ブレイヴフェンサー 武蔵伝
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ブレイヴフェンサー 武蔵伝 | |
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ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | プレイステーション |
開発元 | スクウェア |
発売元 | スクウェア |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM2枚 |
発売日 | 通常版:1998年7月16日 ミレニアム版:2000年6月29日 |
価格 | 通常版:6,800円(税抜) ミレニアム版:3,800円(税抜) |
売上本数 | 約65万本 |
『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』(BRAVE FENCER むさしでん)は、1998年7月16日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたプレイステーション用ソフト。
目次 |
[編集] 概要
メインキャラクターデザインは野村哲也、サブキャラクターデザインは緒方剛志が担当した。
内容は、3DアクションRPG。そこそこに難度が高く謎解き要素も含まれており、アクションファンからの評価は高い。
キャラクターボイスを松本梨香や緒方賢一、大塚明夫、山寺宏一など豪華声優陣が勤めている。
しかし、本作には当時最大の注目作『ファイナルファンタジーVIII』の体験版が付属していた。そのため一部では逆に『体験版のおまけ』のような扱いをされてしまった。
『でっかいシリーズ始めます』と銘打った『武蔵伝シリーズ』第一弾作品であったが、 その後七年間続編は登場せず、2005年になってようやく第二弾の『武蔵伝II ブレイドマスター』が発売された。
[編集] ストーリー
ヤクイニック王国は王と女王がバカンスで不在の隙をつかれて、ル・コアール帝国に攻撃されてしまう。そこでヤクイニック王国は、その国の女王に代々受け継がれる「英雄召喚」を行う。「英雄召喚」とは、異世界から勇者を呼び寄せる術のこと。過去にもこの国に危機が訪れたとき、伝説の剣豪・武蔵を呼び寄せ、危機を救ってもらったという。しかし女王不在の今、「英雄召喚」を行えるのはまだ未熟な王女・フィーレ姫だけだった。一抹の不安の中、フィーレ姫により「英雄召喚」の儀が行われた。成功した・・・かに見えたが、召喚されたのはなんとムサシという小さい子供だった。どうしようもないので、王国の人々はこの子供が英雄であると信じ、この国のことを頼むことにした。一方、この国を危機から救わないと、元の世界に戻れないと聞いたムサシは、協力を承諾する。こうして、ムサシの旅が始まる・・・。
[編集] 登場キャラクター
- ヤクイニック王国を救うために異世界からフィーレ姫が召喚した英雄・・・なのだが、見た目は子供。しかし、剣の腕前は確かで、二天一流と呼ばれる流派を使う。
- 子供の姿だが、元々は大人であったらしく、召喚の際、姫の腕が未熟だったため、精神・肉体共に子供の姿になってしまった。
- 好きなものは「決闘とおにぎり」。嫌いなものは「ナメクジと風呂と、パンとか言う食いもん」。
- ゲット・インと呼ばれる相手の能力を己の物にする事が出来る能力を持った日本刀"雷光丸"と、160年前英雄武蔵が闇の魔人を封印した光の剣と言い伝えられている大剣"レイガンド"の二本を使い敵を倒していく。
[編集] ヤクイニック王国
- フィーレ姫(CV.小桜エツ子)
- ヤクイニック王国王女。しかし、本人にその自覚はない。親の子育てが相当な放任主義だったらしく、性格はやんちゃでおてんば。そのためよく事件を起こしては周りを困らせる。
- 両親(つまり国王と王妃)の旅行中に敵国に襲われ、未熟ながらも英雄召喚を行いムサシをこの世界に呼び寄せる。
- 執事ユッケル(CV.北村弘一)
- 国王不在の城を取り仕切る老年執事。性格は穏やか。ムサシからはヒゲじいと呼ばれ慕われている。口癖は「~ですじゃ」。
- おかしらレバン(CV.郷田ほづみ)
- 使用人頭。テキパキと仕事をこなす。クールで厳しい。カツラとのウワサがある。口癖は「~ざます」。
- ハーチノス司祭(CV.亀山助清)
- 元は礼拝堂の司祭だが、ル・コアール帝国による攻撃で礼拝堂が破壊されてしまったため、今は図書室で蔵書の管理をしている。涙もろく、オカマっぽい。人のウワサ話が好き。口癖は「~よん」。
- 錬金術師ウルテ(CV.西川幾雄)
- 執事ユッケルの弟。長年の研究で、雷光丸にゲット・イン能力を与える事に成功した。趣味はお菓子作り。口癖は「~デス」。
