全国政治協商会議
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全国人民政治協商会議(ぜんこくじんせいじきょうしょうかいぎ)は、中国共産党、各民主党派、各団体、各界の代表で構成される全国統一戦線組織。全国委員会のほかに、地方の各レベルにも設置されている。常務委員会は全国委員会主席、副主席、秘書長と常務委員によって構成される。
1949年9月21日、第1期全体会議が北平で開催された。国家の最高権力機関としての職権を代行し、以下の事項を決定した。
- 臨時憲法となる「中国人民政治協商会議共同綱領」を採択
- 中央人民政府主席に毛沢東を選出
- 当時北平と呼ばれていた首都を北京と改名
- 西暦を採用
- 10月1日を国慶節に決定
- 義勇軍行進曲を仮の国歌と決定
- 五星紅旗を国旗に決定
54年に第1期全人代が開催された後は、国家権力期間から統一戦線組織の色合いを濃くしていった。
全国政協は中国共産党、中国国民党革命委員会、中国民主同盟、中国民主建国会、中国民主促進会、中国農工民主党、中国致公党、九三学社、台湾民主自治同盟の民主党派、中国共産主義青年団、中華全国総工会、中華全国婦人連合会、中華全国青年連合会、中華全国工商業連合会、中国科学技術協会、中華全国台湾同胞聯誼会、中華全国帰国華僑連合会、無党派民主人士、文化芸術界、科学技術界、社会科学界、経済界、農業界、教育界、スポーツ界、マスコミ出版界、医薬衛生界、対外友好界、社会福祉界、少数民族界、宗教界、特邀香港人士、特邀澳門人士、特別招請人士で構成されており、委員にはチャン・イーモウ、コン・リーら日本でも有名な人物が名を連ねている。
任期は5年で全体会議は全人代とほぼ同じ3月ころに開催される。会期中は政策提案などがなされる。一方の政府監督という職務は有名無実化しており、引退させられた政治家が名誉職としてあてがわれるケースがある。葉選平元広東省省長、王兆国元国務院副総理、董建華前香港行政長官らがそうである。
第10期の常務委員会では賈慶林が主席に、王忠禹、廖暉、劉延東(女)、アペイ·アワンジンメイ(チベット族)、巴金、パパラ·グレランジェ(チベット族)、李貴鮮、張思卿、丁光訓、霍英東(香港出身)、馬万祺、白立忱(回族)、羅豪才、張克輝、周鉄農、郝建秀(女)、陳奎元、アブライティ·アブドロシティ(ウイグル族)、徐匡迪、李兆焯(チワン族)、黄孟復、王選、張懐西、李蒙の24名が副主席に就任した。巴金は2005年に、霍英東は2006年に死亡した。また、2005年に董建華が新たに就任し、副主席は現在、23人である。
[編集] 歴代主席
主席、副主席は三選禁止。
各期 | 任期 | 委員長 |
---|---|---|
1期 | 1949年9月-1954年12月 | 毛沢東 |
2,3,4期 | 1954年4月-1976年1月 | 周恩来 |
5期 | 1978年3月-1983年6月 | 鄧小平 |
6期 | 1983年3月-1988年4月 | 鄧頴超 |
7期 | 1988年4月-1993年3月 | 李先念 |
8,9期 | 1993年3月2003年3月 | 李瑞環 |
10期 | 2003年3月- | 賈慶林 |
- 毛沢東は、第2期から第4期の名誉主席を務めている。