平間寺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
平間寺 | |
---|---|
本堂 |
|
所在地 | 神奈川県川崎市川崎区大師町4-48 |
山号 | 金剛山 |
宗派 | 真言宗智山派大本山 |
本尊 | 弘法大師像 |
創建年 | 大治3年(1128年) |
開基 | 尊賢、平間兼乗(発願) |
別称 | 川崎大師、金乗院 |
文化財 |
平間寺 (へいけんじ) は神奈川県川崎市にある寺院である。川崎大師の通称で知られ、真言宗智山派の大本山である。山号は金剛山。院号は金乗院。高尾山薬王院有喜寺、成田山新勝寺とともに関東三本山のひとつである。尊賢(そんけん)を開山、平間兼乗(ひらま かねのり)を開基とする。貫首の第44世・中興第1世髙橋隆天(たかはし りゅうてん)大僧正は2006年(平成18年)9月30日遷化された。
現在のは貫首は第45世貫首藤田隆乗(ふじた りゅうじょう)である。
西新井大師(總持寺)、佐野厄除け大師(惣宗寺)とともに「関東三大師」の筆頭に数えられ、毎年の正月には初詣の参拝客で大変な賑わいとなる。2006年初詣客は272万人で全国3位、神奈川県1位。
当寺への参詣客を輸送する目的で1899年1月21日に開業した大師電気鉄道は、現在の京浜急行電鉄である。
目次 |
[編集] 主な年中行事
- 1月
- 1日 - 元朝大護摩供
- 2月
- 3日 - 節分会・豆まき式、星祭り
- 3月
- 18日~24日 - 御影供まつり
- 21日 - 正御影供
- 4月
- 21日- 大般若経転読会
- 7月
- 中旬- 風鈴市
- 8月
- 20日21日22日-夏期講座(信徒・著名人・教学研究所教授らが講師)
- 12月
- 21日 - 納めの大師
- 大晦日 - 除夜法楽
[編集] 諸堂・伽藍
- 大本堂
- 1964年(昭和39年)5月落慶。本尊厄除弘法大師をまつる。堂内には稚児大師、救世観音像、不動明王、愛染明王、金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅を奉安。毎日、晨朝護摩供から始まり日中も護摩が行われ諸願成就が祈願される。また、勅願寺として大本堂大棟には菊花の紋章が許されている。
僧侶の許可を得れば本堂内の参拝とお勤めに出ることが出来る。
- 大山門
- 1977年(昭和52年)11月落慶。開創850年記念事業。京都東寺の四天王像を模刻安置。上層部分には薬師如来像を安置するほか、経庫になっており、同寺で行われる「写経会」で写経された経文や、奉納された写経が収められている。(上層部分は非公開)
- 不動門
- 戦後、第43世隆超和上により福島県の有縁の地より山門として移設された。現在の大山門建立に伴い不動門として移設。
- 自動車交通安全祈祷殿
- 1963年(昭和38年)12月創建。1970年(昭和45年)11月、現在のインド風の堂宇になる。祈祷殿の中央大塔には法輪が掲げられている。弘法大師、不動明王、般若守護十六善神が奉安されている。
- 大師河原(国道409号沿い)に新祈祷殿が完成。2006年4月29日、移転した。(午後2時の祈祷より)
- 中興塔(八角五重塔)
- 1984年(昭和59年)、弘法大師1500年御遠忌・大開帳記念として落慶。八角形が特徴の堂宇。毎月第一日曜日と21日の縁日に限り内部が拝観できる。二層に恵果和上像、弘法大師像、興教大師像、両界曼荼羅を安置。初層に真言八祖の図像、金剛界五智如来像、地下の大師地区慰霊堂には釈迦如来が奉安されている。
- 経蔵
- 2004年(平成16年)5月1日落慶。中国最後の木版代大蔵経といわれる、「乾隆版大蔵経」を収蔵、本尊は釈迦如来。天井には韓国人間国宝・李萬奉老師による「双龍」、仏画家・染川英輔氏による「飛天」図が荘厳されている。また釈迦如来像正面には巨大な五鈷杵が安置され、金箔を荘厳できるようになっている。天井画は京浜急行電鉄、扁額・賽銭箱は川崎信用金庫が奉納した。
- 経蔵の落慶により、川崎大師には七堂伽藍が整い、戦後復興が完了したとされている。
- 福徳稲荷堂
- 大本堂と不動堂の間に位置する。境内諸堂で唯一、戦火を潜り抜け残った堂宇。
- 聖徳太子堂
- 信徒会館
- 一階ロビーは涅槃図、成道図などのステンドグラスと噴水が設置されている。通称「ステンドホール」と呼ばれる。
- 地下「大講堂」。300名収容のホール。大日如来像を奉安。
- 二階、三階は主に信徒接待等に利用される。また、3階には「吉祥殿」という結婚式場がある。
- 中書院
- 1966年(昭和41年)5月落慶。南側「光聚庵」(崇仁親王妃百合子命名)と北側「心月庵」(茶道裏千家家元汎叟宗室(鵬雲斎)命名)、「静嘉軒」(立礼席)からなる。
- 正月期間中などは、信徒接待にも使用される。
- 金剛閣
- 1階は正月期間中などに、護摩札渡し所となる。二階、三階は主に坊入・信徒接待に使用。
- 客殿・総受付
- 一階ピロティ部分は、護摩札の申し込み受付、志納受付所。二階は篤信信徒接待等の応接に利用される。
- 清浄光院
- 檀徒菩提所。一般の信徒は立ち入りが出来ない箇所となっている。
- 「祈りと平和」の像
- 像全体は金色。中央は富士山の上に光臨した観音をモチーフとした女神、周囲は鹿野苑で楽器を奏でる天女。中央の女神が「祈り」、周囲の天女が「平和」を表している。文化勲章受章者の円鍔勝三氏の作品。
[編集] 所在地
〒210-8521 神奈川県川崎市川崎区大師町4番48号
[編集] 交通
[編集] 別院
- 薬研堀不動院 (東京別院・東京都中央区東日本橋)
- 笠原寺 (京都別院・京都市山科区大宅岩屋殿)
[編集] 施設
- 新 自動車交通安全祈祷殿
- 2005年4月29日落慶。本尊弘法大師像は前日に遷座された。同様に不動明王、般若守護十六善神も遷座された。新たに金剛界・胎蔵界の両部曼荼羅が奉安された。国道409号線沿いにあり、駐車場が併設されている。建物の意匠は旧来のものを周到。大きさは約2.7倍。
- 住所 川崎市川崎区大師河原1-1-1
- 川崎大師教学研究所
- 川崎市川崎区東門前1-9-9
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 仏教関連のスタブ項目 | 真言系仏教 | 神奈川県の寺 | 川崎市