ロライマ山
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ロライマ山はギアナ高地のベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの三つの国境にまたがっているテーブルマウンテン。
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[編集] 概要
ロライマ山は北緯5度13分、西経60度43分、ベネズエラのカナイマ国立公園内に位置する。ロライマはペモン族の言葉で偉大という意味。標高2,810m。サバンナの真中に、1,000m近く切り立った壁は、遠くから見ると陸に浮かぶ軍艦にも形容される。各大陸のプレートテクトロニクス活動で、ギアナ高地付近は移動の回転軸にあたると考えられている。このため火山噴火や地震などの地質学的な変化の影響をほとんどうけず、ゴンドワナ大陸の頃の、地球では最古の岩盤がそのまま残っていると言われている。
ペモン族は、テーブルマウンテン形状の山をテプイと呼ぶが、なぜかロライマと隣のテーブルマウンテンクケナン山の2つだけはテプイと呼称しない。理由は不明であるが、彼らの信仰に由来していると考えられている。
頂上には、アイスクリームを舐めている猿や象の形をした奇怪な岩が広がる。 山頂には、一面に水晶が落ちているクリスタル・バレーや、岩に穴があいたベンターナなどもある。
山頂の一角には、ベネズエラ・ブラジル・フランス領ギアナの国境3つが交わるトリプルポイントが存在する。
[編集] 気候
カリブ海からの湿った空気が常に入り込んでくる。このため、常に湿度が高く、頂上の気候は目まぐるしく変化する。大雨が降ったり、晴れたと思うとすぐに濃い霧がでたりと、同じ天候が10分と持たない。
[編集] 生態系
大量に降る雨により、土砂はほとんど流されてしまう。このため土壌から栄養分を取れないためか、食虫植物が数多く自生している。また、泳ぐこともはねることもできないカエルの一種のオリオフリネラが数多く生息している。このオリオフリネラは、隣のクケナン山とロライマ山にしか生息していない。このため、2つの山は昔は一つではなかったかと推測されている。
[編集] 歴史
記録に残る初登頂は、1884年12月18日、イギリスの植物学者であったイム・トゥルンとハリー・パーキンスによる。しかし、ヨーロッパ人ではじめてロライマを発見したのは、ドイツ人の探検家、ロバート・スコムバーグで1838年のことである。
初登頂を行ったイム・トゥルンはイギリスに帰国後、その時に撮影した写真を用いた講演会を開く。その聴講者のなかにたまたま、アーサー・コナン・ドイルがいた。ドイルはロライマの風景に感激し、自身のSF小説『失われた世界』の舞台にした。
[編集] 登山
テーブルマウンテンの中では比較的登山しやすい。麓のサン・フランシスコから5泊6日の日程で登ることができる。しかし雨季になると、クケナン山から流れ落ちるクケナン川が増水し、近づくことができない。