ドゥービー・ブラザーズ
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ドゥービー・ブラザーズ (The Doobie Brothers) はアメリカのバンド。1970年代に人気を博したウエストコースト・ロックを代表するバンドのひとつ。
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[編集] 歴史
1970年にトム・ジョンストンを中心に結成、翌1971年にデビュー。1972年に「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」のヒットを放つ。この後のメンバーチェンジでリズムセクションはファンキーさを増し、サザン・ロック色の濃い音楽性を確立する。1973年のアルバム「キャプテン・アンド・ミー」からは「ロング・トレイン・ランニング」、「チャイナ・グローブ」、1974年のアルバム「ドゥービー天国」からは「ブラック・ウォーター」といったヒット曲が生まれ、一躍アメリカン・ロックを代表する人気バンドの一つとなった。
1974年、スティーリー・ダンを脱退したジェフ・バクスターが加入する。ところが、その頃からバンドの顔であるジョンストンの健康状態が悪化し、バンドを一時脱退してしまう。間近に控えたツアーのため、ジョンストンの代役としてバクスターの紹介で加入したのが、スティーリー・ダンのツアーメンバーだったマイケル・マクドナルドだった。マクドナルドはその個性的な歌声とともに、バンドに洗練されたAORの強い影響をもたらす。それまで野性味あふれる快活なギターロックを奏でていたドゥービーの音楽性は一変した。
AOR路線への転向はファンの間で大きく賛否が分かれたが、商業的には大成功を収める。1978年のアルバム「ミニット・バイ・ミニット」とシングルカットされた「ホワット・ア・フール・ビリーブス」はともに全米1位を獲得、その年のグラミー賞でアルバムタイトル曲は最優秀ポップ・ボーカル(デュオ、グループまたはコーラス部門)賞、「ホワット〜」は最優秀楽曲に輝いた。
もはやマクドナルドのワンマンバンドとなったドゥービーにかつてのロックバンドの面影はなく、メンバーは次々と脱退。キース・ヌードセンら一部のメンバーはアメリカに活動の場を移した矢沢永吉のバックミュージシャンを務めるなどしていた。マクドナルドにとってもドゥービーの看板は不要となり、1983年に初期のメンバーが集まって「フェアウェル・ツアー」と銘打ったライブを行なった後、解散した。
1987年にチャリティーコンサートのために一時再結成したドゥービーは、1989年に復活作となる「サイクルズ」を発表。初期のロックサウンドを蘇らせた。その後もマクドナルドが参加したライブアルバムを発表するなど、近年はメジャーレーベルからのリリースはないものの地道に活動を続けている。なお2005年2月10日に他界した主要メンバーのキース・ヌードセンら、かつてバンドに在籍したメンバーのうち四人がすでに他界している。
[編集] アルバム
- 1971年 The Doobie Brothers
- 1972年 Toulouse Street
- 1973年 The Captain and Me
- 1974年 What Were Once Vices Are Now Habits 「ドゥービー天国」
- 1975年 Stampede
- 1976年 Takin' It to the Streets
- 1977年 Livin' on the Fault Line
- 1978年 Minute by Minute
- 1980年 One Step Closer
- 1983年 Farewell Tour (ライブ盤)
- 1989年 Cycles
- 1991年 Brotherhood
- 1996年 Rockin' Down the Highway: The Wildlife Concert (ライブ盤)
- 1999年 Best of the Doobie Brothers Live (ライブ盤)
- 2000年 Sibling Rivalry
- 2001年 On Our Way Up
- 2004年 Live at Wolf Trap (ライブ盤)
[編集] 日本公演
- 10月5日・日本武道館、10月7日・京都会館、10月8日・福岡サンパレス、10月9日・大阪フェスティバルホール、10月12日・愛知厚生年金会館、10月13日・大阪フェスティバルホール、10月14日・日本武道館、10月16日・横浜文化体育館
- 1989年 11月21日,22日・国立代々木競技場第一体育館、11月27日・大阪城ホール
- 1990年 7月15日・東京ドーム、7月17日・横浜アリーナ、7月19日,20日・大阪城ホール
- 1993年 10月6日・神奈川県立県民ホール、10月9日・日本武道館
- 1996年 4月22日・日本武道館
- 2001年 10月22日・SHIBUYA-AX、10月24日大阪厚生年金会館、10月25日・東京国際フォーラムホールA
- 2006年 UDO MUSIC FESTIVAL 2006で来日
- 7月22日・富士スピードウェイ、7月23日・泉大津フェニックス(大阪)