フェリックス・ユスポフ
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フェリックス・ユスポフ公爵(Феликс Феликсович Юсупов, Prince Felix Feliksovich Youssoupov,1887年3月23日 - 1967年9月27日)はロシア帝国の貴族である。生家ユスポフ家はタタール人の子孫。ロシア屈指の名門でロマノフ家よりも金持ちだったといわれている。母はユスポフ家の女子相続人で女公爵、ジナイダ。
1914年にニコライ2世の姪イリーナ(Princess Irina of Russia)と結婚。1916年12月、親友で愛人であったといわれるドミートリー大公らとラスプーチンを殺害した(殺害方法にはさまざまな説があり、未だに謎とされている)。後に皇帝の命によりユスポフ家の領地に追放されている。ロシア革命後はパリに移住し、回想録を記した。
なお、彼は美男子であったことと、同性愛者の気があり女装の趣味があったことでも知られている。
ちなみに池田理代子の作品「オルフェウスの窓」には、レオニード・ユスーポフ侯爵という人物が登場する。ニコライ2世の姪と結婚し、ラスプーチンを殺害するなど本稿のユスポフ公爵と共通項はあるが、物語の中では自決によって最期を遂げる点などから、本稿のユスポフ公爵とは異なる、これをモデルにした架空の人物と思われる。