ルネ・ブロンロ
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ルネ・ブロンロ(René-Prosper Blondlot, 1849年7月3日 - 1930年11月24日)はフランスの物理学者である。間違って新しい放射線「N線」を発見したと発表したことで歴史に名を残した物理学者である。
ナンシー大学の電磁気学の実験物理学者で、導体中の電磁波の速度の研究などを行っていた。
1903年新しい放射線、いわゆる「N線」を発見したという報告は物理学界を興奮させた。Gustave le Bon や P. AudolletらのようにN線を先に発見したという主張するものもあった。しかしながらケルビンやクルックスらによって、追試されたが、存在は認められなかった。1904年アメリカのロバート・ウッドがブロンロの実験を調査して、これらの現象が実験者の期待によって実験結果を解釈した結果だと結論された。
1909年にブロンロはナンシー大学の教授職を辞職した。
The incident is used as a cautionary tale among scientists on the dangers of error introduced by experimenter bias.(この出来事は科学者たちに実験者の意図が実験の結果を狂わせる危険性の警告としてもちいられている。)