ヤッターマン
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『ヤッターマン』(英語表記:Yatterman)は、『タイムボカンシリーズ』第2作目としてフジテレビ系で1977年1月1日から1979年1月27日まで毎週土曜夜6時30分~7時00分に全108話が放映された、タツノコプロで制作されたテレビアニメ。
タツノコプロの創業者である吉田竜夫の遺作となった作品のひとつ。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
タイムボカンシリーズ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第1作 | タイムボカン | 1975年10月 ~1976年12月 |
第2作 | ヤッターマン | 1977年1月 ~1979年1月 |
第3作 | ゼンダマン | 1979年2月 ~1980年1月 |
目次 |
[編集] ストーリー
オモチャ屋の息子ガンちゃんは、友達のアイちゃんと一緒に、父親が製造途中で放棄してしまった大きな犬型のロボットを密かに完成させる。父親がロボット犬を金儲けの道具にしか使わないことを危惧したガンちゃんは、このロボット犬を正義のために役立てることを考え、自らも正義を守るヒーロー『ヤッターマン』となることを決意した。
一方イカサマ商売で活動資金を荒稼ぎする悪党ドロンボー一味のもとに、泥棒の神様を自負するドクロベエと名乗る謎の人物から「大金塊のありかを記したドクロストーンが4つに割れて地球の方々に散らばっていて、1つは自分が持っている/もし残り3つのドクロストーンを見付けることが出来たら、金塊は折半しよう」という申し出を受け、ドクロベエに従う。ドロンボーの計画を知ったガンちゃんたちは、ロボット犬=ヤッターワンを駆って一味に立ち向かう。
[編集] 解説
地球上のどこかにある大金鉱脈のありかを示したドクロストーンを捜して、ヤッターマンとドクロベーの手下、ドロンジョたちドロンボー一味との戦いを描いた作品。シリーズの多くの作品とは違い、タイムトラベルをしない。 ヒーローに変身する男女ペアの主人公、ゾロメカ、おだてブタ、三悪メカ爆発時のドクロ雲など、後にシリーズを象徴することになる要素のほとんどが本作で誕生した。
題材は、初期には世界七不思議(雪男・モアイ・ネッシーなど)や世界各地の風物(カーニバルなど)、世界的に有名な俳優・歌手などを扱っていた。当作品は企画時点ではタイムボカンとは無関係の作品とされており、これはその名残と思われる。
しかし、放映4ヶ月目以降より、タイムボカンのように、名作児童文学や昔話、伝記などのパロディーが激増する。舞台も明らかに現代とは思えない話が多い。このためヤッターマンもタイムトラベルをする話と思う子供が多かった。これらはまんが日本昔ばなしや世界名作劇場、まんが偉人物語などを意識したものと思われる。サブタイトルの大半や登場人物・舞台は、これらの物語のギャグパロディー(しかし元の話がわかるような)となっていた。
- 実在固有名詞のパロディーが毎回の様に登場する中、42話で大陸横断列車の名として登場した特急「ホワイトアロー」が、その後北海道に実際に登場したのは異例の出来事だが、当アニメの影響による物ではなく、感覚的に付けられた愛称が、偶然一致した物と思われる(現在は「スーパーホワイトアロー」に改称)。
シリーズ中空前の大ヒットとなり、2年に渡る長期放映作品としてタイムボカンシリーズの人気を確固たるものにした作品。タカトクトイスが発売したヤッターワンの玩具は120万個を超える出荷数を数えた。
なお、本作には小山高生の手は一切加わっていない。(小山は当時病気療養中だったため。シリーズに復帰するのは「ゼンダマン」の第9話「ボケの仙人だよ! ゼンダマン」以降から)
[編集] シナリオフォーマット
- 三悪がインチキ商売で稼いだ金で商売にちなんだメカを作る。
- 店舗にはシンボルのドクロマーク(前作は白だったが本作より赤に変更)が必ず付いている。この地下にメカ工場がある。
- インチキ商売で物を売りつける時の額はおおむね10万円と決まっている。こうして荒稼ぎした額は(札束の数から見て)数千万円~数百億円にものぼる。ただし、ドクロベーがその大金の殆どを巻き上げてしまう事もある。
