ファビオ・カンナヴァーロ
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ファビオ・カンナヴァーロ(Fabio Cannavaro、1973年9月13日 - )は、イタリア・ナポリ出身のサッカー選手。ポジションはディフェンダー(センターバック)。2006年現在はリーガ・エスパニョーラ・レアル・マドリード所属。 現役イタリア代表では、パオロ・マルディーニの代表引退後、キャプテンの座を引き継いだ。
2006年ワールドカップ・ドイツ大会、優勝したアズーリ(イタリア代表)の中で最も輝いた存在。 誰もが認める世界最高のディフェンスリーダーである。当年のバロンドール(欧州年間最優秀選手賞)およびFIFA最優秀選手賞にも選ばれた。
日本においてはカンナバロあるいはカンナヴァロと表記されることもある。
目次 |
[編集] プレイスタイル
センターバックとしては小柄だが、ジャンプ力を始めとした身体能力は抜群。危機察知能力に長け、インターセプトや相手選手へのマーキングを得意とするほか、ディフェンスラインをコントロールする統率力にも優れる。
[編集] 経歴
SSCナポリでキャリアをスタートさせたカンナヴァーロは1994年、1996年にu-21欧州選手権優勝に貢献し注目を浴びる。1997年にはA代表に招集され北アイルランド戦でデビューを飾る。 インテル時代は不遇の時を過ごしたが、ユヴェントスに移籍してその輝きを取り戻す。2004-05シーズンには、パルマ時代の同僚であるジャンルイジ・ブッフォンやリリアン・テュラムなどと鉄壁の守備陣を形成し、セリエA最少失点およびスクデット獲得に大きく貢献した。7月19日、八百長事件で問題となったユヴェントスからブラジル代表MFエメルソンと共にレアル・マドリードへ移籍することが決まった。移籍金は発表されていないが、エメルソンと合わせて2000万ユーロ(約29億円)と言われている。引退したジネディーヌ・ジダンの着けていた背番号5を与えられたということでニュースになったが、それだけ期待の大きさが伺われる。
キャプテンとして出場した2006年のワールドカップドイツ大会では、全試合にフル出場。強固なディフェンス陣をまとめ上げ、チームの優勝の功労者となった。同大会のシルバーボール賞(優秀選手投票第2位)も受賞している。また、同大会決勝戦をもってイタリア代表通算100試合出場を達成した(イタリア代表では史上4人目)。
ワールドカップなどでの功績が認められ、2006年のバロンドールを受賞。これは基本的にDFを務める選手としてはフランツ・ベッケンバウアー(2回)、マティアス・ザマーに続く3人目、4回目の受賞である。また、イタリア人選手では1993年のロベルト・バッジョに続き5人目、更にイタリア人DFとしても、ドイツ人以外のDFとしても初の受賞でもある。
[編集] エピソード
- ナポリのユース時代にトップチームの紅白戦に参加した際マラドーナを思い切り削り場の空気を凍りつかせたが、マラドーナ本人からは「いいぞ坊主、その意気だ」と逆に褒められた逸話を持つ。
- 実弟のパオロ・カンナヴァーロもサッカー選手であり、2000年からインテルに移籍する2002年までパルマで共にプレーした。
- 八百長事件でセリエBに降格したユヴェントス、一番最初にチームから離れたのがカンナヴァーロだった。ユヴェントスのサポーターは大きな失望を感じ、アレッサンドロ・ビリンデッリは「カンナヴァーロが残ると言ってくれたら他の者も態度を変えたはずだ(残留したはずだ)」と嘆いた。
[編集] 所属クラブ歴
[編集] 代表歴
- 1998年 ワールドカップフランス大会 - ベスト8
- EURO2000(オランダ・ベルギー大会) - 準優勝
- 2002年 ワールドカップ日韓大会 - ベスト16
- EURO2004(ポルトガル大会) - グループリーグ敗退
- 2006年 ワールドカップドイツ大会 - 優勝
[編集] トリビア
- 日本のアニメーション『ルパン三世』のファンとして有名。彼によると、皆同じ行動をする日本人は見ていて面白いらしい。
- 日本で活動するイタリア人タレント、パンツェッタ・ジローラモの実家はカンナヴァーロの実家と隣同士である。
- 南北格差や人種差別意識が根強く残るイタリアにあって、自らの顔を黒く塗って雑誌に登場したことがある。
- 将来的にはナポリの職員になりたいらしい。
先代: ロナウジーニョ |
FIFA最優秀選手 2006 |
次代: - |
先代: ロナウジーニョ |
欧州年間最優秀選手 2006 |
次代: - |
イタリア代表 2006 FIFAワールドカップ™ 優勝メンバー |
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1 ブッフォン | 2 ザッカルド | 3 グロッソ | 4 デ・ロッシ | 5 カンナヴァーロ | 6 バルツァッリ | 7 デル・ピエロ | 8 ガットゥーゾ | 9 トーニ | 10 トッティ | 11 ジラルディーノ | 12 ペルッツィ | 13 ネスタ | 14 アメリア | 15 イアキンタ | 16 カモラネージ | 17 バローネ | 18 インザーギ | 19 ザンブロッタ | 20 ペッロッタ | 21 ピルロ | 22 オッド | 23 マテラッツィ | 監督 リッピ | 編集 |
レアル・マドリード - 2006-2007 |
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1 カシージャス | 2 サルガド | 3 ロベルト・カルロス | 4 ラモス | 5 カンナヴァーロ | 6 ディアッラ | 7 ラウル | 8 エメルソン | 9 ロナウド | 10 ロビーニョ | 11 シシーニョ | 13 ロペス | 14 グティ | 15 ブラボ | 17 ファン・ニステルローイ | 18 カッサーノ | 19 レジェス | 21 エルゲラ | 22 パボン | 23 ベッカム | 24 メヒア | 26 ガルシア | 27 デ・ラ・レッド | 28 アダン | 29 カシージャ | 30 ブエノ | 38 トーレス | 39 バレーロ | 監督 カペッロ | 編集 |
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