ダーマ&グレッグ
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ダーマ&グレッグ(原題: Dharma & Greg )はアメリカ合衆国のシチュエーション・コメディドラマシリーズである。1997年~2002年に、アメリカABCで放映された。
日本では1999年~2002年にかけて、NHK総合テレビ毎週土曜日の深夜24時30分から『ふたりは最高! ダーマ&グレッグ』という題名でレギュラー放送されており、また不定期に深夜枠でよく再放送されていた。2006年現在、CSのFOXチャンネルで放送中。
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[編集] 概要
サンフランシスコを舞台にヒッピーの両親を持ち、ヨガの講師で東洋哲学を信奉するダーマと、上流階級の資産家の生まれで、検事局につとめる凄腕検事であるグレッグは会ったとたんに一目惚れ、初デートしたことをきっかけに、デート当日に結婚してしまう。育った環境も価値観も違う二人が、結婚生活で起きる様々な騒動に巻き込まれながらも、愛情にあふれた生活を繰り広げるというのが主なストーリーである。
主役二人の持つ文化的なギャップやそこに生じる価値観の違いが騒動の原因となり、コメディの中心となっている。製作者でありメインライターであるビル・プレイディとチャック・ローリーはその二つの価値観のどちらにも肩入れすることなく、逆に理想を追求するあまり、融通の利かなくなってしまった彼らの親世代を皮肉りなから、そういったギャップを気にすることなく、幸福を追求し、互いに愛し合いながらポジティブに人生を謳歌しようとする若い世代の姿を中心に描き出した。
こうした番組の姿勢には当初は戸惑いも多かったが、(特に劇中で描かれていたヒッピーに関しては事実と異なるとして批判も多かった)ポジティブなテーマに満ちた明るく楽しい内容は高い支持を獲得し、アメリカ以外の国でも人気を博した。特にダーマを演じたジェナ・エルフマンの魅力あふれるキュートな演技は評判を呼び、ロン・ハワードやエドワード・ノートン、ジョー・ダンテなどの曲者監督から熱いラブコールが送られるほどだった。ジェナ以外でも人気医療ドラマシカゴ・ホープに参加していたトーマス・ギブソンの好演や、彼らの両親を演じたベテランたちの貫禄あふれる演技によって、作品は安定した質と視聴率をキープしていた。
しかし、2001年に起きた同時多発テロの影響により状況は一変した。厳粛したムードの中では、純粋に楽しさを追及するコメディは不適切とみなされるようになり、2001年から2002年における低視聴率を原因にシーズンは終了することとなった。同時期にはやはり人気コメディ番組でもあったスピン・シティも終了しており、時代の波に翻弄された不幸なドラマでもある。
日本では、大胆な翻訳と吹替えした声優達の息の合った見事な演技も人気の大きな要因となり、深夜枠ながらも高い視聴率を獲得した。
[編集] キャラクター
[編集] レギュラー
- グレッグの妻。両親の影響を受け、セクシーでキュートな容姿を持ち、天真爛漫、非常にポジティブで明るい性格の持ち主。物事の価値観にとらわれることなく、誰に対しても大らかで、何事に対しても積極的に取り組む姿勢を持っている。一目惚れとはいえ、グレックとは深い愛情でつながれており、ライフスタイルが異なる彼の両親ともなんの隔たりなく好意的に付き合っている。セックスに対しても積極的で、そのことがトラブルを起こすこともしばしば。ヒッピーの環境で育ち、通学や人形遊びといった普通の経験ができなかったという辛い過去を持つため、プロム・パーティーに参加したり、人形やスクールバスに人一倍の愛情を感じることがある。仕事は、昼は犬の調教師、夜はヨガ講師。ただし犬の調教のシーンはほとんど出てこない。
- グレッグ・クリフォード・モンゴメリー(トーマス・ギブソン、同・森川智之)
- ダーマの夫。ダーマとは対照的に品行方正、誠実で折り目正しい男性。少々几帳面すぎることがあり、やや破天荒気味なダーマの行動に困惑することもあるが、ダーマのことを心から愛しており、時には驚くほど柔軟で心の広い一面も見せる。検事局に勤めるエリートのやり手検事であったが、一時期、自身の人生のあり方に疑問を持ち、検事局をやめ、放浪の旅に出たこともある。しかし、その後、人助けすることに生きがいを見出し、弁護士として再出発する。ロック好きな一面を持ち、ヘビメタバンドに参加したり、ラジオ局を始めた時は、七十年代のロックを中心にした凝った選曲で意外な通振りを発揮した。
- キティ・モンゴメリー(スーザン・サリバン、同・藤田淑子)
- グレッグの母親。プライドが高く、スノッブな性格。常に世間体を気にしていて、ダーマや息子の行動に振り回されるあまり、取り乱してしまうこともしばしば。元々は地方の出身で、親がガソリンスタンドの経営で成功したということもあり上流階級にある種のコンプレックスを持っていて、そのため、ダーマや彼女の両親に対してもやや見下したような態度をとるが、ただ、その反面、仕事一筋の夫を支えつづけた、姑との問題に心を悩ませた部分もあり、また、恋愛小説の執筆に熱心になったり、賭けハスラーにはまったりという憎めない側面を持ち合わせている。普段は上流階級の妻として抑圧されている為か羽目をはずし始めるとダーマやアビーも呆れてしまうくらい、メチャクチャな行動に走る事がたまにある。
