ノベライゼーション
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ノベライゼーション (novelization) とは、映画・ドラマ・アニメ・ゲームなど小説以外の物語を小説にしたもの。帯や広告などに原作と書かれていることもあるが、原作小説とは違うものである。アニメ・ゲームにおいては、ノベライズと呼ぶほうが一般的である。最近では映画・ドラマにおいても、ノベライズ本、または単にノベライズと呼ばれることがある。なお、英語で「novelize」は動詞である。
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[編集] 映画・ドラマのノベライゼーション
映画やドラマのノベライゼーションは、脚本を小説化したものである。主にハリウッド映画の娯楽作で作られる。最近では日本の映画やドラマでも刊行されることがある。
[編集] 外国映画のノベライゼーション
映画公開前に出版するため、撮影された映像などを見ることなく書き上げられることが多い。そのため、映画の内容とは異なる箇所が存在してしまい、なかには結末が違うことすらある。しかし、ノベライゼーションを読むことで、撮影前など制作初期段階での脚本の内容が分かったり、映画を見ただけでは分からない設定を知ったり、編集の際にカットされたシーンを知ることができる利点がある。ただ、脚本には書かれていない内面描写などは、ノベライゼーション作家の創造であり、実際の映画の俳優の演技・監督の演出等と一致しないため、映画の解説書代わりに読むことは勧められない。
ノベライゼーション専門の作家によって書かれることが多い。このためもあり、ノベライゼーションの文学的評価は低い。ただし、SF映画においてはSF作家によって書かれることもある。
- 『アビス』 (オースン・スコット・カード、(上)ISBN 4042737013、(下)ISBN 4042737021)
文庫で出版され、絶版になるまでの期間が通常の小説よりも短い。
原作小説がある場合ノベライゼーションは作られないが、原作が短編小説であるなどの理由で、原作小説とノベライゼーションの両方が存在する場合もある。
元々ノベライゼーションのない外国映画において、日本独自のノベライゼーションが出版されることがある。
- 『ウェディング・バンケット』 (今野雄二、ISBN 4838705085)
[編集] 日本の映画やドラマのノベライゼーション
日本の映画やドラマでは、ヒットした作品の公開・放映の終了後に出版されることも多い。こちらは文庫ではなく、単行本 (ハードカバー) で出版されることもある。日本にはノベライゼーション専門の作家がいないためか、その映画・ドラマの脚本を書いた脚本家もしくは監督本人がノベライゼーションも書いていることが多い。その場合、その作者の処女小説であることが多い。 なお、青山真治は自身が監督した映画『EUREKA ユリイカ』のノベライゼーション (ISBN 4043656017) で三島由紀夫賞を受賞した。
[編集] 原作付映画のノベライゼーション
最近は小説などから映画化された場合であってもノベライゼーションが行われることもある。映画オリジナルなサイドストーリのみならず、「原作を忠実に映画化」と銘打たれたケースであってもノベライズ版が出版されることが間々ある。