- ヤッターマン、インチキ商売を嗅ぎ付け(「もしかして」「もしかすると」「もしかするわ」)、潜んで様子を窺う。
- 地下のメカ工場への入り口は外から見える場合とカモフラージュされている場合があるが、どんなにうまくカモフラージュしてもオモッチャマは見つけ出す。
- 三悪、ドクロベーの怪しげな指令情報を元にドクロストーン探しに出る。ヤッターマンはそれを追跡。
- 多くの場合、メカが地上に出る際に店舗を破壊。この際にメカがいつも1~2個のネジや部品を落としていくため、それが毎回の敗因になっているものと思われる。
- 先にご当地に着く三悪、地元のトラブルに乗じて言葉巧みにヤッターマンを陥れ、ドクロストーンと思しきものを詐取。
- 誠意か実力で危機を脱したヤッターマンと馬脚を現した三悪の戦闘(「やっておしまい」「アラホラサッサ」)、白兵戦はヤッターマンが圧倒、メカ戦に移行し序盤は三悪が優勢だが、ヤッターマンの「メカのもと」で「今週のビックリドッキリメカ、発進!」、三悪メカはゾロメカに解体され爆発、ドクロ雲を残す。ヤッターマンは勝利のポーズ、「ヤッター、ヤッター、ヤッターマン!」。
- ちなみに後期には白兵戦はなくなった。
- 多くは誤解に基づくご当地トラブルは、三悪の成敗と共に無事解決し、奪還されたターゲットがドクロストーンでないことも判明する。
- ただし14話と、取り損ねてヤッターマンに渡った34話(84話で奪還)のものは本物。
- 三悪、三人乗り自転車(通称「おしおき三輪車」)で敗走する途中、ドクロベーの「おしおきだべぇ~」を喰らう。おしおきポーズは「ドクポンタン」。お仕置きになる時はベートーヴェンの「運命」がファンファーレで流れる。
- ヤッターマン、ナレーションと共に凱旋する。
これを2年と1ヶ月、108回にわたって延々と続けた。制作者側もマンネリを開き直っている様子が後期エンディングテーマ「ドロンボーのシラーケッ」の歌詞から窺える。一方、前作のパターンだった「とどめの手段を巡っての(責任の)なすりあい」は一切使われなかった。 ただし、時々脱出する際にさっさと逃げようとするドロンジョにボヤッキーが怒るという描写はあった。
[編集] キャラクター:声の出演
[編集] ヤッターマン
- 二人揃って「ヤッターマン」。ヤッターワンを完成させた二人はドロンボー一味の悪巧みを知り、ヤッターマンとなって戦う。決め台詞は「ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えない!」
- 時々2号の口上が「この世に悪は…栄えないわよ」と言う可愛らしいものになる時もある。
- ガンちゃん(ヤッターマン1号):太田淑子
- 本名は高田ガン。父の高田徳兵衛(名前の由来はメインスポンサーのタカトクトイスから)が経営する高田玩具店の一人息子。武器はケンダマジック。前作の丹平同様13歳だが、体格は20歳前後の青年のものであり、逞しい。平時は常に青色のツナギを来ており、変身時は空に投げたツナギを裏返しに着装してヤッターマン1号となる。時系列はヤッターワン完成、ヒーロー願望爆発、ドロンボー出現、の順であり、三悪がいなかったらどうなっていたことやら。決めゼリフの後に歯をキラリとするが、実は一度だけ(第62話)股間を光らせ、三悪をズッコケさせた。
- アイちゃん(ヤッターマン2号):岡本茉利
- 本名は上成愛(かみなり あい)。ガンちゃんのガールフレンド。父の上成吾呂三が経営する電気屋の一人娘。武器はシビレステッキ。12歳だが、ガンちゃんに合わせて20歳弱程度の女性の体格で描かれている。ガンちゃんと同じように平時は黄色のツナギを来ている。変身時は空に投げたツナギを裏返しに着装。決めゼリフの後に目をキラリ。
- 二人の決めゼリフの後にドロンジョが、「目医者と歯医者のコマーシャルやってんじゃねーよ!」などとしばしば反発する。
- シリーズ後半でドロンジョに「2号さん」と揶揄される。
- オモッチャマ:桂玲子