- エドワード・モンゴメリー(ミッチェル・ライアン、同・小川真司)
- グレッグの父親。モンゴメリー財閥の当主である。長年の培った経験か、物事には距離をおく慎重な性格である。そのため、強気なキティに対して頭が上がらず、何かと突っかかってくるダーマの父親とは険悪になることも。その一方で、どこかとぼけた人のよい部分があり、ダーマ達が引き起こす騒動にはキティ以上の適応能力をみせる。現在は引退状態だが、ダーマに頼まれて、低迷する女装用の服の通信販売を行う会社の経営を任されたときは、見事な手腕で業績を立て直し、社員からも高い信頼を集めるなど、その才覚は確かなものである。妻、キティーとの約束で、やらない事とされたが、実は天性の理髪師。他人がどのような髪型にすべきか的確に言い当てられる。
- アビー・オニール(ミミ・ケネディ、同・小宮和枝)
- ダーマの母親。穏やかな心の持ち主で、菜食をつらぬき、動物愛護にも熱心である。スピュリチュアルな部分にも造詣が深く、予知夢や霊界との交信を行ったこともある。それとは対照的に、アメリカ西海岸の名門校、UCバークリーで鳥の脳の研究で学位を取得した為、意外にも科学的な造詣も深い。夫のラリーとは正式に結婚していなかったが、ふとしたきっかけで結婚式を挙げることとなり、また、高齢ながらも第二子の出産も行った。夫とは対照的に社交的で機転のきく性格でもあるが、自身の結婚式や出産後には無意識的な我侭でダーマを困惑させたこともある。
- ラリー・マイロン・ローレンス・フィンケルシュタイン(アラン・レイキンズ、同・斎藤志郎)
- ダーマの父親。反権力主義の持ち主で、世間の様々な出来事に関して理屈ぽく食って掛かる癖があるが、どこかずれた部分がある。マリファナ(LSDを含む)を常用したせいか、少し前のことをすぐ忘れてしまう癖がある。なお、ありとあらゆる薬を試しすぎた為、既にどの薬もそれほど作用しなくなっている。一方で小器用な一面を持ち、家具を製作したり、ソングライターとしても活躍していた。妻であるアビーとは正式に結婚していなかったが、第二子が生まれたのを機に、エドワードの紹介で警備会社に就職した。役を演じたアラン・レイキンズは「LAロー」では利潤追及の偏狭的的な合理主義者という全く正反対の役を演じていたことでも有名。
- ジェーン・ドー(シェイ・ドリーン、同・沢海陽子)
- ダーマの親友。ダーマとは対照的にどこかエキセントリックでアナーキーな性格の持ち主。ダーマとは一緒にコスプレをして50年代のアメリカ妻、ドイツ人観光客のコスプレをして周囲の人を困らせて喜んでいた。他にも、サンフランシスコの観光地フィッシャーマンズワーフで観光客にわざと間違った道を教えようとしたり、イギリス訛りの英語をわざと話したり、妊婦のフリをしてジェットコースターに乗ったりして喜んでいる。しかし、その反面、人のよいダーマを出し抜いては楽しんでいる節がある。奇抜なファッション、メイク、髪型を好む。孤独に耐えられずに一度関係を持ったピートと結婚したが、その後円満離婚した。放映中、彼女の髪の色は黒から赤、ブロンドへと変化した。第4シーズン終盤にシリーズを降板したが、第5シーズン中1度だけゲスト出演を果たしている。
- ピーター・ジェームズ・キャヴァナー(ジョエル・マレー、同・島田敏)
- グレッグの同僚。通称ピート。グレッグとは対照的に陽気でルーズ、大変な女好きである。ルーズな性格が影響してか、仕事上でもグレックの世話になることも多い。事故を起こして入院した折は、ダーマがそのだらけた私生活を改善しようとしたが、果たせなかったツワモノでもある。一時期はジェーンと結婚していたが、離婚。グレッグが独立したせいか、度重なる失敗で検事局を首になってしまったが、グレッグの個人事務所で働くこととなる。配管工をしながら、ロースクールを出た苦労人でもある。
[編集] その他
- セリア(リリアン・ハースト、同・青木和代)
- モンゴメリー家のメイド。第17話から登場。南米出身のメイド。実は、祖国で凄腕のスナイパーとして名をはせていたと友人がキティーに証言したものの、過去は不明。
- マーシー(ヘレン・グリーンバーグ、同・井上瑤)
- ダーマの友人の一人。気弱な声をした受付嬢。いつも「すみません」と謝っている。第70話から登場(なお、グリーンバーグは第60話『ゴージャスな秘書(Drop Dead Gorgeous)』にも別の役で出演している)。
- ジョージ・リトルフォックス(フロイド・レスターマン、同・加藤精三)
- 老ネイティブアメリカン。第7話『大バトル!初めての危機(Indian Summer)』に登場。彼はこのエピソードで死んでしまうが、彼の幽霊はこの後もしばしばダーマに助言を与えるために登場する(登場回数はのべ4回)。
- スティンキー(チューウィー)
- ダーマの飼い犬であり、「ナンジオの飼い主」でもある。バルミツバにナンジオをプレゼントされた。折に触れて、ナンジオの面倒をしっかり見る様にダーマに注意される。
- ナンジオ(バード)
- 「スティンキーに飼われる」犬。
[編集] 放送局
- ABC(アメリカ)
- NHK
- FOX(日本、SKY PerfecTV!)