四神
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四神(しじん)とは中国・朝鮮・日本において、天の四方の方角を司ると伝統的に信じられてきた神獣のことをいう。四獣。これは周天を4分割した四象に由来する。
四神それぞれが司る方角に応じて春夏秋冬も象徴しているとされ、「青春」の語や北原白秋の号はこれに由来している。五行説にも、中央に黄龍を足す事で数を合わせた上で、取り入れられている。
[編集] 四神にちなむ事物
青龍刀、白虎隊、朱雀門、玄武岩など、数多い。これらは四神のどれか一つに因む物のみが知られている場合も、単に他の三つが忘れられているだけであることがある。有名なところでは白虎隊は悲劇的最期により歌曲・物語に良く取り上げられるが、会津藩は武家男子を中心に年齢別に玄武隊(50歳以上)、青龍隊(49歳~36歳)、朱雀隊(35歳~18歳)、白虎隊(17歳~16歳)と四神の名前を部隊名とし軍構成していた。
[編集] フィクションにおける四神
四神の概念は1980年代まで一部の文学・歴史の愛好家および易学・オカルトの好事家の間にしか知られていなかったが、1990年ごろから漫画などに登場するケースが激増した。
『ふしぎ遊戯』『修羅の門』などそのまま四神と呼ばれている例もあるが、『幽☆遊☆白書』や『爆転シュート ベイブレード』や『セイント・ビースト』、など多くの例でむしろ「四聖獣」という名前で登場する。また、『スーパーロボット大戦シリーズ』においては、龍王機・虎王機・雀王機・武王機という、古代文明によって生み出された意思を持つロボットとして登場している。その他にも様々な作品に登場している。これらが若年層にとって四神の知識に触れるきっかけとなり、また1990年代中頃に起こった風水ブームにより現在の四神の知名度が形成され、人気が拡大再生産されている。
しかし、アニメなどサブカルチャー系フィクションに登場する四神では、玄武のイメージカラーが緑色になっていることが非常に多く(クリエイター側の知識不足で「玄」を色名として認識できず、苦し紛れに玄武の姿より爬虫類のイメージから色設定を取材している、または黒一色では絵的に味気なくなるために設定を変えていると考えられる)、失笑を買っている場合もある。