埼玉新都市交通伊奈線
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伊奈線(いなせん)は、さいたま市大宮区の大宮駅から北足立郡伊奈町の内宿駅までを結ぶ埼玉新都市交通の有人・ワンマンの新交通システム路線。東北新幹線、上越新幹線の高架の両端に線路が敷設されており、両新幹線の車窓から車両や駅が確認できる。
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[編集] 概要
「ニューシャトル」という愛称があり、地元では「シャトル」と呼ばれることが多い。進行方向左側においては、さいたま市・上尾市・伊奈町の眺望を高架ぎりぎりから見ることができるが、進行方向右側に座った場合、車窓からはほぼ、高架のコンクリート壁しか見えない(内宿→丸山間においては左右逆となる)。
乗車券購入用のプリペイドカードとして「フレッシュカード」を発行しているが、ストアードフェアシステムには対応しておらず、パスネットやSuicaなどの共通乗車カードも利用できない。だが、東日本旅客鉄道(JR東日本)の中期経営構想「ニューフロンティア2008」においてSuicaの導入が示された。2007年10月にさいたま市に移転・開館する鉄道博物館は当路線の大成駅が最寄り駅となり、入・退館にSuicaが導入される予定で、それに合わせて3月にSuicaを導入する予定である。なお、この導入に伴う準備のため、フレッシュカードは2006年9月30日を以て発売を終了している。
新交通システムは普通の電車と違いタイヤを履いて走っているため、他の鉄道に比べ雨や雪に強いと言われているが、実際のところ伊奈線は雪には弱い。これは地上に車両基地がある丸山駅において、出庫する車両はコンクリート製のスロープ軌道を通って地上レベルから新幹線高架レベルまで登らなければならないため、軌道内に付着した雪が氷結した際に、チェーン装着ができないタイヤでは十分な摩擦力が得られず、スロープを登坂できないためである。
[編集] 路線データ
大宮駅では、通常見られる終着駅とは違い、ループ状になっている線路をまわって折り返す。そのため、各列車は往復するたびに前後が入れ替わる。また、同駅で引き続いて乗車することはできない。
単線区間では駅で上り下りの交換が行われる。しかし、他の多くの日本の鉄道路線と違い、右側通行で交換が行なわれる。これは、ワンマン運転で運転士が進行方向左側にいるためである。
電車到着時には、車内で到着している駅が放送される。
[編集] 車両
埼玉新都市交通の保有車両の項目を参照のこと。
[編集] 歴史
[編集] 駅一覧
全駅埼玉県に所在。
駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 |
---|---|---|---|
大宮駅 | 0.0 | 東日本旅客鉄道:東北新幹線・上越新幹線・京浜東北線・宇都宮線(東北本線)・高崎線・湘南新宿ライン・埼京線・川越線 東武鉄道:野田線 |
さいたま市大宮区 |
大成駅 | 1.5 | ||
加茂宮駅 | 3.2 | さいたま市北区 | |
東宮原駅 | 4.0 | ||
今羽駅 | 4.8 | ||
吉野原駅 | 5.6 | ||
原市駅 | 6.4 | 上尾市 | |
沼南駅 | 7.2 | ||
丸山駅 | 8.2 | 北足立郡伊奈町 | |
志久駅 | 9.4 | ||
伊奈中央駅 | 10.5 | ||
羽貫駅 | 11.6 | ||
内宿駅 | 12.7 |