勝浦藩

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勝浦藩（かつうらはん）は、上総国（現在の千葉県勝浦市串浜、もしくは墨名字庚申山）に存在した藩。

[編集] 藩史

天和2年（1682年）4月21日、上総・安房・近江・丹波などに所領を持っていた植村忠朝は、新たに2000石を加増されて1万1000石を領する大名として、諸侯に列したことから勝浦藩が立藩した。植村氏は本多忠勝の寄子で、里見氏の牽制などで功績を挙げた譜代大名である。元禄10年（1697年）2月、忠朝の後を植村正朝が継ぐ。このとき、正朝は弟の植村忠元に1000石を分与している。正朝の後は植村恒朝が継いだ。しかし宝暦元年（1751年）8月24日、分家の植村千吉が朝比奈義豊に殺害されるという事件が起こった。この事件によって連座により、恒朝は所領を没収されて改易となり、本家の大和国高取藩主・植村家道預かりとなった。ただし、名跡のみは養嗣子の植村寿朝が継ぐことを許された。

代わって勝浦には同年12月、徳川家重の側近として活躍した大岡忠光が5000石加増で1万石の大名として諸侯に列したことから入った。忠光は宝暦4年（1754年）3月に若年寄に栄進したことから5000石を加増。宝暦6年（1756年）5月にも側用人に栄進したことから5000石加増の合計2万石で、武蔵国岩槻藩に加増移封となり、勝浦藩は廃藩となった。ちなみに忠光は、かの有名な大岡越前こと大岡忠相の一族である。