佐藤有香
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佐藤 有香(さとう ゆか、1973年2月14日 - )は、1990年代前半にアマチュアで、女子シングル代表として活躍した東京都出身のフィギュアスケート選手。法政大学卒業。現在はプロスケーターで、冬季オリンピック(1998年長野、2002年ソルトレークシティー、2006年トリノ)やNHK杯などのテレビ中継解説等も務めている。また元フィギュアスケート五輪代表で、現在コーチの佐藤信夫・久美子(旧姓.大川)夫妻との娘でも有る。
1992年の全日本フィギュアスケート選手権では、同期のライバルだった八木沼純子らを抑えて2位となり、優勝の伊藤みどりと共にアルベールビル冬季五輪女子シングルの代表入りを果たす。そのアルベールビル五輪本番では、五輪初出場ながらも7位入賞と健闘した。なお、同代表の伊藤みどりが2位に入り、フィギュアスケート日本代表として初の五輪メダル獲得となっている。
1994年の全日本選手権は優勝を果たし、2位の井上怜奈と共に、リレハンメル冬季五輪女子シングル代表となる。リレハンメル五輪本番では、前回より順位を2つ上げて5位入賞となったものの、五輪メダル獲得は惜しくもならなかった。しかし、1か月後に地元千葉県の幕張メッセで開催された世界フィギュアスケート選手権では、1989年の伊藤みどりに続き、佐藤が日本女子シングル代表として二人目の世界チャンピオンに輝いた。
世界選手権優勝後は、アマチュアを引退してプロへ転向となる。主に米国のアイスショーで活躍し、北米では非常に人気があり、日本人で唯一アメリカで成功したスケーターとも言われる。1998年からペアを始め、その相手であるジェイソン・ダンジェンと結婚。エッジで氷を削る音がしない「パンにバターを塗るような」とても滑らかで流れるようなスケーティングと、ステップの技術、「有香スマイル」が有名である。
2006年2月のトリノオリンピックでは、NHKの刈屋富士雄アナウンサーとコンビを組んで解説者として出演。日本フィギュアスケート界で初めて金メダルを獲得した、荒川静香に対して賞賛のコメントを述べた。刈屋・佐藤両氏による実況・解説は、フィギュアスケートファンの間では定評がある。