マリー・ベル事件
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マリー・ベル事件は1968年5月から7月にかけてイギリスで発生した殺人事件。11歳(初犯は10歳)の少女が3歳と4歳の男児を殺害した。
1968年5月、4歳の男児が薬物中毒死しているのが発見され、事故死として処理された。少女はこれに反発し、保育所を荒らし警察に対し挑発的なメモを残した。7月31日3歳の男児の絞殺死体が発見され、少女が疑われた。警察の尋問を受けた少女が犯人しか知り得ないことを語ったことから逮捕された。
サディズムの傾向や、劣悪な家庭環境などが動機とされたが詳細は不明。故殺の罪で有罪判決を受け服役。1977年に刑務所から脱走するが3日後に捕らえられる。1980年に出所。名前を変えて生活していたが、子供の成人を機に実名に戻り、自伝を出版した。
[編集] 関連書籍
- ジッタ・セレニイ 『マリー・ベル事件―11歳の殺人犯』 林弘子訳、評論社、1978年、ISBN 4566052109 - 裁判記録。
- ジッタ・セレニー 『魂の叫び―11歳の殺人者、メアリー・ベルの告白』 古屋美登里訳、清流出版、1999年、ISBN 4916028678 - 出所後に書かれた自伝。
- 山岸凉子 「悪夢」『天人唐草』 - メアリー・ベル事件をもとにしたフィクション。