- サイコロ型ロボットで、ガンちゃんの父親が経営する高田玩具店のマスコット。前作のチョロ坊同様、ロボットでありながら喜怒哀楽の感情を持つが、ガンちゃんには感情を否定されている。頭からプロペラを出して飛行することができる。ドロンボーのインチキ商売を自ら手を下して暴いたこともある。ヤッターアンコウ登場~ヤッターワン大破の間はサイコロに変形して転がり、乗り込むメカを出た数字によって決めていた。一人称は「ボッチ」で、語尾は「~だ(で)コロン」。タイトルの読み上げ、次回予告のナレーションも担当。動力源は乾電池。
以上の声の3氏は前作のタイムボカンから引き継いでいるが、善玉の声優が前作から引き継がれたのはシリーズ史上本作のみである。
[編集] ドロンボー
- イカサマ商売で活動資金を得て泥棒家業を働く悪党にして義賊泥棒(自称)。三人揃って「ドロンボー」。もっとも有名な三悪だと思われる。
- なお、第106話でドロンジョがボヤッキーの年齢を40代と暴露するシーンがあり、3名ともサバを読んでいる可能性がある。(本放送の放映中は前作の「タイムボカン」のマージョ一味が改名したという設定であったため、その可能性が高い)
- ドロンジョ:小原乃梨子
- ドロンボーのお色気担当。ドロンジョ様、ドロンコなどの呼び名をもち、金銀宝石を愛するドロンボーの女ボス。本名はササッガワ・ヒロッコ(名前の元ネタは、勿論笹川ひろし氏であろう)。タツノコ女性キャラの最高峰でもある。頭脳明晰(?)な美女であるが、歴代女ボスの中でも最も特徴ある大きなフード型の仮面を被っており、素顔は平時の悪徳商売中くらいしか見られない。フライドポテトが大好き。ある大会社の令嬢らしい。なお小原自身、ドラえもんではジャイアン(たてかべ和也現在のジャイアンの声優は木村昴)にいじめられるご存知のび太役(現在ののび太の声優は大原めぐみ)だが今作品では主従関係が逆転している点が面白い。名前の由来は女優のミレーヌ・ドモンジョ(小原の持ち役でもある)から。当初24歳だが、放送期間中に25歳になった。
- ボヤッキー:八奈見乗児
- フルネームはブツクサ・ボヤッキー。ドロンボーのメカ・作戦担当。女子高生好き。「ポチっとな」「全国の女子高校生のミナサマ」などのかなり有名なフレーズを残す。一人称は「アタシ」または「ボクちゃん」でかなりのオカマ口調。会津若松出身。後半に入ってからは、ナレーターの伝説のフレーズ「説明しなければならない」を多用するようになった。その多用ぶりに69話においてドロンジョから「説明は富山敬に任せとけ!」と突っ込まれていた(他話でも同様なセリフ有り)。名前の由来は「ぼやき」から。25歳。
- トンズラー:たてかべ和也
- ドロンボーの怪力担当。本名はスタコラ・トンズラー。元プロレスラーで岩手県出身だが、なぜか関西(大阪)弁を多用している。18歳になる娘がいる?。影が薄くなりがちなたてかべキャラだが、本作ではインチキ商売において暴力(!?)で存在感を出している。30話の冒頭でドクロベェが現れたときにたまたまいなくなったのが原因でドクロベェ説が流れ、ドロンジョ&ボヤッキーはこの回ではトンズラーを大事に扱うが、結局ドクロベェではなかった上に、ドクロベェから個別におしおきをされてしまう。名前の由来は逃げるという意味の「とんずら」から。30歳。
- ドクロベエ:滝口順平
- 自称「泥棒の神様」を名乗る謎の男。三悪をそそのかしドクロストーンを探させるが、その真の目的は…。毎回やられてぼろぼろのドロンボー一味に趣向を凝らしたお仕置きをおこなう。これがシリーズを通して人気を博した。その時のフレーズ「おしおきだべえ~」(喋り方に東北訛りが入ってると思われる)は伝説である。
- ドクロストーンの情報をドロンボーに与えて捜索させるが、結構いい加減な情報が多く、ドロンボーに無駄足を踏ませることが大部分。しかし負けて敗走中のドロンボーへのおしおきに関しては割り切って必ず行う。ドロンボーがガセ情報について抗弁しても無駄で100%執行される。「ドクロベーはインチキ商売の売れ残りなどに似せたメカか、映写機の映像で現れることが多い。指令が終わると「我輩は消滅するべえ」と言って爆発することが多いが、これはスパイ大作戦のパロディー。実はドロンジョのファンである。
- なぜかアンチ巨人で、阪神が負けると最高に不機嫌になる(40話参照)。
- 歌で指令を伝えることもあった。その度に三悪は不快感を示し、それに気づいたドクロベエは当然のことながら怒っていた。なお、滝口はオタスケマンでもテーマ曲「オタスケマンの歌」を歌う場面があったが、このときも三悪に酷評されている。
