代将
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代将（だいしょう）は海軍の階級又は地位の一つ。本来は将官の階級にない大佐が小規模艦隊等の司令の任に当たる場合に、与えられる地位を指す。英語ではCommodoreという。
そもそも、海軍においては艦長は大佐の役とされていたので、複数の軍艦を指揮する艦隊等の司令は少将以上の将官を以て充てられるべきものであった。しかしながら、事情により大佐が艦隊等の司令の任に当たる場合、司令たる大佐を艦長たる大佐よりも上位に位置づける必要が生じた。そこで、将官ではないが将官の職務を行なう大佐に将官の代理としての代将の地位を与えたのである。
陸軍の准将が、本来旅団長の職位として設けられた事と比較すると、その由来は大きく異なっている。
以上の沿革から、代将は階級ではなく職制上の地位に過ぎないとする制度を採る海軍も多い。日本海軍や海上自衛隊のほか中華民国海軍の代将もそれである。
また、大佐とは別箇の階級とする場合であっても、佐官に位置づける場合も多い。英国海軍のCommodore（NATO軍人階級符号のOF-6相当）や中国人民解放軍海軍の大校（大佐は上校という）などがその例である。この点が将官の最下級と位置付けられることが多い准将との最大の相違点といえる（もっとも英国陸軍の准将（Brigadier）は佐官に分類される。）。
海上自衛隊では、海将や海将補が乗組んでいる自衛艦等には将旗（海将旗・海将補旗）が掲揚されているのに同じく、本来海将補を以て充てるべき護衛隊群司令等に1等海佐が充てられているときには、司令が乗組んでいる自衛艦（旗艦）等に代将旗が掲揚される。
