劇団ショーマ
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劇団ショーマ (げきだん -) は日本の劇団。1982年、日本大学芸術学部演劇学科に在籍していた高橋いさをを中心に結成。同年10月、『みらあ』公演で旗揚げ。
1984年、池袋シアター・グリーンで行われた『ボクサァ』公演が、同劇団の主宰する演劇フェスティバルにおいて特別委員賞を受賞。その後『ある日、ぼくらは夢の中で出会う』などの作品により、メタフィクション演劇の若手の旗手として注目される。以来、年2~4回のペースで公演を重ねている。
1988年、閉鎖的になりがちな演劇という芸術表現を広く一般に知らしめようという目的の元、劇団事務所ノースウェットを設立。世間に開かれた娯楽として定着させるべく、プロデュース公演を積極的に推進。高樹澪、伊東たけし、伊能静などの他分野の表現者とも芝居を通じてのコラボレーションを行っている。
2005年8月、脚本家の判一彦が、自身の短編小説を無断で俳優養成学校公演の脚本に使用されたとして、高橋いさをと養成学校の経営者を相手どり、550万円の損害賠償や謝罪広告の掲載を求め、東京地裁に提訴した。2006年3月30日に和解が成立。[1]
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[編集] 作品の傾向
高橋いさをの作品群は、大きく以下のように分けられる。
- 登場人物が芝居を演じるうちに、現実と虚構のパラドックスにはまり込んでいく様を描いた「超虚構」(メタフィクション)
- 「超虚構」を踏まえつつも、無対象演技によって拡大された演劇空間を変幻自在に往来する様を描いた「豊かな演劇シリーズ」(荒唐無稽9部作)
- 強大な敵を見失った時代の閉塞感をトリッキーな手法で描いた「ネガティブヒーローシリーズ」
- 物語の持つ神話的な力を再確認する「プロテアン的物語シリーズ」
[編集] 俳優
- 川原和久
- 山本満太
- 木村ふみひで
- 尾小平志津香
- 児島功一
- 高橋まさかず
- 南口奈々恵
[編集] かつて所属していた俳優
- センルイトオル(旧芸名は泉類亨)
[編集] 主な上演作品
- 『ある日ぼくらは夢の中で出会う』
- 『ボクサァ』
- 『けれどスクリーンいっぱいの星』
- 『ウォルター・ミティにさよなら』
- 『アメリカの夜』
- 『極楽トンボの終わらない明日』
- 『逃亡者たちの家』
- 『八月のシャハラザード』
- 『バンク・バン・レッスン』
- 『VERSUS』