- 滝口は物語のキーキャラクターと2役を演じることがよくあった。その場合は国王役が多かった。
- 機嫌が良いときの三悪に馴れ馴れしく「ドクベエちゃん」と呼ばれることもあった。
- ナレーター:富山敬
- 要所要所で出てくる「説明しよう」・「説明しなければなるまい」は今や伝説のフレーズとなっている。その印象深さから「解説マン」「説明おじさん」と称する向きもあった。また、おだてブタ・おほめブタ・なげきブタも演じていた。
[編集] ゲストキャラクター
本作がシリーズ初登場となる声優を列記する(初登場順)。太字は後に本シリーズのレギュラーを務めた声優。
- 国坂伸
- 中川まり子
- 中島喜美栄
- 松金よね子
- 松尾佳子
- 井上瑤
- つかせのりこ
- 黒須薫
- 池田和子
- 佐藤輝昭
- 松井千恵子
- 滝雅也
- 五島美恵子
- 池田敬子
- 矢野洋子
- 若林真理子
- 恵比寿まさ子
- 宮内尊寛
- 川島千代子
- 滝口カオル
- 高木早苗
- 山田礼子
- 仁内達之
- 弥永和子
- 滝沢久美子
- 立原淳平
- 有馬瑞子(現:有馬瑞香)
- 稲葉実
- 北村清子
- 潘恵子
- 小野丈雄
- 坂本富美代
- 宮地牧子
- 広瀬正志
- 西田昭一
- 扇谷敏
- 小山まみ(現:小山茉美)
- 矢野順子
- 滝沢順子
- 飯井啓子
- 大平透
- 一城みゆ希
- 北浜晴子
- 水島裕
- 亀井三郎
- はせさん治
- 岡田道郎
- 宮村義人
- 蟹江栄司
- 測見民雄
- 三ツ矢雄二
- 岡真佐子
- 吉田理保子
- 青野武
- 松岡洋子
- 吉田久美子
- 岡田直子
- 井上真樹夫
- 小林由利
- 日高晤郎
- 相模太郎
- 荒川保男
- 佐次和弘
また、前作の木江田博士役だった槐柳二も数回出演している。
[編集] キャラクターのその後
本作のキャラは、後にリバイバル企画「タイムボカン王道復古」のOVAにおいてその後が描かれた。3悪についてはCDタイムボカン名曲大全(絶版)で、タイムボカン王道復古迄の解散後のエピソードを聞く事ができる。
- ガンちゃんとアイちゃんは結婚し、見ているほうが恥ずかしくなるほどのアツアツ新婚生活を送っていた。オタスケマンのヒカルとナナの比ではない。オモッチャマがドロンボー復活を知らせに駆け込んできても、相手にしてもらえなかった。
- ヤッターキングは再度改修され、ヤッターワンFZ(ファイナルゼット)へとパワーアップ。全身に強力な武器を装備している。
- ボヤッキーはドロンボー解散後、一時期六本木のホストクラブでヘルニアのボヤと言う有名売れっ子ホストになるが、その後は故郷・会津若松市に住む恋人、おハナちゃんと結婚し喜多方蕎麦屋を国分寺で経営する。この蕎麦屋ではガッチャマンのメンバーに食い逃げされたことがある。ちなみにハッピーという名前の娘がいる。
- ドロンジョも西麻布のスナックのママを経た後、ドロンボーメンバー外の男性と結婚、既に子持ちとなっていた。7歳を筆頭に5人の子供がいるという。
- トンズラーはウサギ売りのテキ屋をやっていたが、その後はなぜか、芸能プロダクションの敏腕マネージャーとして辣腕を振るっている。
[編集] 登場メカ
- ヤッターワン/ヤッターキング:池田勝
- ガンちゃんたちが作り上げた犬型ロボ。ホネ型のメカのもとを食べてパワーアップ、様々なゾロメカを出動させる。しかも自我を持っており意外と女好き(ガンちゃんやオモッチャマの命令は聞かないが、アイちゃんの言うことだけは聞く)。スゴいメカだが始動(エンジンの起動)はなぜかかつての自動車の様な、手動のクランクハンドル式(初期オープニングは、ガンちゃんがこれを回し起動させるシーンから始まる)。これは、乗員が機外に掴まって移動することとあわせ、ヤッターワンの元イメージが消防車であるためとの指摘がBSアニメ夜話においてなされている。
- ヤッターワンは第45話でドロンボーメカ「バスガマシーン」の「ガリガリミサイル」によって大破し(切離し装置が故障していたためメカ本体も引きずられ、ヤッターワンともども爆発している。尚この時、ヤッターマンはファンファーレ担当の犬型メカたちに引かせたそりに乗って帰っている)、
