ディン (機動戦士ガンダムSEED)
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ディン(DINN)は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の兵器(モビルスーツ・略称はMS)。(型式番号:AMF-101)
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ディン | |
型式番号 | AMF-101 |
建造 | ザフト |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 18.93m |
重量 | 37.33t |
武装 | MMI-M7S 76mm重突撃機銃 MMI-M1001 90mm対空散弾銃 6連装多目的ランチャー×4 |
主な搭乗者 | ザフト軍一般兵 ラウ・ル・クルーゼ イザーク・ジュール(小説版のみ) マルコ・モラシム |
目次 |
[編集] 機体解説
ザフトが地球上における航空兵力の要として開発した空中戦用量産型MS。
基本設計はシグーをベースとしており、シルエットや細部の形状に類似性を垣間見る事が出来る。大気圏内での飛行を可能とする為ボディの極端な軽量化が図られており、対弾性は通常の機体に比べ大幅に劣る。しかしその分空中での機動性、運動性能は非常に高く、地球連合軍の戦闘機を翻弄した。高速移動時は背部にマウントされた整流用エアロシェルを頭部に被り、6枚の主翼を展開させる。
重力下での機動性のみなら連合のGAT-Xシリーズをも上回る能力を誇り、実際紅海洋上の戦闘にてアークエンジェルのストライクを大いに苦しめている。だが、武装の全てが実体弾兵器であった為PS装甲に対する攻撃力は皆無に等しく、この反省から大戦後はビーム兵器を標準装備する後継機バビが開発された。
[編集] ラウ・ル・クルーゼ専用ディン
オペレーション・スピットブレイク発動後、地球連合軍最大拠点JOSH-A攻略戦においてクルーゼが搭乗したディン。一般のディンの制式カラーはパープルが主体であるが、彼の機体はシグーに近いシルバーとライトグレーのパーソナルカラーに塗装されている。性能上は全く同一の機体。
[編集] バリエーション
[編集] 電子戦仕様ディン
ステルスディンは『ガンダムSEED MSV』に登場するMS。(型式番号:AME-WAC01)
特殊電子装備を搭載し、早期警戒と空中からの先導を主任務とする。外見上の最大の特徴は、両腕部マニピュレーターによって保持された大型のディッシュ・アンテナで、マルチフェーズ・レーダーと各種波長帯域光学センサーの複合システムをパッケージ化したものである。
極めてコストパフォーマンスが高く、交戦状態になった際は放棄して高速離脱する事も可能である。機体本体も改良が加えられ、航続性能が大きく向上している。その任務の性質上、本機のクルーはパイロットの他に、オペレーター2名を加えた計3名が定員となっている。
[編集] AWACSディン
AWACSディンは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するAWACS仕様のディン。(型式番号AMRF-101C)
哨戒や索敵、空中からの戦況の監視を主な任務とし、大型レドーム付きのフェイスガードを備えている他、胸部のミサイルランチャーが投光機に置換されている。又、ソナーも装備しており水中の探索も可能。
武装は76mm重突撃機銃と散弾砲のみでやや力不足な感は否めないが、AWACSディンは基本的に友軍の「目」としての役割に徹し積極的に戦闘に参加することは無い為、武装の少なさは左程問題では無い。
バビの開発と量産の進行に伴い、今後ディンはこうした偵察・探査任務用の機体としての運用が主となる可能性が考えられる。
[編集] ディンレイヴン
特殊部隊用に開発されたAMF-101ディンのバリエーションの1つ。(型式番号:AMF-103A)
通常塗装でも使用可能な改良型ミラージュコロイドシステムを装備しており、高いステルス能力を持つ。本体も大幅に改修され、推力向上や主翼形状の変更等によって機動力を強化。頭部ユニットもエアロシェルを含めアンテナ・センサーが増設され、通信、索敵能力が向上している。
「レイヴン」(RAVEN)とは、「Reconnaissance Attack adVanced Electronic iNstllation」(特殊電子機材搭載・偵察・攻撃)の略で、「特殊電子機材」はミラージュコロイド関連機器の事を指す。また、単純に「レイヴン」はワタリガラス等の大型のカラスの意味でもある。
本機は配備が大戦末期であった事から少数生産に留まり、加えて隠密任務を主とする特殊部隊の専用機である事から、その存在は知る者は非常に少ない。