北海道の地名・駅名
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北海道の地名・駅名(ほっかいどうのちめい・えきめい)では、北海道の地名、あるいは鉄道路線における駅名について記す。
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[編集] 分類
北海道における地名・駅名については、概ね以下のように分類できる。
- アイヌ語を由来にして付けられたもの
- 内地からの開拓・入植に際して地名が決められたもの
- 周辺に存在した施設・自然状況、あるいは周辺の風土などから命名
- 1~3によって定められた地名・駅名に、方向などの接頭語・接尾語をつけたもの
[編集] アイヌ語を由来としたもの
北海道の地名には、札幌市・稚内市などアイヌ語を由来としたものが多く、駅名にもその流れが表れている。そのアイヌ語を地名・駅名につけるに当たっては、以下の二種類のパターンが見られた。
- アイヌ語の「音」を流用し、漢字を当て字(仮借)したもの。 - 音訳
- アイヌ語の「意味」を解釈し、似た意味の日本語を割り当てたもの。 - 意訳
1.の例としては、「ホッキ貝の多い所」を表す「ポク・オ・イ」からとった母恋駅や、「川口の汚染された所」を表す「オ・トイネ・プ」からとった音威子府村など、あくまでも「当て字」であるため元の意から外れた意味に解釈できるものも多かった。漢字を当てるに際しては、出来るだけ見た目を良くする様な配慮が払われたといわれる。
2.の例としては、「峠の下」を表す「ルチシ・ポク」からとられた峠下駅、「イタドリ(虎杖)の多い所」を表す「クッタラ・ウシ」からとられた虎杖浜駅(こじょうはま)などが上げられる。これも、多くは見た目に対する配慮がなされたと言われるが、中には誤訳とされるもの(旭川市など)もあったという。
また、「砂浜の多い川」を表す「オタ・ウシ・ナイ」を意訳した砂川市、音訳した歌志内市のように、前記の方法で解釈した地名・駅名が両方とも存在する例も見られた。
なおアイヌ人が命名した地名に際して、明治政府などが語呂が悪い、冗長であるなどの理由をつけて改名した例もある(美深駅の読みを「ぴうか」から「びふか」にしたものなど)。
[編集] 内地からの開拓・入植に際して付けられた地名・駅名
アイヌ語を由来とする地名が存在しない場合、ないしはそれによって付けられた地名が余りにも広範囲を表す場合などに、入植者による独自の地名・駅名が付けられる場合が見られた。
- 開拓・入植者の名前に因む
- 開拓・入植者の出身地に因む
- 開拓・入植者の希望・願望に因む
- 行政区画名から
1.としては、元鳥取藩主の池田仲博からとられた池田駅(後に池田町と町名にもなる)、元仙台藩亘理伊達家当主の伊達邦成による統治を由来とする伊達市、坂本竜馬の甥の坂本直寛が開設した「北光社移民団」からとられた北光社駅などが上げられる。また、元尾張藩主の徳川慶勝が和歌から命名した八雲町のように、本人の趣味や家紋などから付けられた例もある。
2.としては、奈良県の十津川村の者が入植したことから付けられた新十津川町、仙台藩白石領の藩士が入植した白石区(札幌市)があげられる。
3.は日進駅、瑞穂駅など、開拓の苦しみを反映して、将来の発展を願ってつけたものが多いとされる。
4.は入植に際して行われた区画整理(殖民区画)により、土地が碁盤の目状になったため、それの基線に並行する道路に「東~線」・「南~線」、直行する道路に「西~号」・「北~号」などといった名前をつけたので、それが通過する地であることが、そのまま地名・駅名となったものである。「東~線南~号」などという地名になる事が多く、駅名では東六線駅、四号線駅などが該当する。
[編集] 周辺の状況から取られたもの
駅名に多く見られるものであるが、入植者もほとんど見られず、独立した地名が存在しなかった事から付けられた物が多い。銀山駅、桑園駅、鹿ノ谷駅、紅葉山駅(後に新夕張駅と改称)などが該当。
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