ニトロ化合物
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ニトロ化合物(—かごうぶつ)とは R−NO2 構造を有する有機化合物である。置換基としての名称はニトロ基である。広義には硝酸エステル (R−ONO2) も含める場合がある(この場合の −ONO2 はニトロ基とは呼称されない)。また、−NO2 を化合物に導入することをニトロ化と呼ぶ。
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[編集] 命名法
IUPAC命名法では置換命名法を用いる。すなわち、母体となる化合物に接頭辞「ニトロ」を付けて命名する。例えばベンゼンにニトロ基が置換した PhNO2 はニトロベンゼンとなる(Ph はフェニル基を表す)。
[編集] 性質
多数のニトロ基あるいは硝酸エステルを持つニトロ化合物は爆発性を持つ場合がある。トリニトロトルエン (TNT)、ピクリン酸などが例として挙げられる。
ニトロ基上の窒素原子は正電荷を帯び、酸素原子は負電荷を帯びている。この負電荷は図に示した共鳴限界式で表されるようにように2つの酸素原子上に均等に分布している。
ニトロ基は強い電子吸引性を持つ。ニトロメタンはメタンにニトロ基が置換した化合物だが、水素原子の酸性度はメタンと比べ格段に高く、その pKa は 10.2 である。
[編集] 合成法
芳香環に置換したニトロ基は酸性条件下硝酸を作用させ親電子置換反応で導入する。一方、脂肪族ニトロ化合物は相当する一級アミンを酸化して合成する。オキシムの酸化によっても得られる。