八大教育主張
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八大教育主張(はちだいきょういくしゅちょう)は、正式には「八大教育主張講演会」といい、1921年(大正10年)の8月1日から8日間に渡り、東京師範学校の講堂で、大日本学術協会が主催して開かれた教育についての講演会。8人の演者が、演壇に上がったことと、同年の内に同協会から講演が、『八大教育主張』と題して刊行されたことから、こう呼ばれている。講演者は、以下の通り。
- 樋口長市 - 自学教育論
- 河野清丸 - 自動教育論
- 手塚岸衛 - 自由教育論
- 千葉命吉 - 一切衝動皆滿足論
- 稲毛金七 - 創造教育論
- 及川平治 - 動的教育論
- 小原国芳 - 全人教育論
- 片上伸 - 文芸教育論
この講演会には、夏の暑い盛りにも係わらず、主催者側の予想を超えて2,000人以上の聴衆が全国から集まった。講演者たちは、その後大正から昭和の初期にかけて、1930年頃まで日本の大正自由主義教育のリーダーとなった。これらの提言の中で、全人教育論という言葉だけが、その後長く残り、当初の論の内容を離れて、多くの初等中等教育の学校の教育理念を語る言葉として広く流布した。講演会の内容をそのまま刊行した『八大教育主張』は、その後1976年に玉川大学出版部から「教育の名著」シリーズの一環として復刻刊行された。1921年に刊行された際には、樋口長市他となっているが、復刊版は小原国芳他著となっている。