3.6m、重量500キロ。鳳雷鷹、爆竜、黒獅子とそれぞれ合体する。単体でも強力な機体で、特種兵装として超スピードで動くことによる分身などがある。当初はジョウたちのピンチにどこからともなく現れていたが、28話からジョウの愛用しているナイフによって召還され、彼を体内に取り込むことで性能もアップする。
- 全長3・6m
- 重量500kg
- 武装
- サンダーアローガン
- マキビシランチャー
- 手裏剣
- 忍刀
- 黒獅子【くろじし】
- ジョウが操縦する黄色いロボット。後に彼が飛影に移ってからはダミアンが代行。全長6.5m、重量10t。飛影と合体し、ライオン型の獣魔黒獅子となる。合体回数は、他の2体と比べて多いが、28話での合体以降、舞台が宇宙に移ったことにより一度も飛影と合体することはなかった。
- 全長6.5m
- 重量10t
- 武装
- ビームガトリンク砲
- 忍刀
- 胸部ビームガン
- 獣魔黒獅子【じゅうま くろじし】
- 黒獅子が危機に陥った時、飛影と合体した獅子形態。驚異的な瞬発力と機動力で相手を翻弄する。24話では、スケルトンの刀をくわえながらの一刀両断で、撃破。
- 武装
- 頭部ビームガン
- テールビームガン
- 牙
- クロー
- 鳳雷鷹【ほうらいおう】
- レニーが操縦する赤いロボット。
- 全長7.2m、重量9.6t。飛影と合体し、鷹型ロボットの空魔となる。実質的最終回である41話で、ハザードとドッグの乗るファミール艦を撃沈させたのも、この機体。
- 全長7・2m
- 重量9.6t
- 武装
- 巨大手裏剣
- 短刀
- 空魔鳳雷鷹【くうま ほうらいおう】
- 危機に陥った時に飛影と合体する鷹型ロボット。他の機体と違いグライダーの様な格好で合わさる。
- 武装
- ビームキャノン
- 爆竜【ばくりゅう】
マイクが操縦する青いロボット。飛影と合体し、竜型ロボットの海魔爆竜となる。その登場は6話と26話のみであり、その26話では零影に敗れてしまった。
- 全長8.3m
- 重量12t
- 武器
- ポールアックス
- 背部キャノン砲
- 胸部光波弾
- 海魔爆竜【かいま ばくりゅう】
- 獣形態で最も大きい。竜型ロボ。
- 装備
- 腕部クロー
- 雷撃
- 口部火炎
- 零影【ぜろかげ】
- 飛影と同様忍者を模して作られた対なる機体。スペックは飛影と同等。初登場時から中に人を取り込むことで稼動し、当初は無人の飛影を圧倒していた。
- 全長:4m
- 重量:550kg
- 武装
- 忍刀×2本
- 手裏剣
- 六方手裏剣2タイプの手裏剣
- マキビシランチャー
- ミサイル
[編集] ザ・ブーム軍
- スケルトン
- ザ・ブーム軍の指揮官用戦闘ロボット。19話~24話に登場。バンクスの5倍のパワーを持つといわれ、度々ジョウ達を苦しめるも、24話で獣魔に破壊された。元々は、グラサン専用の機体で1機しかなかったが、結局イルボラが搭乗した。
- 武器
- 三叉槍
- 手裏剣
- バンクス
- ザ・ブーム軍の武将型の戦闘ロボット。人工知能制御で動いており、パワー主体の戦法を得意とする。集団で戦うこともあるが、主にシャーマンを統率。なお、左腕のカバーに長剣を隠し持っている。
- 全高10m
- 武器
- 三叉槍
- 長剣
- 口部火炎砲
- 右腕部ビームランチャー
- 両掌有線ミサイル
- シャーマン
- ザ・ブーム軍の忍者型の戦闘ロボット。バンクスと同じく人工知能で動いている。主に陸戦用だが、カイトを装備することにより、空中戦も可能。忍者型ロボット故に、分身の術や他の地形にカモフラージュする機能を持ちバンクス以上に、集団戦法を得意としている。だが両機とも、中盤からスケルトンや零影の護衛に回ることが多くなった。
- 全高3.5m
- 武器
- 鎖鎌
- ニーミサイル
- 口内部ニードルミサイル
[編集] サブタイトル
- 開かれた扉
- 未知との出会い
- 傷だらけの姫君
- 伝説の忍者
- 極冠新たなる試練
- 戦いのブリザード
- 勇者達の掟
- さまよえる戦士たち
- 別れの咆哮
- 歩みよる魂
- 悪魔の囁き
- 訣別の時
- 激流の運命
- 魅惑の断章
- 故郷、遥か遠く
- 望まれぬ帰還
- 断ち消えぬ友情
- 誇り高き戦士
- 立ちはだかる者
- 焦躁の果てに
- 震撼する宇宙
- 希望への脱出
- 印された道標
- 舞い降りた翼
- 束の間の出会い
- 大いなる胎動
- 変わりゆく風
- 新たなる目覚め
- 忘れられた17歳
- 閉ざされた伝説
- それぞれの惑い
- 果てしなき苦闘
- たった一人の暴走
- 女忍者・紅影
- 細やかな亀裂
- 崩された威信
- 迫り来る野望
- 果たされた和睦
- 決死の攻防戦
- 侵略の終焉
- もうひとつの扉
- 彼方よりの軌跡(総集編・前編)
- 見果てぬ銀河(総集編・後編)
[編集] 余談
- 『スーパーロボット大戦IMPACT』内で飛影と零影で合体攻撃『残影殺法』が使えるが、これはゲームオリジナルの技である。
- 『魔法のスターマジカルエミ』の29話では、飛影と3機のバンクスが登場した。また飛影の場合、33話では香月岬の玩具という形で、再び登場。同話でのマジカルエミのマジックショーでも、マジカラットの一人である塩沢進が、飛影のコスプレをするという形でまた登場していた。
- 本来はキャラクターデザインは加藤茂氏だけでいくつもりだったが、絶望的にロミナとレニーがかわいくなかったので、平野俊弘氏も参入した。
[編集] 外部リンク
日本テレビ系 日曜10:30枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 忍者戦士飛影 | 次番組 |
星銃士ビスマルク | 鉄道115年の新しい出発に向けて |