友ヶ島汽船
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友ヶ島汽船(ともがしまふぇりー)は、紀伊水道に 加太港と友ヶ島を結ぶ航路を持つ和歌山県和歌山市の海運会社。
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[編集] 航路
- 加太港 - 友ヶ島(沖ノ島)野奈浦桟橋
- 所要時間 約20分
- 運賃 大人片道1000円 往復2000円
[編集] 船舶
[編集] 汽船 『ともがしま』
- 船舶の長さ 16.65 M
- 総トン数 19 トン
- 最大とう載人員(旅客) 120人
[編集] 歴史
友ヶ島は戦後、南海電鉄グループにより観光開発が進められ、同航路も南海グループの南汽観光が運航していた。
しかし2000年頃には観光客数が最盛期の1/5まで減少。2000年6月、南海電鉄はリストラの一環として、和歌山市に対し友ヶ島観光事業からの撤退と同航路の廃止を申し出た。これに対し和歌山市、地元観光業者、および市民などから反対の声があがったものの、2002年3月末には航路を含めた観光事業が全廃となった。
その内の航路については、元来、串本と対岸の紀伊大島間航路を経営していた「平井通船」が引継ぎの手を挙げた。その会社は、くしもと大橋開通で大島航路廃止になったことを受けて、南汽観光の航路へ引継ぎの手を挙げたようである。その「平井通船」は「友ヶ島汽船」と名前を変えて、運航を開始した。
運賃は引き継ぎ開始時に往復1500円設定と南汽観光時代よりも値下げしたが、しばらくして片道1000円、往復2000円と跳ね上がる。この状態で推移していたが、2006年に入って、地元の加太漁業協同組合が土休日・釣り人限定で漁船による片道700円のチャーター船事業を始める。運賃差もあったのか、これが影響して乗客減が目に見えるように進行し、さらに原油高と最初の運賃引き下げが引き金となって経営が苦しくなり、2006年11月末をもって友ヶ島汽船は廃業。定期航路が2度目の廃止の危機を迎える。
今回は前みたいに引き継ぐと名乗り出た会社などはなく、友ヶ島汽船は引継ぎ先を思案中。地元の加太漁業協同組合に移管する噂もあるが、不明。2006年11月下旬になって運航認可のこともあって、12月17日まで運航延長となったが、まだ引き継ぎ先は模索中。