ハリヨ
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ハリヨ | ||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Gasterosteus microcephalus | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
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ハリヨ(針魚・学名 Gasterosteus microcephalus)は、トゲウオ目・トゲウオ科に分類される魚。
全長5cm前後の小魚で、体は木の葉のように左右に平たい。背中には背びれの棘条が3本離れて発達し、さらに腹に2本、尻びれ付近にも1本とげがある。うろこはないが、胸びれの周囲にトゲウオ科特有の鱗板があり、若い個体は2-3個ほどだが、成長すると5-7個ほどに増える。若い個体やメスは黄褐色をしているが、成熟したオスは体が青っぽくなり、のどから腹部にかけて橙色の婚姻色を発現させる。
昭和初期までは滋賀県・岐阜県・三重県に生息地があったが、現在では滋賀県東部と岐阜県西濃地方の平地の湧水地のみで生息が確認されており、他に世界で生息例は確認されていない。
年間の水量が一定した綺麗な湧水地や、その周辺の流れの緩やかな河川に生息し、水草の生い茂ったところを好む。同属種のイトヨは海と川を回遊する個体群が多いが、ハリヨは回遊せず、一生を通して淡水で生活する。食性は肉食性で、小型の甲殻類や水生昆虫などを捕食する。
婚姻色が出たオスは縄張りを作り、同種のオスを激しく追い払う。同時にオスは縄張り内の川底に穴を掘って水草の根などを集め、トンネル状の巣を作り、メスを誘って産卵をおこなう。オスは産卵後も巣に残って卵を保護する。寿命は1年で、オスメスとも産卵が終わると死んでしまう。
開発による湧水地の減少や川の汚染で絶滅の危機にあり、環境省によって絶滅危急種に選定されている。生息地そのものが天然記念物指定されているところもあるが、分布域の各自治体で保護区を設けて保護活動を行っており、多くの自治体において条例で捕獲が禁止されている。また、小学校や地域団体の自主活動としてもハリヨと清流を守ろうという動きがあり、積極的に河川の清掃などが行われている。