- その後大幅な改造を施され第46話からヤッターキングとして復活。ワンよりも遙かに大型化され、後方に大幅に長くなった胴体部に3体のヤッターメカを格納できるようになり母艦役として働くようになった。毎回、ルーレット(グー子、チョキ子、パー子:滝沢久美子が担当)でブル・ドジラ・パンダ&コパンダのいずれか一体を選択し発進させる。ヤッターワン(ブルも)はドラムロールの合図と共にゾロメカを発進させたが、キング(ドジラ・パンダも[但しパンダのファンファーレ役はコパンダ一人])はロッシーニ作曲『ウィリアム・テル』序曲のワンフレーズ(「スイス軍の行進」と呼ばれる)を合図に発進させる。ヤッターキングはドロンジョにしばしば「ヤッターギャング」と呼ばれていた。第64話と第76話では宇宙船に改造されている。
- ヤッターキング完成後、ヤッターワンの英霊(といっても、ヤッターキングはヤッターワンと同一の自我を持っているのだが……)はヤッターマン基地に祀られ、ヤッターマンは「ヤッターワンの神」に戦勝祈願をしてから出動する。そこに34話で手に入れたドクロストーンを隠していたが、84話で奪われる。
- ヤッターペリカン:池田勝
- ペリカン型ロボ。トリだけに空中戦が得意。甲高い声が特徴。ドジョウ型のメカのもとで、鳥形のゾロメカを作る。ドロンジョには「ヤッターアヒル」と呼ばれていた。尚本機とアンコウはキングに搭載されず、単機で移動した。
- ヤッターアンコウ:池田勝
- アンコウ型メカ。サカナだけに水中戦が得意。アンパン型のメカのもとで魚類などのゾロメカを作る。唯一、ヤッターマンが内部に乗り込むことができる潜水艦メカで、メカのもとを食べさせる口もコクピット内にある。ドロンジョには「ヤッターナマズ」と呼ばれていた。なお、ヤッターアンコウがゾロメカを出すときのファンファーレは前作の「タイムボカン」で「今週のハイライト」(マージョ一味が丹平たちを爆殺しようとする)の場面に使われていたものである。第28話では宇宙船に改造されて月へ飛行している。第38話では本作で唯一時間移動をし、ナレーションで「タイムボカンIV号」と呼ばれたことがある(ただしこのエピソード自体ボヤッキーの夢の中の話だったが)。
- ヤッターゾウ:池田勝
- 91話より登場した、ヤッターキングの後継機となる大型のゾウ型母船メカ。ヤッターキング同様巨体で、これまでのメカと同様外部側面に捕まって移動するが、内部に乗り込むことも出来る。ダンボの様に耳を駆使して飛行が可能。ブル、ドジラ、パンダ&コパンダ、ヨコヅナを搭載。勝利のポーズの後起こす地響きはキングをも上回る衝撃で、最終回はキングと並んで勝利の四股を踏んだ。こちらも第93話で宇宙船になっている。
- ヤッターブル:緒方賢一
- ブルドッグ型メカ。逆立ちをした変わった姿で行動。ホットドッグ型のメカのもとでゾロメカを作る。一度噛み付いたら絶対に離さない。ドロンジョにはさまざまな名前(ヤッタースピッツ、ヤッタードーベルマンなど)で呼ばれる。
- ヤッタードジラ:田中勝
- 親子パンダメカ。コパンダは名の通り子供で、普段はパンダの図上に乗り、サイレンを手動で回す。サトウキビ型のメカのもとで小型メカを作る。肩からタイヤが飛び出して攻撃する。ファンファーレはコパンダの咥える笹笛。
- ヤッターヨコヅナ:緒方賢一
- 横綱(土佐犬)型メカ。白星型のメカのもとでゾロメカを作る。毎回悪玉メカと相撲をとるも負けてばかりいた。ドロンジョが「ヤッター前頭三枚目」とおちょくる。
- ゾロメカ:
- 今週の「ビックリドッキリメカ」「ビッグショックメカ」など、各ヤッターメカにより「正式名称」は若干異なる。各ヤッターメカのピンチに際しヤッターマン1号の与える「メカの素」により、ヤッターメカの内部で大量生産される、毎度姿の異なる小型メカ。ドラムロールあるいはファンファーレの後に登場、例えば「鍋!鍋!鍋!…」「ひつじ!ひつじ!ひつじ!…」等、自分の姿その物の名前を延々と連呼しながら出てくる。ほとんどの場合ヤッターマンのエンブレムを身に着けている。よってたかってドロンボーのメカに取り付き、切り刻み、喰い荒らし、解体し、最後は爆発させる。
