ハイエナ小町
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『ハイエナ小町』(はいえなこまち)は、中村かなこによる少女漫画。「別冊少女コミック」(小学館)に1996年7月号より1997年8月号まで掲載。全3巻。(現在は絶版)
愛知県東三河地区にある風変わりな中高一貫校・私立綾重(あやしげ)学園を舞台に、報われないとは知りながらも悩み、愚直に努力する少年少女たちの姿をコミカルに描いている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
自由な校風で知られる私立・綾重学園には、生徒たちが芸能リポーターばりに、学園中で特ダネを探し回り、スクープ合戦を繰り広げる「学園報道」という奇妙な伝統があった。
そんな学園報道に熱中する新聞部部員・大澄きららは、兄の大澄ひびきの生徒会長就任に伴い、広報委員に抜擢される。きららのバイタリティが、編集方針がマンネリ化した学園広報紙「綾重学園だより」を活性化させることをひびきは期待したのである。
きららの初仕事は、映画への出演を拒否するようになった、映画研究会のマドンナ、黒沢姫子の出演拒否の理由を探ることだった。新入生の南聞太を従え、マドンナのもとに乗り込んだきららだったが、マドンナは南亜聞を用心棒に雇い、ガードを崩さなかった。
やがて、度重なる出演拒否に業を煮やした映画研究会の部員たちは、マドンナの出演拒否の理由が、マドンナの思い人(女性)が転校したためだと言いふらし始める。学園情報誌によるマドンナ・バッシングが繰り広げる中、きららはマドンナのもとに再び、単身で乗り込んでいく。それが、きららの記者としての本当の人生の始まりだった。そして、きららはスポットを浴びることのない、多くの人々と知り合っていく。
[編集] 主な登場人物
- 大澄きらら(おおすみ きらら)
- 綾重学園3年生(中学3年生)。生徒会広報委員。もともと新聞部員だったが、兄の生徒会長就任に伴い、広報委員に抜擢される。保守的な広報委員会に反発し、独自の視点から、学園に起こる事件の真相に迫ろうとする。
- 大澄ひびき(おおすみ ひびき)
- 綾重学園生徒会長。きららの兄。ケンカをショーとしておこなうことを条件に合法化するなど、様々な改革を推し進める。冷静沈着な性格で、生徒からは教師以上に頼りにされている。南亜聞とは親友で、精神的に結びついている。
- 南聞太(みなみ ぶんた)
- 綾重学園1年生(中学1年生)。きららの弟分的存在。南亜聞の弟。きららの記者魂に惚れ、きららと共にスクープ探しに奔走する。兄に対抗して、一昔前の不良のような格好をしているが、それがかえって上級生たちに「かわいい」と思わせてしまうことには気がついていない。
- 南亜聞(みなみ あもん)
- 聞太の兄。ひびきの親友。通称「用心棒」。長身でハンサムなため、男女問わずもてるが、ひびきと精神的に結びついている。愛する女性のスキャンダルを発表することが出来ず、筆を折った過去がある。
- 鈴子(りんこ)
- 新聞部員。きららの親友。酒もタバコもたしなむ不良少女。色男には目がない。
- 金山寺愛美(きんざんじ まなみ)
- ケンカ部主将。ひびきのケンカ合法化路線に従って、ショーとしてのケンカをとりしきる。亜聞に対しては甘く、いつもいいようにからかわれている。
- 大河内まどか(おおこうち まどか)
- 綾重学園の卒業生。元マドンナ。歴代マドンナの中でも伝説的な人物で、芸能界入りが決まっている。