ポパイ (パチスロ)
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ポパイは2004年にサミーより発売されたパチスロ機(店舗設置は2005年)。ストック機能を搭載したA-400タイプのマシンで、保通協における型式名は「S-1」。
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[編集] 背景
2003年に発売された「パチスロ北斗の拳」はその秀逸な液晶演出と斬新な出玉性能で、初心者からスロプロまでを夢中にさせ、パチスロ史上最大のヒット作となった。そのため、製造元であるサミーの次回作に対してはユーザー、店ともに並々ならぬ期待を寄せていた。しかし、結果としては双方の期待をこれでもかというほど大きく裏切ることになってしまう。(理由は後述)
[編集] 3+1のステージと液晶演出
※登場人物に関してはポパイの登場人物を参照 。
本機では液晶において、森、山、海の3ステージに加え、ポパイチャンス(以下PC。後述)中にはエクストラステージをポパイがジープとともに散策し、様々な演出を経てオリーブの救出(=ボーナス)を目指す。
- 森ステージ
- 通常時最も滞在時間の多いステージ。ボーナス、PC期待度小。
- 山ステージ
- 特殊小役、チャンス目等の後に移行することが多いがガセの場合も多数。ボーナス、PC期待度中。
- 海ステージ
- PC突入に最も期待の持てるステージ。ボーナス、PC期待度大。
また、固有の演出が多数あるが、期待度はまちまちである。
- 小役ナビ演出
- 様々なキャラクターが小役を告知してくれる。
- キョロキョロ演出
- ポパイが突然立ち止まり「なんだなんだ?」と周りを見回す。大抵なんでも無い。
- 画面叩き割り演出
- ポパイが自慢の怪力で画面を叩き割る。ステージアップに期待。
- バトル演出
- ライバルであり恋敵であるブルートとの対決。オリーブが発するHELP!の文字の大きさにより期待度が変わる。
- 豆の木演出
- ウィンピー登場とともに発展。液晶に指示されたとおりに目押しができればボーナス。(パチスロのシステム上、結果とリール制御はレバーONと同時に内部で決定しているので、適当押しでも損をすることはない)期待度大。
- ハイビスカス演出
[編集] 出玉システム
本機の出玉システムは一旦ストックされたボーナスを高確率状態(PC高確率状態、PC)を経由することによって連続的に放出させることを主としており、またその高確率状態に移行させるメイン機会としてポパイの代名詞的存在であるほうれん草小役が成立することを条件としている。その点のみに着目すれば、ほうれん草=単チェリーと解釈できることや、PCの突入システムがアラジンチャンス突入システムと酷似している点などから、爆裂AT機・アラジンAの亜流的存在とも考えられる。
[編集] ボーナス放出の流れ
主としてボーナス放出率が格段にUPするPCを経由して出玉を得ることになる。通常時も低確率でPCの抽選はしているのだが、ほぼ期待できない数値であるので、まずほうれん草、チェリーといった小役やチャンス目を引き、PCが高確率で抽選されている状態に持ち込むことが重要である。
PC高確率状態に突入すると毎ゲーム突入抽選を行い、それに当選すればPC開始となる。転落率の高さによって状態が2種類(ロング、ショート)あり、この状態への突入率とその後の転落率に設定差が存在する。
[編集] ポパイチャンス
本機の最大の見せ場であり、「吉宗」の高確率状態に代表される「偽の高確率状態」(見た目は高確率状態と表示されているが、実際のボーナス放出確率に変化はなく、単なる演出の一つでしかない)とは異なる、嘘、偽りの一切無いボーナス高確率状態である。基本的に10G継続し、その間にボーナスに当選すれば前兆演出を経てボーナスが放出。放出されなかった場合は約10%の延長抽選が行われ、当選すると10G上乗せされる。このポパイチャンスに何度当選し、PC中に何度ボーナスを放出できるかで出玉が大きく左右される。
[編集] ボーナス出現率と機械割
※全てメーカー発表値
[編集] ボーナス出現率
- BIG出現率
- 設定1 1/299
- 設定2 1/283
- 設定3 1/272
- 設定4 1/262
- 設定5 1/256
- 設定6 1/245
- REG出現率
- 設定1 1/599
- 設定2 1/567
- 設定3 1/545
- 設定4 1/525
- 設定5 1/513
- 設定6 1/490
[編集] 出玉率(機械割)
- 設定1 96.4%
- 設定2 98.2%
- 設定3 100.6%
- 設定4 102.8%
- 設定5 104.2%
- 設定6 107.6%
[編集] 市場評価とユーザーの反応
大きな期待とともにデビューした本機であるが結果として酷評を浴びることになる。理由としては
- 4.7号機の出玉規制の中で無理矢理大量出玉を出すためのシステム
- 設定6でも108%に満たない出玉率にも関わらず万枚可能なスペックのため、結果として逆噴射(大負け)のケースが多々ある。
- 単調な液晶演出
- PC以外ほぼ期待できないために、それ以外の状態でどんなに派手な演出が来たところで期待が持てない(システムは違えど同程度の出玉率と波の荒さをもつ「押忍!番長」は大ヒットした)。
- PC=確定で無い
- やっと引き当てたPCがあっさり終了。森に戻る。
こういった点が挙げられるが、その後市場に発表されている機種を見ると低出玉率・高投資の台は多数存在している。中でも「アラジン2エボリューション」は本機と酷似したシステムとリスクの高さから、一部ネットユーザーからはポパジンと揶揄されている。(アラエボの場合高確率状態ではボーナスのみ抽選しており、この点では本機と異なる)
また「秘宝伝」のように、本機によく似たボーナス放出システムを持つものの、比較的設定看破が容易であることなどから一定の人気を得ている台もあることから、本機の不人気の原因は、単なるシステムの問題というよりは、演出等も含めた総合的な台の出来に問題があったというのが大方の見方である。
[編集] 関連リンク
- ポパイ(原作)