ドルマバフチェ宮殿
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ドルマバフチェ宮殿 (Dolmabahçe Sarayı) は、トルコのイスタンブルにある宮殿。新市街の北東郊外ベシクタシュ地区のボスポラス海峡に面した埋立地に位置する。ドルマバフチェとは「埋め立てられた庭」と言う意味である。
イスタンブルを征服したオスマン帝国のメフメト2世によって造成された庭園に、1853年にアブデュルメジト1世の命によって宮廷に仕えるアルメニア人建築家が設計、従来あった木造宮殿を取り壊して建てられ、トプカプ宮殿にかわってオスマン帝国末期に王宮として利用された。
ヨーロッパから取り入れたバロック様式と伝統のオスマン様式を折衷した豪華な宮殿で、外観や装飾は近代西洋風であるが、建物の内部は男性向けの空間と女性のみの空間(ハレム)に二分割され、ハレムには多くの侍女や宦官も勤務した。ボスポラス海峡に向かう面は海側に門と桟橋を備え、宮殿から公道に出ずに船でイスタンブル市内を自由に行き来できるようになっている。
宮殿の面積は45,000m²で、285の部屋、46のホール、6の浴場(ハマム)、68のトイレがある。
オスマン帝国の皇帝がいなくなった後も、政府の迎賓館として使われている。トルコ共和国の初期にはイスタンブルにおける大統領の執務所として用いられ、1938年に初代大統領ケマル・アタテュルクはこの宮殿で亡くなった。
現在は観光客の見学に解放されている。