家系ラーメン
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家系ラーメン(いえけいラーメン)は、横浜のラーメン屋、吉村家を源流とし横浜市周辺を中心に広まったラーメンおよび一群のラーメン屋の呼び方。
実際の定義は非常にあいまいである。もともとは、それらのラーメン屋の屋号に「~家」とついているところから、家系と呼ばれるようになった。しかし最近ではそれに当てはまらない名称の店も増えた。
狭義では吉村家またはその系列の店で修行したことを絶対条件とし、味が似ていてもそれ以外は亜流とする意見もある。ただ、味が似ていれば、家系に含めてしまう向きもあるし、また無関係な店が客寄せのために「~家」と名乗っている場合もあるらしい。吉村家の主人、吉村実は、家系直系宣言を行い、「杉田家」「はじめ家」「環2家」「王道家」「まつり家」「横横家」の6軒のみが認められている。
また、吉村家とは一切関係なく、また客寄せ等の意図もなく偶然屋号が「~家」で普通のラーメンを供する食堂もあるがこれは当然家系には含めない。
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[編集] 歴史
元々は豚骨醤油系として関東を中心に展開していたラーメンショップの出身であった吉村実(本名・李用実 (イ・ヨンシル))が1974年にJR根岸線新杉田駅近くに開いた(その後、横浜駅近くに移転)吉村家が起源とされている。地元ではうまい店として評判をとっていたが、マスメディアやマニア層は醤油ラーメン至上主義であったため長らく話題にはならなかった。吉村実はその後、本牧家を開業。本牧家で修行をし、店長を務めていた神藤隆が独立し、1988年、東白楽駅近くに六角家を開業する。他の弟子たちも本牧家を辞め、怒った吉村実は本牧家を一時営業中止し新聞沙汰にもなった。その後、六角家は新横浜ラーメン博物館がオープンしたときに地元代表のラーメンとして出展するなど人気を博した。
[編集] 特徴
- 麺
- 酒井製麺所(または丸山製麺所・大橋製麺所など)の太いストレート麺が使われる。
- 注文方法
- 麺の量(大・中・小)、麺の固さ(固め・普通・やわらかめ)、脂(多め・普通・少なめ)、味(濃いめ・普通・薄め)が注文時に選ぶことが出来る。
[編集] 代表ラーメン店
神奈川県内
- 吉村家
- 六角家
- 本牧家 本牧間門に吉村実が開店。のち店主が替わり、移転。現在地は神奈川県横浜市港南区下永谷三丁目。
- 近藤家(六角家姉妹店) 六角屋にいた近藤健一が店主。なお、近藤はこの店を開くまでに横濱家・介一屋の創業に携わっている。神奈川県横浜市都筑区北山田一丁目。
- 金八家(六角家姉妹店)神奈川県横浜市金沢区寺前
- 横横家(吉村家直系認定店)神奈川県横浜市金沢区六浦一丁目
- 杉田家(吉村家直系認定店)神奈川県横浜市磯子区新杉田町3-5-106
- 環2家(吉村家直系認定店)神奈川県横浜市港南区下永谷三丁目。
- 寿々キ家(キは「七」の字が3個並んだ字) 神奈川県横浜市保土ケ谷区上星川。本牧家から派生。
- 介一家 神奈川県横浜市中区大和町。JR根岸線山手駅前。支店多し。
- 横濱家 チェーン展開をしているラーメン主体のファミリーレストラン。ラーメンのレシピは紛れもなく家系だが、通常は家系に含めないことが多い。不動産会社がオーナーとされる。本店は神奈川県横浜市都筑区平台。「横浜家」は全くの別物。
- 壱六家 神奈川県横浜市磯子区森二丁目
- たかさご家 神奈川県横浜市南区高砂町。狭義の「家系」から外されることも。
神奈川県以外
[編集] 外部リンク
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