- 中期からはヤッターマンに対抗してドロンボーもゾロメカを出すことが多くなる(内容はまるで事前に打ち合わせでもしたかの様に、その回のヤッターマン側に対抗したもの(例(カッコ内はその回でのヤッターマンゾロメカ):バリカン(羊メカ)、中学生用の鞄(ランドセル)など))。もちろん身に着けているのはドクロマーク。ヤッターマンの裏をかいたつもりだが…。
- 終盤は双方のゾロメカが合戦や歌合戦、クイズ合戦などで対戦し、負けた方の本体が自爆するというパターンに落ち着く。
- 最終回はヤッターキング以下全メカが登場、キングのファンファーレと共にゾロメカ大行進となる。
- 脱出用自転車
- ドロンボーが敗北しメカが爆発した後、帰還する為に使用する自転車。三人で「エイホ、エイホ、エイホ」と声を掛け合いながらペダルを漕ぐ。特に固有の名称はないが、先頭部分にドクロベエからの受信機が付いており、大体これを漕いでいるときにドクロベェのお仕置きを受けるため「お仕置き三輪車」と通称されている。
- 構造は縦列3輪で一輪車を3両繋いだ構造をしている。補助動力なのか、何らかの噴射機構のような物を三基備えているように見えるが、詳細は不明。また、ステアリング機構がない。従って方向転換は荷重移動でバンクさせて行うしかなく、3人の息がぴったり合っていないと乗りこなせない代物のはずである。その点、三悪の乗り物にふさわしいかも知れない。しかし、一度だけオタスケマンの作中に登場したときは、三悪は2人のみで、作中に後から加わったメンバー(ゲキガスキー。ちなみに「わーい、一度これに乗ってみたかったんだ」と言っている)の3人で漕いでいる。
- 第41話では冒頭のインチキ商売でも登場している。この回のインチキ商売は大工で、ドロンボーが現場からアジトに戻るときに使用しているが、その姿はアイちゃんに目撃されている。
- 後の企画シリーズ「タイムボカン 王道復古」のOVA1巻における悪玉メカ・レースでは、最終的にこれで完走し勝利した。
- プレイステーションで発売されたシューティングゲーム「ボカンと一発ドロンボー」では、ドロンボーだけが他の三悪トリオのような専用マシンがないことを嘆くシーンがあるが、これにトンズラーが「わいらにはチャリンコがある」と突っ込んで叩かれる場面がある。
- アッキレカエル:西川幾雄
- 106話にのみ登場した帽子をかぶった紳士風のカエル型メカ。
- トリオ・ザ・ビックリ
- 99話で巨大な剣がドロンボーのメカに突き刺さった時に出てきた三人組のメカで「ビックリー」「トックリー」「シャックリー」と歌う。
- なんまんだぶ
- 38話でヤッターアンコウのトビウオメカに対抗するため鵜メカを発進させようとしたとき、架裟を着たドクロメカが登場し「なーんまーんだぶなーんまーんたぶ...。」と連呼していた。45話ではガリガリミサイルを出そうとした瞬間にドッチラケメカが出てきた後に架裟を着たドクロメカが木魚を5回叩いたあと、「ご愁傷様」といった引っ込んでいった。
- ドッチラケメカ:田中勝
- メカ戦においてドロンボー優勢時もしくはしらけたとき、メカ爆発時に「ちんちろりんのドッチラケ」と登場する骸骨型のコックピットメカ。後半はおだてブタにお株を奪われるが、冷やかし系コックピットメカの草分け的存在。由来はフジテレビで本作の1時間後に放送されていた「欽ちゃんのドンとやってみよう!」から。後期OPやEDにも登場している。
- アクション予報メカ:富山敬
- ゲタの形をしたメカで天気予報風に戦いの結果を予言する。後のタイムパトロール隊オタスケマンに登場する占いママさんの原型に当たり、48話~50話に登場した。
- おだてブタ:富山敬
- 「ブタもおだてりゃ木に登る」と言う伝説のフレーズを持つが初登場は60話と意外に遅い。おだてやお世辞を見分けるコクピットメカ、後に「おだてブタの歌」なる歌まで出来作品を盛り上げる。「ブタもおだてりゃ~」は笹川ひろしの故郷、福島県会津地方では普通に使われていた「豚の木登り」ということわざ(意味は『不可能なこと』)のもじり。次回作のゼンダマンにも登場している。
- お褒めブタ:富山敬
- 65話にて登場「こんちまた、じょーず!うまいなー」と現れる赤いちゃんちゃんこを着たブタメカシリーズ第二弾。
- 嘆きブタ:富山敬
- 67話にて登場。負けそうになったり、負けが確定すると現れるおばさんブタ型コクピットメカ。「おおーかわいそかわいそ、なぜなぜこの世に生まれたの」と泣き声で喚くフレーズと共に、台詞を聞く度に聴く者を不幸のどん底に突き落とす。時折台詞が変わることがある。
