チェーザレ
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チェーザレ
- (Cesare)イタリア語の人名。チェーザレ・ボルジアなど。カエサル。
- 日本の漫画。本稿で詳述。
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『チェーザレ』は、惣領冬実のイタリアを舞台にした歴史漫画である。講談社の「モーニング」で不定期に連載されている。
チェーザレ・ボルジアを筆頭に、当時の英雄・有名人を描いている。
目次 |
[編集] ストーリー
ローマ帝国の誕生より1500年の時を経て現れた男、チェーザレ・ボルジア。彼が誕生した時代のヨーロッパは、信仰が腐敗し戦乱が相次いでいた。
チェーザレは、かつてのローマ帝国のような全ヨーロッパを内包する平和と栄光の復活を目指すためにこの時代に出現したのだった。
[編集] 登場人物
- アンジェロ・ザ・カノッサ
- フィレンツェ人。物語は、彼の視点から語られる形式を取っている。
- 腕の良い石工だった祖父がロレンツォ・デ・メディチの世話になっていたことから、厚意によってピサのサピエンツァ大学に通うこととなる。
- 頭が良く、礼儀正しいが職人気質の祖父に育てられたこともあり、世間に疎いところがある。
- この漫画は、世間知らずな彼の視点とすることで、当時に複雑な貴族社会の現状などを登場人物たちに違和感なく詳しく説明させている。
- チェーザレ・ボルジア
- 教皇をも輩出したスペインの名門貴族ボルジア家、ロドジーゴ・ボルジアの息子。ラテン語では、ローマ帝国の礎を築いたカエサルと同じ名前となる。
- ボルジア家の勢力拡大のためピサに派遣される。
- スペイン団の団長であり、ジョヴァンニのライバルでもある。
- 冷静に物事を把握し、そつない行動を取りつつも、その内には激情を秘め、腐敗した宗教や政治の現状に激しい憤りを覚えている。
- ミケロット・ダ・コレッラ
- スペイン団のナンバー3。チェーザレの腹心。
- ミケロットは、スペインの読み方ではミゲルとなる。チェーザレ始め、スペイン団の仲間内ではミゲルと呼ばれている。アンジェロの、馬鹿正直なまでの性格とその知識、そして大胆な行動に興味を覚える。
- ユダヤの没落貴族の息子で、捨て子。孤児院で育った。
- ジョヴァンニ・デ・メディチ
- メディチ銀行の御曹司で、フィオレンティーナ団の長。
- 彼の父・ロレンツォ・デ・メディチが、アンジェロの祖父と親しかったため、アンジェロは大学に通うこととなる。アンジェロの出席した授業で図らずもアンジェロがジョバンニを侮辱した形となったため、険悪な間柄となるも夕食会にはアンジェロも誘ったりもする。
- ロベルト
- フィオレンティーナ団員。
- ジョバンニに指示され、また世間知らずなアンジェロを心配し、大学での振る舞い方などに気をつけるよう忠告する。ミケロットとも顔なじみであり、かなりの情報通でもある。
- アンリ
- フランス団員。イベリア半島の一部は、未だにイスラム王朝(ナスル朝)に支配されており、さらにはイスラムの文化的影響も受けていたため、スペイン出身のチェーザレやミケロットに対して見下した形で接する。
- 非常に荒々しい性格で、侮辱した人の夜討ちを計画するほどである。
- クリストーバル・コロン
- ラテン語名、クリストフォルス・コロンブス。
- 黄金の国、ジパングを目指すことを夢見る船乗りである。
- レコンキスタが完了すれば、ユダヤの迫害が強まるとしてミケロットを航海に誘う。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- ヴィンチ村のレオナルド。受胎告知を描いた有名なフィレンツェ出身の画家・科学者。左右が逆となった鏡文字を書く。
- 詭弁じみた言葉の綾で、チェーザレを翻弄する。「人の心を操る魔術師」。