上遠野浩平
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上遠野 浩平（かどの こうへい、1968年12月12日 - ）は、日本の小説家、SF作家、推理作家。
1998年、『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、デビュー。同作は、電撃文庫で当時、最高の発行部数を誇る人気作品となり、アニメ化・映画化もされ、ライトノベル界に多大な影響を与えた。西尾維新など，上遠野浩平の作品に影響された，と語っているライトノベル作家は多い。
最初は電撃文庫でライトノベルを主に執筆し、中高生を中心に絶大な支持を得ていたが、執筆の場はそこにとどまらず、講談社、徳間書店などでも作品を発表し、ライトノベルに限定されない活躍を見せている。
また、当初は電撃文庫にて、ブギーポップシリーズを中心にミステリー系ともいえる小説を書いていたが、『ぼくらは虚空に夜を視る』（2000年、徳間デュアル文庫）から、SF作品も書いている。
本人は漫画家荒木飛呂彦に影響を受けており、インタビューなどでも度々荒木氏について語ることがあった。ブギーポップシリーズで特殊能力の名前がミュージシャンまたは曲名になっている当たり、その影響は大きいことを伺わせられる。また、独特の調子のあとがきでも有名。
代表作品に『ブギーポップは笑わない』、『ぼくらは虚空に夜を視る』、『殺竜事件―a case of dragonslayer』など。
目次 |
[編集] 作品リスト
[編集] 電撃文庫
- ブギーポップシリーズ
- 『ブギーポップは笑わない』(1998/2、ISBN 4-8402-0804-2)
- 『ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part 1』(1998/8、ISBN 4-8402-0943-X)
- 『ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part 2』(1998/8、ISBN 4-8402-0944-8)
- 『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』(1998/12、ISBN 4-8402-1035-7)
- 『ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王』(1999/2、ISBN 4-8402-1088-8)
- 『夜明けのブギーポップ』(1999/5、ISBN 4-8402-1197-3)
- 『ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師』(1999/8、ISBN 4-8402-1250-3)
- 『ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕』(1999/12、ISBN 4-8402-1358-5)
- 『ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生』(2000/2、ISBN 4-8402-1414-X)
- 『ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド』(2001/2、ISBN 4-8402-1736-X)
- 『ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト』(2001/9、ISBN 4-8402-1896-X)
- 『ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ』(2003/3、ISBN 4-8402-2293-2)
- 『ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス』(2005/4、ISBN 4-8402-3018-8)
- 『ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟』(2006/4、ISBN 4-8402-3384-5)
- ビートのディシプリンシリーズ(『電撃hp』連載/2000-2005)
- 『ビートのディシプリン SIDE 1 [Exile]』(2002/3、ISBN 4-8402-2056-5)
- 『ビートのディシプリン SIDE 2 [Fracture]』(2003/8、ISBN 4-8402-2430-7)
- 『ビートのディシプリン SIDE 3 [Providence]』(2004/9、ISBN 4-8402-2778-0)
- 『ビートのディシプリン SIDE 4 [Indiscipline]』(2005/8、ISBN 4-8402-3120-6)
- 『冥王と獣のダンス』(2000/8、ISBN 4-8402-1597-9)
- 『機械仕掛けの蛇奇使い』(2004/4、ISBN 4-8402-2639-3)
[編集] 徳間デュアル文庫
- ナイトウォッチ三部作
- 『ぼくらは虚空に夜を視る』(2000/8、ISBN 4-19-905002-7)
- 『わたしは虚無を月に聴く』 (2001/8、ISBN 4-19-905067-1)
- 『あなたは虚人と星に舞う』(2002/9、ISBN 4-19-905119-8)
- 『鉄仮面をめぐる論議』（『ノベル21 少年の時間』に収録、ISBN 4-19-905034-5）
[編集] 講談社ノベルス
- 事件シリーズ
- 『殺竜事件―a case of dragonslayer』(2000/06、ISBN 4-06-182135-0)
- 『紫骸城事件―inside the apocalypse castle』(2001/06、ISBN 4-06-182184-9)
- 『海賊島事件―the man in pirate’s island』(2002/12、ISBN 4-06-182282-9)
- 『禁涙境事件―some tragedies of no-tear land』(2005/01、ISBN 4-06-182404-X)
[編集] 富士見ミステリー文庫
- しずるさんシリーズ
- 『しずるさんと偏屈な死者たち』(2003/6、ISBN 4-8291-6214-7)
- 『しずるさんと底無し密室たち』(2004/12、ISBN 4-8291-6284-8)
- 『しずるさんと無言の姫君たち』(2006/12、ISBN 4-8291-6284-8)
[編集] ノン・ノベル
- ソウルドロップシリーズ
- 『ソウルドロップの幽体研究』(2004/8、ISBN 4-396-20785-9)
- 『ソウルドロップ奇音録 メモリアノイズの流転現象』(2005/10、ISBN 4-396-20805-7)
- 『ソウルドロップ虜囚録 メイズプリズンの迷宮回帰』 (2006/11、ISBN 4-396-20823-5)
[編集] 単行本未収録
- ブギーポップシリーズの外伝短編
- 『メタル・グゥルー』（『電撃hp』掲載）
- 『ロンドン・コーリング』（『電撃hp』掲載）
- 『死神を待ちながら』（『電撃hp』掲載）
- 『チャリオット・チューグル』（『電撃hp』掲載）
- 『ポルシェ式ヤークト・ティーガー』（『ファウスト』Vol.5掲載）
- 『すずめばちがサヨナラというとき』（『ファウスト』Vol.6 Side-A掲載）
- 『機械仕掛けの蛇奇使い』のアナザーストーリー
- 『虚無を心に蛇と唱えよ』（『電撃hp』掲載）
- 『冥王と獣のダンス』の外伝短編
- 『枢機王狙撃』（『電撃hp』掲載）
- ブギーポップシリーズと事件シリーズのクロスオーバー
- 『ドラゴンフライの空』（『小説現代増刊メフィスト』掲載）
- 『ギニョールアイの城』（『小説現代増刊メフィスト』掲載）
- 『ジャックポットの匙』（『小説現代増刊メフィスト』掲載）
- 『アウトランドスの戀』（『ファウスト』Vol.5掲載）
[編集] 作品間リンク
上遠野氏の各作品シリーズはブギーポップシリーズを中心にそれぞれ何らかの繋がりをもっている。
- ナイトウォッチシリーズはブギーポップシリーズの遥か未来の世界の物語。
- しずるさんシリーズとソウルドロップシリーズはブギーポップシリーズと同世界・同時代の物語。
- 『冥王と獣のダンス』『機械仕掛けの蛇奇使い』はナイトウォッチシリーズと同時代、あるいはその後の時代の地球の物語。
- 事件シリーズはブギーポップシリーズの世界とはパラレルワールドの関係にあり、互いに影響を及ぼしている。
シリーズを跨り様々な伏線が現れる事は上遠野氏の特徴とも言えるが、近年の作品群に於いては、単作での完成度は下がっているとの否定意見も多い。
