伊和神社
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伊和神社 | |
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所在地 | 兵庫県宍粟市 一宮町須行名407 |
位置 | -- |
主祭神 | 伊和大神(大己貴神) |
社格等 | 式内社(名神大)・播磨国一宮・国幣中社・別表神社 |
創建 | -- |
本殿の様式 | |
例祭 | 10月15日・16日 |
主な神事 |
伊和神社(いわじんじゃ)は兵庫県宍粟市にある神社。播磨国一宮で、延喜式内社(名神大社)、旧社格は国幣中社。
『播磨国風土記』で活躍が描かれている伊和大神(大己貴神)を祀る。
目次 |
[編集] 祭神
- 大己貴神(大国主神・伊和大神)
播磨国の国土開発の神として伊和大神という名を持つ。『播磨国風土記』にその名が見え、本文も伊和大神と葦原志許乎命(大己貴神の別称・葦原醜男)は同神であると思わせる構成である。神社周辺は豪族・伊和族の根拠地であったと考えられ、伊和族が祭祀したとみられている。風土記では伊和大神は出雲から来たとしているが、播磨土着の神が後に大国主神に習合されたという見方もある。
伊和の語源について、風土記の伝承は神酒(みわ)から、或いは大神が国作りを終えて「於和(おわ)」(感動詞・終わったの意)と呟いてこの地に鎮まったからとしている。このほか、伊和は岩のことで磐座・山・鉱石などを意味するとも考えられている。
配祀
[編集] 由緒・歴史
- 144年(成務天皇14年)、或いは564年(欽明天皇25年)の創祀と伝わる。
- 927年(延長5年)の『延喜式神名帳』には、伊和坐大名持魂神社(いわにいますおおなもちみたまのかみやしろ、伊和に鎮座する大己貴神の社)とある。
- 991年(正暦2年)、正一位の神階に叙せられる。
- 幾度か火災にあって焼失しているものの、朝廷、国司、守護赤松氏、近隣の藩主などから庇護を受け再建された。
[編集] 鶴石
564年(欽明天皇25年)、豪族・伊和恒郷に大己貴神から「我を祀れ」との神託があった。西の野では、一夜にして木々が群生し、大きな白鶴二羽が石の上で北向きに眠っていた。伊和恒郷はそこを鎮座地と決め、社殿を北向きに造営したという伝承がある。現在の社殿も北向きで社叢のなかにある。石は鶴石と呼ばれ、本殿裏に祀られている。
[編集] 境内末社
[編集] 祭事
- 新年祭(1月1日)
- 節分祭(節分の日)
- 祈年祭(2月17日)
- 春季大祭・弁天祭(4月10日に近い日曜日)
- 大祓(6月30日)
- 夏祭(7月15日)
- 風鎮祭(8月26日)
- 開願祭(9月15日頃)
- 秋季大祭(10月15日・16日)
- 新嘗祭(11月23日)
- 冬祭(12月15日)
- 大祓・除夜祭(12月31日)
- 一つ山祭 21年目毎
- 三つ山祭 61年目毎(甲子の年)
[編集] 風鎮祭
別名・油万燈祭と言われる。二百十日を前にして、風の鎮めを願い、五穀豊穣・家内安全を祈念する。油を注ぎ灯芯を入れた小皿が境内に並べられ、日暮れとともに火が灯され幻想的な光景が広がる。
[編集] 秋季大祭
15日は例祭。16日は神輿渡御を行う神幸祭で、氏子地域などから5台の屋台(太鼓台)が練り出される。屋台の宮入、練り合わせの後、神輿を中心に百余人の神職や奉仕者の渡御行列が、屋台や参詣者を従えて御旅所に神幸する。
伊和神社のお膝元・須行名地区の屋台蔵は、神社向かいの道の駅播磨いちのみや内にあり、営業時間中は屋台が見学できる。
[編集] 三つ山祭・一つ山祭
三つ山祭は61年に一度、一つ山祭は21年に一度催行される。三つ山とは白倉山・高畑山・花咲山、一つ山とは宮山のことで、これら四つの山は伊和神社を囲む位置にある。それぞれに岩磐と祠があり、祭礼では祠を整備し、これらの山を遥拝する。山岳信仰、磐座信仰の名残と見られる。
[編集] 文化財
- 新田義貞公寄進状外古文書類約200通
- 新田義貞公奉納甲冑(焼損)
- 一つ山古墳 兵庫県指定史跡
[編集] 所在地
[編集] 風土記と関連神社
- 旧境外摂末社
- 風土記や社伝から伊和大神の分霊や家族神が祀られたと考えられている神社
- 英賀神社(姫路市、国史見在社) 英賀津彦・英賀津姫の2神が御子神
- 射楯兵主神社(姫路市、式内社・播磨国総社) 兵主神(大己貴命)が伊和大神の分霊という伝承がある
- 伊和都比売神社(赤穂市、式内社) 祭神名から伊和大神の比売神であるという説がある
- 伊和都比売神社(旧明石郡の式内社 論社 稲爪神社の元境内社・岩屋神社・伊弉冉神社) 同上
- 佐用都比売神社(佐用郡佐用町、式内社) 風土記・讚容郡の大神が伊和大神のことであれば、佐用都比売神は伊和大神の比売神
- 二宮神社(神崎郡福崎町) 建石敷命が御子神
- 祝田神社(たつの市、式内社論社) 石龍比古命・石龍比売命の2神が御子神
- 夜比良神社(たつの市、式内社) 葦原志擧乎命(大己貴命、伊和大神)
風土記では、このほかにも御子神の名が記されている。また伊和大神に関連した地名説話も数多く残されている。