ドッグファイト
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ドッグファイト(Dog fight)とは、空対空戦闘において戦闘機同士が互いに機銃または短射程AAMの射界に相手を捉えようと機動することであり、「格闘戦」と同義である。 有視界戦闘で相対する戦闘機同士が互いに最も射撃に有利な位置である敵機の背後に占位しようとする様が犬同士の喧嘩で相手の犬の尾を追いかけている様に似ているため、ドッグファイトの名がつけられた。 空中戦では奇襲攻撃が最も有利であり、戦闘機パイロットは常に奇襲攻撃を意図すべきであるが、奇襲しようとしたときに襲撃に気付かれた場合や第一撃に失敗した場合でかつ互いに戦意旺盛である場合ドッグファイトへと移行することになる。しかし危険の大きいドッグファイトは空戦における最終選択肢であって本来多用されるべき戦闘方法ではない。
- ドッグファイトで用いられる代表的マニューバは第一次大戦時に発明されたインメルマンターンに始まって、ブレイクやシザーズ、バレルロールなどがあり、自機と敵機の飛行特性や位置関係を考慮して相互に有利な機動が選択される。ベトナム戦争では、プロペラ機は水平面の機動がジェット機よりも優れていたため、水平方向への旋回(ワゴンホイール)でプロペラ機がジェット機に対抗する場面がしばしば見られた。しかし基本的には、自機のエネルギーを失う機動は次の機動を緩慢にしてしまうために禁忌される。従って優れたドッグファイトとは運動エネルギーと位置エネルギーを効率よく変換する作業に他ならない。
- アビオニクスとそれに管制されたロングレンジミサイルで勝敗が決することが多い現代においても、ひとたびドッグファイトになると、パイロットの操縦技術が、生死を分かつことになる。1950年代に入り、ミサイルの発達と共に格闘戦は一時軽視される傾向にあったが、1960年代以降ベトナム戦争の戦訓により、現代の戦闘機のほとんど全てが高い格闘戦性能を付与されている。
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