[編集] 放映リスト
- ヤッターマン出動だコロン
- プジィプトの水売り娘だコロン
- フロダリビーチの大王だコロン
- 北極海のアザラシだコロン
- イルカ王国の宝だコロン
- トンカの神殿を守るコロン
- レオのカーニバルだコロン
- イマラヤの雪男だコロン
- アフリシャ探検だコロン
- ナス湖のナッシーだコロン
- ナゾの三角領域だコロン
- トースター島の秘密だコロン
- びっくりアマゾメスだコロン
- 大怪盗ドンパンだコロン
- ナイプスの少女だコロン
- ヤメタイコクの女王だコロン
- ビートラズは歌うだコロン
- 赤ちゃんパンダが生まれるコロン
- ああ!フンバルジャンでコロン
- 暗黒街のカッポレだコロン
- 燃えよ!レッドスリーだコロン
- ナイババの宝だコロン
- フラダースの猫だコロン
- ナイチンガールは天使だコロン
- ナゼカ平原の宇宙人だコロン
- 狼女がやって来たコロン
- 地底国の大冒険だコロン
- 月世界のかぐや姫だコロン
- ソウケイ牧場の決闘だコロン
- キングモングの島だコロン
- ドビンソン・クロースルだコロン
- 南極点のドクロだコロン
- モーロック・オームズだコロン
- 謎のヘンクツ王だコロン
- 海底ほとほとマイルだコロン
- ハルメンカスバに帰るだコロン
- ケチスの商人だコロン
- 忍者サスケは男だコロン
- エカコシストだコロン
- ブーブルースのカップだコロン
- ピノッキンは良い子だコロン
- 国際列車パニックだコロン
- 白鳥の王子だコロン
- ドロンボー三銃士だコロン
- 雪女の秘密だコロン
- アイアムテルは勇者だコロン
- 家あり子の冒険だコロン
- 死のレースに挑戦だコロン
- オニエ山のスッテン童子だコロン
- 柿太郎の鬼退治だコロン
- カエルの王子様だコロン
- 海賊船長ジルバーだコロン
- 怪人ヒネクレスだコロン
- 赤鯨を狙えだコロン
- カン流島の大決闘だコロン
- ピンクペアのベルトだコロン
- カッパ河原の決闘だコロン
- 舌切りインコだコロン
- ボケトルマン参上だコロン
- アタランデスの海坊主だコロン
- マンジュとスシ王だコロン
- 空飛ぶ孫六空だコロン
- イヤミ重太郎だコロン
- タコの惑星だコロン
- らしょう門の鬼だコロン
- ハレマンジャロの大爆発だコロン
- 剣道一直線だコロン
- 雪の女王だコロン
- マボロスト山征服だコロン
- くらい山のひよ若丸だコロン
- 泣き虫鉢かぶりだコロン
- ネムール森の美女だコロン
- 釜ゆでゴエモンだコロン
- ハシレメドスの友情だコロン
- 忍術ジライヤだコロン
- 天の川の決闘だコロン
- 銅仮面だコロン
- ランプ売りの少女だコロン
- グズの魔法使いだコロン
- サトミ三犬伝だコロン
- 凡才画家ゴーマンだコロン
- 塚原ボケ伝だコロン
- 半里の長城だコロン
- 勇士スパルタオスだコロン
- 人魚姫だコロン
- ジャンダックは聖女だコロン
- アラランの魔法のランプだコロン
- 赤毛のランだコロン
- ノンキホーテだコロン
- コロンボスの珍大陸だコロン
- わらしべノン太だコロン
- 春の夜の夢だコロン
- あっぱれトマトコケルだコロン
- レフト兄弟だコロン
- ユメノパトラだコロン
- 夕サギの恩返しだコロン
- ぶんぶくお釜だコロン
- 迷犬ラッキーだコロン
- アーサー王の剣だコロン
- エンゼルとグレートルだコロン
- アレスサンダー大王だコロン
- ヤシントン大統領だコロン
- シッパイツアーだコロン
- イヤ王だコロン
- コレクター博士だコロン
- 二宮銀次郎だコロン
- ドジソンの大発明だコロン
- アワテルローの戦いだコロン
[編集] スタッフ
- 原作:タツノコプロ企画室
- 製作:吉田竜夫
- 企画:鳥海尽三、酒井あきよし
- プロデューサー:柴田勝、永井昌嗣
- 制作担当:横尾潔、中野政則、小林正典、内間稔(読売広告社)、大野実(読売広告社)
- 製作デスク:横尾潔
- 脚本:鳥海尽三、鈴木良武、山本優、石井喜一、陶山智、堀田史門、佐藤和男、毛利元、平和元、山田ひろし、原田益次、小出良一、吉田嘉昭、桜井正明、竹内進、是恒雄太、鈴木悠紀、海老沼三郎、酒井あきよし、西島大、筒井ともみ、日高武治、高木良子、
