テンペスト (シェイクスピア)
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『テンペスト』(The Tempest)は、イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピア作のロマンス劇。「テンペスト」とは「嵐」の意であり、『あらし』と訳される場合もある。初演は1612年ごろ。シェイクスピア最後の作品といわれる(後に共作という形では作品を発表している)。
[編集] 主な登場人物
- プロスペロー 前ミラノ大公
- ミランダ プロスペローの娘
- エアリエル 空気の精
- キャリバン 島に住む怪獣
- アロンゾー ナポリ王
- セバスチャン 王の弟
- ファーディナンド 王の息子
- アントーニオ ミラノ大公、プロスペローの弟
[編集] あらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ナポリ王アロンゾー、ミラノ大公アントーニオらを乗せた船が大嵐に遭い難破、一行は絶海の孤島に漂着する。その島には12年前に弟アントーニオによって大公の地位を追われ追放されたプロスペローと娘ミランダが暮らしていた。船を襲った嵐は、12年前の復讐をするために、プロスペローが手下の妖精エアリエルに命じて用いた魔法の力によるものだった。
王の一行と離れ離れになったナポリ王子ファーディナンドは、プロスペローの思惑どおりミランダに出会い、2人は一目で恋に落ちる。プロスペローに課された試練を勝ち抜いたファーディナンドはミランダとの結婚を許される。
一方、更なる出世を目論むアントーニオは王の弟を唆して王殺害を計り、また、島に住む怪獣キャリバンは漂着した賄い方と道化を味方につけプロスペローを殺そうとする。しかし、いずれの計画もエアリエルの力によって未遂に終わる。
魔法によって錯乱状態となるアロンゾー一行。だが、プロスペローは更なる復讐を思いとどまり、過去の罪を悔い改めさせ、赦すことを決意する。和解する一同。若い二人の婚礼を執り行った後に、ナポリに帰ることになる。
最後に、魔法の力を捨て、エアリエルを自由の身にしたプロスペローは観客に語りかける。自分を島にとどめるのもナポリに帰すのも観客の気持ち次第。どうか拍手によっていましめを解き、自由にしてくれ、と。