[編集] ル・コアール帝国
- テキーラ総統(CV.緒方賢一)
- ル・コアール帝国最高権力者。前皇帝を暗殺し、今の地位に付いた。体臭がきつい。口癖は「~ぞなもし」。
- 今回の襲撃には、何か目的があるようだ。
- ウォッカ大佐(CV.大塚明夫)
- ル・コアール帝国大佐。寡黙で冷静。
- 今回の件にはあまり関与せず、彼自身何か別の目的があるようで、リーダーズフォースを従えて独自に行動する。
- ブランディ大尉(CV.三石琴乃)
- ル・コアール帝国大尉。ル・コアール帝国情報部所属。リキュール中尉の姉。国内で行われたミス・ル・コアール コンテスト優勝。クールでマイペース。
- リキュール中尉(CV.宮村優子)
- ル・コアール帝国中尉。ル・コアール帝国情報部所属。ブランディ大尉の妹。国内で行われたミス・ル・コアール コンテスト準優勝。(ちなみにこのときの優勝者が姉であり、このことを今も根に持っている。)陽気。
- 標的をビンチョフィールドに閉じ込めてしまう銃を持っており、ヤクイニック王国の使用人をこの銃で撃ち、世界の各地に飛ばした。
- ボルドー少尉(CV.千葉繁)
- ル・コアール帝国少尉。テキーラ総統の実息。筋肉バカ。いつも仮面をかぶっている。しかし、筋骨隆々とした体型は、仮面によるドーピングであり、この特殊な仮面をかぶることにより、筋力が飛躍的に上昇する。
- 今回の襲撃に最も関わっていたのが彼であり,主に、ル・コアール兵の統率を任されている。
- リーダーズフォース
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- 3人のメンバーそれぞれが、自分がリーダーだと思い込んでいる盗賊チーム。その正体は、帝国の英雄召喚実験によって、この世界に呼び出された異世界の元犯罪者たち。英雄ではないことを知った帝国軍に見捨てられそうになったのをウォッカ大佐に拾われた。以来大佐に忠誠を近い、大佐の指令どおりに行動する。ただし、チームワークはあまり(と言うか、かなり)良くない。
- エド(CV.山寺宏一)
- 自称リーダーズフォースの天才リーダー。エセ関西弁を使う。口達者。身軽ですばしっこい。元の世界では盗人だった。
- ベーン(CV.茶風林)
- 自称リーダーズフォースの巨漢リーダー。エセ薩摩弁を使う。体格はがっしりしているが、頭の回転はいまひとつ。元の世界では悪名高い刀コレクターだった。
- トポ(CV.大谷育江)
- 自称リーダーズフォースのファッションリーダー。姉御肌でさっぱりした性格。変装が得意。元の世界ではイキな女盗賊だった。
[編集] その他
- コジロー(CV.安達忍)
- もとの世界にいたときからのムサシの宿敵。フィーレ姫が召喚したもう一人の英雄。しかし、これまた姫の腕が未熟だったせいで、ムサシ同様子供の姿になってしまった。
- おでこの傷の復讐を果たすべく、召喚した姫の願いを無視し、ひたすらムサシを追いまわす。
- 剣の流派は巌流。利き手の右手で“ものほしざお”と呼ばれる長剣をあやつる。
- ジャン(CV.大塚明夫)
- 自称・トレジャーハンター。愛犬のレノと共に、旅をしている。城の宝を盗んだ罪で村人により捕えられていた。のちにムサシのよき協力者になる。彼の帽子には秘密が・・・?
- レノ
- ジャンが連れている犬。忠犬的存在。
- 闇の魔人(CV.江原正士)
- 160年前、英雄武蔵によって封印されたバケモノ。その時使用された剣がレイガンドだとされている。エネルギーを吸収する事で、新たな力を得る事が出来るらしい。
[編集] 五輪の書
伝説の英雄・武蔵がこの世界に残した石版のこと。地、水、火、風、空の5つからなる。この石版はレイガンドでのみ壊すことができ、壊すことによりレイガンドに新しい能力をもたらす。また、各地には「紋章」と呼ばれるものがが散らばっており、クレストガーディアン(ボス)を倒し、五輪の書の力を使うと力を解放することができる。
[編集] ゲーム内の名称について
ゲーム内で使われる人の名前や用語などは、ほとんどが何かの言葉をもじってつけられている。
大まかに種類別すると、ヤクイニック王国の使用人などの名称は焼肉、ル・コアール帝国はアルコールの言葉から名付けられている。
他にも、宮本武蔵にまつわる言葉から名付けられたものもある。
また、村の人たちは自分の性格や、自分の経営する店にまつわる言葉から名付けられている。
- (例)オサメル村長・・・「治める」
- 宿屋のルーム、レント・・・「部屋」「借りる」と言う意味の英語
- 酒場のダクレイ・・・「飲んだくれ」
[編集] 主なスタッフ
- 坂口博信 エグゼクティブプロデューサー
- 吉本陽一 ディレクター
- 小川公一 シナリオライター
- 平田裕介 プロデューサー
- 関戸剛 音楽
- 野村哲也 メインキャラクターデザイン
- 緒方剛志 サブキャラクターデザイン