- 演出:笹川ひろし、奥田誠治、後藤雷太、長谷川康雄、石黒昇、布川ゆうじ、大貫信夫、小林三男、原征太郎、真下耕一、芦田豊雄、野村和史、富野喜幸、案濃高志、押井守、環忍、福村典義、八尋旭、植田秀仁、山田朝吉、山谷光和、矢沢規夫、岩田弘、高井戸仁
- キャラクターデザイン:天野嘉孝、中森恵子、高田明美
- メカニックデザイン:大河原邦男
- 作画監督:宇田川一彦、芦田豊雄、海老沢幸男、酒井あきお、林政行、中村たかし、 みぶおさむ、田中英二、アベ正己、入間市、大貫信夫、落合正宗、楠田悟、佐久間信、長谷川憲生、前田康成、木下ゆうき、平山則雄、鈴木英二
- 美術担当:岡田和夫、横瀬直人
- 編集:谷口肇、戸田礼子、西出栄子、古川順康、三木幸子、津留洋子、谷川幸男
- 音楽:神保正明、山本正之
- 効果:加藤昭二
- 録音:高橋久義
- 協力:魔人社音楽工房
- チーフディレクター:笹川ひろし・原征太郎
- 制作協力:アニメルーム
- 制作:フジテレビ、タツノコプロ
吉田竜夫は放映中の1977年9月5日に他界したが、クレジットには最終回まで名前が残された。
[編集] 主題歌
「ヤッターマンの歌」は山本正之の歌唱作品としては最大の50万枚を超える売り上げを記録した。
- 前期オープニング(OP)「ヤッターマンの歌」(作詞:若林一郎 補作、作曲:山本正之 編曲:神保正明 歌:山本正之、少年少女合唱団みずうみ)
- 前期エンディング(ED)「天才ドロンボー」(作詞:山本正之 作曲:山本正之 編曲:神保正明 歌:小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也)
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- シリーズであることを強調する為、前奏・間奏を「タイムボカン」ED・「それゆけガイコッツ」と同じとした。同じ理由で劇伴も一部は「タイムボカン」のものを流用している。本作があまりに有名であることからこのベースの旋律が三悪の象徴として扱われる。しかし、実際にはテレビシリーズのEDとして使用されたのは「それゆけガイコッツ」と「天才ドロンボー」のみで(ほかにはOVA・EDの「さんあく18年~君を離さない」、「怪盗きらめきマン」挿入歌の「壊盗ドロンボー」がある)、さらに三悪のCVが歌った物は後者のみである。
- 後期OP「ヤッターキング」(作詞・作曲:山本正之 編曲:神保正明 歌:山本まさゆき、スクールメイツ・ブラザーズ)
- 後期ED「ドロンボーのシラーケッ」(作詞・作曲:山本正之 編曲:神保正明 歌:小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也)
※YAHOO動画やカートゥーンネットワークの再放送で、エンディングは初回から「ドロンボーのシラーケッ」を流している(途中で背景のアニメが変わる)。
- 挿入歌
- イメージソング
[編集] 備考
1977年の放送は第1話が1月1日、年内の最終回となった第53話が12月31日であった。元日と大晦日に通常番組を放送することは現在では考えられないが、特別編成の中でも本作は通常通りの放送が行われた。
[編集] パチンコ・パチスロ
[編集] 関連項目
- 中畑清(元プロ野球選手、愛称が「ヤッターマン」)
- 山口智充、笑福亭笑瓶・・・どちらもボヤッキーのものまねを得意としている。
- 撮りッたがり決死隊 トッターマンDS
フジテレビ系 土曜18時台後半 | ||
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前番組 | タイムボカンシリーズ ヤッターマン |
次番組 |
タイムボカン | タイムボカンシリーズ ゼンダマン |
現在Yahoo!動画にて2006年 12月31日までヤッターマン会員限定無料配信中!! http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/kad/20001/
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