ハーヴェイ・カイテル
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ハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel, 1939年5月13日 - )はアメリカの俳優。ポーランド人の母とルーマニア人の父の間に生まれた。ニューヨーク市ブルックリン出身。
映画『タクシードライバー』のポン引き役を演じて話題となり、以後バイオレンス映画を中心に俳優活動を行う一方、クエンティン・タランティーノの初監督作品のプロデュースを買って出る等、インディーズ映画への理解者としても知られる。製作総指揮もつとめたベトナム人監督トニー・ブイの『季節の中で』は、サンダンス映画祭で初めてグランプリと観客賞の両方を受賞した。
名門アクターズ・スタジオの試験を十年間落ち続けた苦労人で、その後も『地獄の黙示録』で役を蹴ったせいか、苦労が絶えなかった。1990年代になってからは持ち前の多彩な演技力で人気を得る。若い頃の苦労ゆえか、タランティーノなど若手の映画製作に惜しみない助力をしている。
演技は実直堅実そのもの。主役、脇役、悪役、なんでも演じることの出来る名優であり、怪優である。
ロバート・デ・ニーロと共にマーティン・スコセッシ監督作品の常連として知られ、スコセッシの長編デビュー作『ドアをノックするのは誰?』の主演に抜擢された後、数回に渡り出演した。スコセッシとはニューヨーク大学以来の知己である。
1991年、アカデミー助演男優賞にノミネートされた。
[編集] 出演作品
- ミーン・ストリート Mean Streets (1973)
- アリスの恋 Alice Doesn't Live Here Anymore (1974)
- タクシードライバー Taxi Driver (1976)
- 最後の誘惑 The Last Temptation of Christ (1988)
- 黄昏のチャイナタウン The Two Jakes (1990)
- バグジー Bugsy (1991)
- テルマ&ルイーズ Thelma & Louise (1991)
- レザボア・ドッグス Reservoir Dogs (1992)
- バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト Bad Lieutenant (1992)
- 天使にラブ・ソングを… Sister Act (1992)
- ピアノ・レッスン The Piano (1993)
- ライジング・サン Rising Sun (1993)
- サムバディ・トゥ・ラブ Somebody to Love (1994)
- パルプ・フィクション Pulp Fiction (1994)
- クロッカーズ Clockers (1995)
- スモーク Smoke (1995)
- ブルー・イン・ザ・フェイス Blue in the Face (1995)
- ユリシーズの瞳 To Vlemma tou Odyssea (1995)
- 真夏の出来事 Head Above Water (1996)
- フロム・ダスク・ティル・ドーン From Dusk Till Dawn (1996)
- コップランド Cop Land (1997)
- フェアリーテイル FairyTale: A True Story (1997)
- バッド・デイズ City of Industry (1997)
- グレイスランド Finding Graceland (1998)
- ルル・オン・ザ・ブリッジ Lulu on the Bridge (1998)
- ホーリー・スモーク Holy Smoke (1999)
- 季節の中で Three Seasons (1999)
- リトル★ニッキー Little Nicky (2000)
- U-571 U-571 (2000)
- 灰の記憶 The Grey Zone (2001)
- レッド・ドラゴン Red Dragon (2002)
- ナショナル・トレジャー National Treasure (2004)
カテゴリ: アメリカ合衆国の俳優 | 1939年生